社保・学術部

集団的個別指導が2年ぶりに実施

 集団的個別指導が、2年ぶりに講習会形式で開催された。今年度は、807件の医療機関を対象に9月7日と8日の2日間に分けて実施。実際に指導通知が送られたのは、レセプト1枚あたりの平均点数が1509点以上の医療機関となっている。集団的個別指導を受けた医療機関は、その後23年度の平均点数を確認され、なおも高点数である場合には24年度に実施される個別指導の選定の対象になる。

高点数による個別指導はほとんどない

 しかし、高点数による個別指導は情報提供や再指導による個別指導よりも優先度が低く、東京都においては高点数による個別指導はほとんど実施されていない(表参照)。また、個別指導になったとしても、適切な保険請求とカルテ記載をしていれば指導は終了する。委縮診療をする必要はなく、行った治療は適切に請求してもらいたい。
協会では保険医として知っておくべき基本的なルールを学ぶ新規開業医講習会を開催している。

「オン資」加算点数の変更点

 問診票の整理やHP等への掲載が必須に

「電子的保健医療情報活用加算」が廃止され、10月から「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」が新設される。
 初診時に、マイナンバーカードで診療情報等を取得した場合は7点から2点に引き下げられ、被保険者証で資格確認を行った場合は3点から4点に引き上げられた。再診時は、加算がなくなった。
 施設基準が変更されたため、今まで加算を算定していた医療機関は、院内掲示の変更だけでなくホームページなどへの掲示も必要となる。自院にホームページがないなどの場合は医療機能情報提供制度等への掲載を行うことになるが、東京都においては東京都医療機関案内サービス「ひまわり」がそれに該当する。掲載方法など不明な場合は、東京都保健医療情報センター(電話03―5272―1801)へ問い合わせてほしい。
初診時の問診票の標準的項目も定められている。医療機関は自院の問診票を確認し、同様の内容が問診票に含まれているように整理する必要がある。

ランニングコストに
見合わない

 今回の変更で一番大きいポイントは、再診時に加算がなくなった点である。特に、かかりつけの患者を継続的に診ている医療機関ほど算定ができず、ランニングコストの回収が困難になる。10月の見直しは、政策誘導の視点が強く、診療を適切に評価する視点は薄い。根本的な見直しが必要である。

10月からの75歳以上(後期高齢者)の窓口負担2割化/窓口対応の注意点

 75歳以上で一定の所得がある患者の負担割合が、2022年10月より1割から2割に引き上げられる。レセプト記載や負担金の受領方法も一部変更になるため、注意点を解説する。

 

1.水色の被保険者証を確認

 10月からの負担割合変更に伴い、すべての75歳以上の後期高齢者に対して、9月に新しい被保険者証(東京都の場合は水色)が発行されている。10月以降に診療をする際には、窓口で水色の被保険者証の確認をする必要がある。
 また、レセプトの特記事項欄の記載も一部変更されるため、10月診療分以降の請求の際には、注意が必要である(変更箇所は下表を参照)。

 

2.3千点超えから上限額を計算

 上限額を計算 窓口負担については、負担金の増加額の上限を3,000円までに留める配慮措置が、2025年9月まで設けられている。そのため、医療機関では診療毎に1月当たりの合計点数等を計算した上で当日の負担金を受領する必要がある。
 レセコンメーカー側でも対応する予定となっているが、①1月の合計点数が3,000点を超える場合は上限額が「3,000円+(1カ月の合計点数) × 1円」、②1月の合計点数が1万5,000点を超える場合は上限額が高額療養費制度の上限である1万8,000円となり、上限額を超えないように負担金を受領する。
 特に、上限額に達した場合は、1円単位での受領に変わるので注意が必要である(下表を参照)。

 また、複数の医療機関を受診している場合は、合算した1月当たりの負担増の上限を3,000円とする配慮措置もあるが、こちらは超えた分が自動的に後日患者の口座へ払い戻される仕組みになっている。口座が登録されていない患者には、9月中旬に申請書が郵送されている。

 

3.手書きレセプトの医療機関の場合

 紙レセプト請求をしている医療機関の場合は、院内掲示などを行った上で、配慮措置をせずに高額療養費制度の上限額である1万8,000円まで2割負担で請求することが可能とされている(院内掲示のポスターは下記を参照)。
 この場合は、診療報酬請求書およびレセプトの上部余白に「2割」と朱書きすることで、配慮措置をせずに受領していた分の差額が、患者自身が事前に登録した口座へ概ね4カ月後に払い戻される。しかし、患者にとっては一時的に負担が増えることになるため、配慮措置をしない判断は紙レセプト請求の医療機関にとって悩ましい。

当院・施設窓口における窓口負担割合引き上げに伴う配慮措置について

当院・施設窓口における窓口負担割合引き上げに伴う配慮措置について

4.処方箋の備考欄の記載が変更

 10月以降に処方箋を発行する場合には、処方箋の備考欄に、1割負担の患者は「高一」ではなく「高9」と記載し、2割負担の患者は「高8」、3割負担の患者は「高7」と記載する。

