2024年度指導計画/協会の開示請求で明らかに

集団的個別指導は1,466点以上が対象に

2024年度指導計画が関東信越厚生局東京事務所(以下、厚生局)より開示され、集団的個別指導、新規個別指導、個別指導の指導計画が明らかになった(下表参照)。

◆新規個別指導

264件は前年度の半数今年度の新規個別指導は、243月までに新規指定された医療機関を対象に、前年度(532件)の半数となる264件に対し、年6回に振り分けて実施される。

◆集団的個別指導の基準平均点数は1,463点

集団的個別指導は、23年度のレセプト1枚当たりの平均点数が東京都の平均点数(1,219点)の1.2倍を超える基準点数1,463点以上の上位8%にあたる医療機関801件に対して、9月に52回に分けて実施される。実際に選定された医療機関の平均点数は1,466点以上となった。集団的個別指導へのカルテ持参は不要で、2時間の講習を受けるのみである。ただし、正当な理由がなく欠席した場合は個別指導の対象となるため、通知が届いた際は、必ず参加いただきたい。

 

 

 

 

◆高点数による個別指導が計画

個別指導は102件が計画され、568月を除き、毎月実施される。選定理由の内訳は、「情報提供」15件、「再指導」70件、「高点数」8件、「その他」9件となっている。高点数による個別指導は、コロナ禍に配慮して21年度以降は計画されていなかったが、今年度は計画件数が明記された。ただ、厚生局は「情報提供や再指導を優先して個別指導を実施する」としている。患者トラブルによるカルテ開示や医療費通知と領収証との不一致など、患者からの情報提供により個別指導に選定されることもあるため、日頃から適切な保険請求やカルテ記載を行うことが肝要だ。

 

 

 

 

 

◆4月の異動で新たに指導医療官が着任

また、厚生局の開示資料より、東京の指導医療官が明らかになった。東京では2名の指導医療官の異動に伴い、新たに笹井義宣氏と小林隆氏が着任した。なお、前年度に引き続き田原洋氏と山本健氏は留任となった。

◆不安を感じたら

迷わず協会に相談を診療報酬の改定が6月に施行され、新設された点数や改変された点数など多岐にわたる。協会では改定に対応した「歯科保険診療の研究 20246月版」を会員にお送りしている。ぜひご一読いただき、保険請求などの際にご活用いただきたい。

また、新規開業医だけでなく、改めて保険のルールやカルテ記載の方法などを確認したい先生は、新規開業医講習会に、ぜひ、ご参加いただきたい。

協会では保険請求の相談のほか、指導に関する相談も行っている。不安を感じている先生は、一人で抱え込まず、協会へ連絡してほしい(TEL   033205―2999)。