歯科によるがん対策への取り組みを資料紹介
―厚生労働省が第62回がん対策推進協議会を開催
厚生労働省は11月24日、第62回がん対策推進協議会(会長:門田守人堺市立病院機構理事長)を同省内会議室で開催した。この協議会には元々歯科のメンバーは所属していないものの、前回の協議会での意見集約資料①次期基本計画の全体目標とがん対策の指標について、②がん医療の充実について―のうち、①の中で、「がん対策における歯科医師の取組について」が紹介されている点が注目された。
それによると、「がん治療における口腔ケアは周術期に限らず重要であり、化学療法、緩和医療が含まれことがあまり認識されていないことを踏まえ、保険診療の項目において、周術期の言葉の使い方の工夫が必要ではないか」と強調している。また、今後とも歯科衛生士の役割が重要であるとの視点から、「歯科衛生士のラウンドは拠点病院で当然に行われるべきでないか」「今後の医療においては、医師以外の職種や専門職メディカルスタッフを含めたチーム医療の構築が非常に大事」などの点を指摘し、学生気でもそれらを教育する必要性も示唆している。
さらに、「がん診療連携歯科医の先生方が拠点病院でどのような形で関与しているのかについての実数を提示した方が良い」「拠点病院のキャンサーボードに歯科医師がどれくらい関わっているかの実数を把握すべき」といった意見が取り込まれている。