10月から75歳以上の負担割合2割化 物価高騰の中で強行

当協会も反対してきた75歳以上で一定の所得がある患者の負担割合が、10月より1割から2割に引き上げられる。配慮措置はあるものの、複雑な制度による窓口での混乱、受診抑制、そのことが原因での重症化が懸念される。

 

被保険者証は9月に発送

 
10月からの負担割合変更に伴い、今年は通常の7月に続いて9月にもすべての75歳以上の後期高齢者に対して新しい被保険者証が発行される(表1)。10月以降に診療をする際には、窓口で水色(東京都の場合)の被保険者証の提示を求めて確認する必要がある。

 

負担増加額が3,000円以下になるよう領収


窓口負担の増加額の上限を3,000円とする配慮措置が、2025年9月まで設けられている。この配慮措置は、同一医療機関での受診の場合は払い戻しではなく現物給付となっているため、医療機関で診療毎に計算し、1カ月当たりの負担増加額が3,000円を超えないように負担金を領収することになる。
今のところレセコンメーカー側で対応する予定となっているが、仕組みとして、負担増加額が3,000円以上になった場合は2割負担から1割負担+3,000円に変更となり、患者への説明など窓口業務が煩雑になることが懸念される(表2)。
複数の医療機関を受診している場合は、合算した1カ月当たりの負担増の上限を3,000円とする配慮措置もあるが、超えた分は最短で4カ月後に患者自身が事前登録した口座へ払い戻される。口座が登録されていない患者には、9月中旬に申請書が郵送される。後期高齢者である患者には、その手続きの負担も増えることになる。

 

「10月までに治療を終えてほしい」相談増加も?


例えば、後期高齢者である患者Aさんは、「値上がり前に治療できないでしょうか」と主治医に相談をしたとする。10月から負担割合が1割から2割になる可能性があり、家族と相談し、値上がり前に治療を終えたいと考えたようである。このような相談が医療機関で頻発することが危惧される。しかし、歯科治療は症状によって一定の期間が必要になることもあり、すべての治療を9月でまに終わらせることは難しいケースも少なくない。
岸田文雄首相は、物価・賃金・生活総合対策本部を立ち上げ、物価高騰に関する追加対策策定を指示する方針を示した。ただし、追加策はエネルギーと食料品に集中して講じるとしており、医療については触れていない。
10月から負担割合が2割になる対象は約370万人であり、75歳以上の患者の2割にも相当する。引き上げを中止する、あるいは窓口負担金について対策を講じるべきである。

【受付終了】10/29(土)若手歯科医師向け学術ベーシック講座

【演題】 デンチャーのベーシック 【抄録】 義歯を装着して、しばらくしたら患者がフェードアウトしていたという経験はありませんか?きっと、その患者さんは、今よりもより良い義歯を求めて他の歯科医 院を探しているでしょう。恐らく、皆さんの義歯に関する知識は学生と変わらないと思います。排列する時には歯槽頂間線の法則、下顎の床後縁はレトロモラーパッ ドを覆うことが大切だと本気で思っているんでしょうか?今回のベーシック講座では、臨床にこだわった考え方やテクニックについてお話 ししたいと思います。一緒に補綴の王道を歩みましょう。(講師より) 【日時】 10月29日(土)午後7時00分~9時00分 【講師】 山本 鐵雄 氏(東京歯科保険医協会 副会長 大田区開業) 【場所】 東京歯科保険医協会会議室(Zoom併用なし) アクセスマップ | 東京歯科保険医協会 (tokyo-sk.com) 【対象】 40歳代までの会員 【定員】 15名(要予約) 【参加費】 4,000円(事前振込制) 【申込はこちら】 https://forms.gle/6sD9FeXALYex1cbHA

【受付中】9/29(木)第1回学術研究会

【演題】

COVID-19とどう付き合うか令和の時代に求められる歯科医療について

【抄録】

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、ワクチン接種も進んでいるにも関わらず、感染の勢いは収まっていない。感染力が高まった変異株に置き換わり、飛沫などによる感染防止に対して積極的に取り組むことが歯科医療には重要である。本講演では、令和時代における歯科医療に求められる役割を考察しながら、新型感染症に対してどのように戦っていくか、口腔の秘めたるパワーについて論じながら、COVID-19の今後について考察していきたい。(講師より)

【日時】

9月29日(木)午後7時00分~9時00

【講師】

泉福 英信 氏(日本大学松戸歯学部感染免疫学講座 教授)

【配信方法】

Zoomウェビナー+協会会議室18名(先着順)

【対象】

会員とそのスタッフ

【参加費】

無料(会場参加の場合、同伴者1名につき1,000円)

【申込はこちら】

https://forms.gle/pa3mv1iqoDBKqHjR9

 

 

 

2022年度施設基準等の7月定例報告について

  2022年度施設基準等の7月定例報告について

 施設基準の届出を行った保険医療機関は、毎年7月1日現在で届出書の記載事項について地方厚生(支)局長(東京の場合、関東信越厚生局 東京事務所)へ報告を行うこととされています。

