メディア懇談会が第50回開催迎える/9社・9名が参加し意見交わす

メディア懇談会が第50回開催迎える/フリートーキングにはメディア9社・9名が参加

協会広報・ホームページ部は4月16日、第50回メディア懇談会を協会会議室で開催した。メディア懇談会は2008年3月の第1回開催以来、協会の各種の情報や話題などを発信し続けており、メディア側も協会活動への理解を深めつつ「理事会声明」や「談話」、調査報告やアンケート集計結果、定期総会や新点数説明会、歯科医療決起集会などの諸活動の模様を取材、報道する状況が続いている。今回のメディア懇談会では、メディアに対してこれまでの参加協力への謝意示すとともに、今後の協会の情報発信や広報活動などに弾みをつける形で開催したもの。メディア側の参加者は9社・9名。協会からは松島良次会長、藤野正健副会長、矢野正明副会長、濱克弥副会長、司会として坪田有史広報部長、理事6名に加え、通信員3名も参加した。

冒頭では、協会がまとめた厚労省への「選定療養に対するパブリックコメント」を説明したほか、①昨年のハンドピース報道、②東日本大震災関連、③歯科医師受給問題―などを話題提供し、フリートーキング形式で懇談した。

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◆ハンドピース報道は現場を勘案していない

昨年の一般紙によるハンドピース報道についてメディア側から「滅菌・消毒・殺菌の違いはもとより、歯科診療所の感染予防対策の状況、十分な対策内容なども掲載すべきだ」「説明する側が充分な内容の説明や資料を記者に提供し、きちんと理解したのか確認していないのではないか。記者も偏った説明を鵜呑みにし、他所で確認取材も重ねず、そのまま載せたのではないか」など取材、報道現場の実情と問題点などにメスが入った。協会からは診療報酬との関連から「すべての歯科診療所が感染対策をしっかり行えるほどの点数が設定されていない」と指摘した。

◆歯科系大学は予備校化が進んでいる

また、本年3月8日の歯科医師国家試験合格発表との関連では、国家試験や歯科大学に関して、「すでに2回、文部科学省は歯科大学の入学定員削減を提唱しているが、私大を中心に十分に進んでいない」「厚生労働省が歯科医師国試の難易度を上げたため、暗記力や再現力を中心とした知識量が増え、歯科大学が国試対策の予備校化している」「国試対策に時間をとられ、共感にも研究に費やす時間がなくなっている。本来、大学は学術研究機関であり、研究者の研究時間がないのは危機的状況だ」「在学中の知識詰め込み教育の弊害が出ており、研修医は手術技能・技術や、患者さんやスタッフとのコミュニケーションの能力が低くなっている」など教育環境に問題を抱く発言が相次いだ。