速報 「2024年度診療報酬に係る 歯科会員アンケート調査」について
Q 先月行われた「歯科会員アンケート」について。
A 今秋、各種のアンケート調査を短い期間で複数行い、お忙しい中、ご回答いただいた先生に御礼申し上げます。
ご質問の「歯科会員アンケート」ですが、こちらは保団連(全国保険医団体連合会)が行った全国調査で、当会会員に対しても、全国調査と同一の内容で回答をお願いしました。11月1日からの短期間でしたが、FAXならびにWEBフォームでご対応いただいた会員の先生方に感謝いたします。
なお、5年に一度、当会独自で行っている「会員の意識と実態調査」は、10月1日から回答をお願いし、返信率は過去最多となりました。ご協力いただいた先生方に重ねて御礼申し上げます。結果は現在集計中で、過去のデータとの比較、各項目の推移や統計解析などを行っています。近日中に報告ができると思いますので、少々お待ちください。
Q 「歯科会員アンケート」の結果について。
A 全国調査の結果は、現在、当会会員回答分を含め集計中ですが、11月12日までのWEBフォームでの回答(回答数82)のうち、速報として参考になる項目を抜粋して報告させていただきます。
表1に施設基準の届出数、届出率を示します。9月の時点での東京都のデータでは、外安全1が52.4%、外感染1が63.4%、口管強が31.3%、光学印象が12.2%、ベースアップ評価料1は26.5%でしたから、今回の回答による届出率は、明らかにすべてが高い値でした。当会から会員に向けた情報発信が影響した可能性があり、この結果を評価したいと思います。
歯科医師、事務職員、院外歯科技工士を除く、医療スタッフの賃上げ対応として、新設されたベースアップ評価料の評価を表2に示します。「評価しない」との回答が半数の50.0%でした。
次に、「本来の診療報酬改定の意義が発揮できるよう、初・再診料の引き上げや医療行為の評価を中心とした再改定を求めますか」という設問の結果を表3に示します。92.7%が「再改定を求める」との回答でした。今次診療報酬改定での全体の評価についての回答(表4)は、「どちらかといえば悪かった」と「悪かった」を合わせると、68.3%が「評価していない」との回答でした。
これらはWEB回答のみで、母数が多いとはいえない段階ですが、総じて今次診療報酬改定に対して、評価していない会員が多いとの傾向がうかがえます。今後、集計が終わりましたら、全国ならびに当会会員に限った結果を本紙や当会のホームページで報告します。
東京都の中での当会会員、あるいは全国からみた当会会員、そして他協会会員の傾向などがわかるアンケートは、会員各位にとって有益な情報となります。また、これらのデータを持参して、国会議員、厚生労働省に意見や要望を行います。今後もさまざまなアンケートを実施する機会があります。その際は、何卒ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
東京歯科保険医協会
会長 坪田 有史
(「東京歯科保険医新聞」2024年12月号掲載)