3月18日、当協会の坪田有史会長、中川勝洋理事は、経済産業省副大臣室に牧原秀樹副大臣を訪ね、歯科医療機関での医療用マスクおよび消毒用エタノールの不足に関する緊急要請を行った。
日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大により、国民のみならず医療機関でもマスク等が入手できない事態が続いている。
3月17日に菅義偉官房長官は記者会見で、3月のマスクの供給量が政府目標に掲げた「月6億枚」を超えるとした上で「4月にはさらに上積みを予定している」と明らかにし、官民が連携して国民・医療機関への配布を推進しているが、それでも医療機関ではマスク不足が大変深刻な状態であり、さらに早急な供給が必要となっている。
要請の中で坪田会長は、「歯科では、患者の歯の切削の際に、唾液や体液、血液が飛散するため、患者から医療従事者の感染防止対策のためにマスクは不可欠。しかし、長引く不足により、医療機関への供給が足りず、会員の歯科医師からは『在庫がなくなる』、『購入のめどが立たない』などの問い合わせが多数寄せられている」との現実を訴えた。
また、歯科医療において感染防止対策に欠かせない消毒用エタノールも不足が続き、購入できない状況となっており、こちらについても「もうすぐ消毒薬がなくなってしまう」、「消毒薬の在庫がなくなれば休診せざるを得ない」など、対応に苦慮している歯科医療機関がある実情を説明した。
坪田会長からは「全体量が少なければ、必ず偏在してしまう。引き続き、業界をリードする経済産業省にマスクと消毒薬の供給につき、さらにご協力をお願いしたい」と要望した。