歯科医療費は3348億円で最多
―健保連の歯科医療費動向調査で明らかに
健康保険組合連合会はこのほど、傘下1124組合の2014年度歯科医療費の動向に関する調査分析結果を公表した。
調査では1124組合の2014年度のレセプトデータ(医科レセプト:1億4543万8440件、歯科レセプト:2913万8009件)をもとに、医療費3要素および1人当たり医療費等から、歯科医療費の動向について概観したもの。
それによると、調剤を除外した医科・歯科医療費合計は2兆6015億円となっており、疾病大分類に基づく「歯及び歯の支持組織の障害」は3348億円で全体の12.9%を占めて最も多く、以下、医科に属す呼吸器系疾患3138億円、悪性新生物3069億円、循環器系疾患2298億円などが続く状況となっている。1人当たり医療費でみても「歯及び歯の支持組織の障害」が最も高く1万2779円となっている。
次に、「歯及び歯の支持組織の障害」の総額3348億円の内訳をみると、最も高いのは「歯肉炎及び歯周疾患」の2613億円で全体の78.0%を占め、次いで「う蝕」が459億円で13.7%を占めている。本人・家族別に医療費割合をみると、「歯肉炎及び歯周疾患」は「本人」が82.1%、「家族」が72.6%と本人のほうが高く、「う蝕」は「本人」9.7%、「家族」19.0%と家族のほうが高い。
歯科医療費を年齢階層別にみると、最も高いのが40~44歳の383億円で、次に45~49歳の356億円、50~54歳の332億円が続く。また、歯科疾患別1人当たり医療費は、歯肉炎及び歯周疾患9972円、う蝕1752円、その他の歯及び歯の支持組織の障害1054円の順に高くなっている。