 各医療機関には、7月上旬に「施設基準の届出状況等の報告について」というハガキが送られてきます。

 厚生局Webサイトの該当ページはこちら。

 提出期限は7月29日(金)です。

 以下、歯科における報告の手順について掻い摘んでご紹介します。

 ※東京都内の医療機関向けに作成しています。 都外の場合、書類の提出先や該当リンクなどが異なります。

デンタルブックに届け出用紙の例をUPしています。

デンタルブックマイページへ

  1.届け出ている施設基準を確認する

東京の届出受理医療機関名簿(PDFファイル)に、医療機関ごとの届出状況が掲載されています(「受理番号」の列)。

 ※PDFがリンク切れの場合、こちら(施設基準受理状況一覧)から探してください。
 略称で掲載されているため、略称一覧(PDFファイル)を適宜参照してください。


 地区順に並んでいますが、掲載量が膨大なので、文字列検索でご自身の医療機関名を検索するのが早いです。

Windowsなら「Ctrl+F」(Ctrlキーを押しながらFキー)

Macbookなら「Command+F」(Commandキーを押しながらFキー)

で検索窓が開きます。

Macbookの場合の注意:Safariで「医療機関ごとの届出状況」のPDFを表示した場合、うまく「Command+F」で検索ができない場合があります。そのため「プレビュー」などアプリで「Command+F」をお試しください。Firefoxでは検索ができることが確認できました。

  2-1.施設基準を満たしているか自己点検する

 施設基準の要件は、協会会員にお送りしている「歯科保険診療の研究」や、厚生局Webサイト基本診療料の届出一覧特掲診療料の届出一覧などで確認してください。

  2-2.施設基準を満たしていないものがある場合

 基準を満たしていないものについて、
施設基準の届出の確認について(報告)(PDF)

辞退届(PDF)
の提出(郵送)が必要となります。

 提出先は、関東信越厚生局 東京事務所です。
関東信越厚生局 東京事務所
〒163-1111
東京都新宿区西新宿6-22-1 新宿スクエアタワー11階
TEL 03-6692-5119


  3.定例報告が必要なものは、所定の様式で報告する


 報告が必要なものおよび様式はこちら(歯科診療所に係る定例報告等について)でご確認ください。報告については、所定の様式に必要事項を記載したものを、上記 関東信越厚生局東京事務所宛に1部のみ郵送します。

 

  4.これで定例報告は終了

 なお、届け出ている点数の施設基準を全て満たしており、かつ「3.の定例報告が必要なもの」を届け出ていない医療機関は、特に提出するものはありません。

 東京歯科保険医協会では、会員向けに施設基準に関するご質問も受け付けております。会員の方はお気軽にお問い合わせください。

デンタルブックに届け出用紙の例をUPしています。

デンタルブックマイページへ

【予約終了】7月10日(日)新規開業医講習会

2022年4月まで新規個別指導が延期されていましたが、5月から新規個別指導が再開となります。新規個別指導は2020年開業以降の先生が選定されています。
新規開業医講習会は新規開業したばかりの先生方が日常の保険診療の手順を見直すとともに、来るべき新規個別指導を円滑に進め、クリアするためにも、指導通知が届く前に必ず受講していただきたい講習会です。
講習の具体的な内容は指導時に必携の持参物、算定要件や歯周病治療の流れと補綴の関係などカルテ記載で指摘されやすい事項を取り上げてわかりやすく解説します。
今年度改定された内容から質問の多かったものについても解説を行う予定です。
オンラインの開催は予定していません。
感染対策には細心の注意を払っていますが、必ずマスクの着用とご自分の体調を考慮しての参加をお願いします。

※ご参加の会員の先生方は、感染防止対策のためマスク着用など ご自身及び周囲への感染予防の配慮をお願いいたします。
※新型コロナウィルスの影響により中止・延期の場合があります。

会場となるTAP高田馬場の新型コロナウイルス感染症に対する取り組みについて
https://t-ap.jp/room/pdf/covid19_202102.pdf

◆日 時 7月10日(日)12時00分~17時00分(予定)
◆講 師  協会講師団
◆会 場 ワイム貸会議室高田馬場
◆定 員  50名
◆参加費  13,000円 

ご予約はこちらから

口腔バイオフィルム感染症に対する口腔細菌定量検査に関する基本的な考え方(令和4年3月)

口腔細菌定量検査において参考にするとされている「口腔バイオフィルム感染症に対する口腔細菌定量検査に関する基本的な考え方(令和4年3月日本歯科医学会)」は、学会のホームページに掲載されています。下記にアドレスをご案内しますので、下記よりご覧ください。

「口腔バイオフィルム感染症に対する口腔細菌定量検査に関する基本的な考え方」(日本歯科医学会のサイトへ)

令和4年度診療報酬改定説明会(集団指導)の動画配信

関東信越厚生局東京事務所から、都内の保険医療機関に対して、集団指導の動画配信の通知が送られています。
リンク先を下記の通りご案内しますので、ご確認ください。

〇【動画】令和4年度診療報酬改定の概要(歯科)(厚生労働省ホームページへのリンク)

厚生労働省の動画の視聴はここをクリック

【その他】

令和4年度診療報酬改定説明資料等について(全体)(厚生労働省ホームページへのリンク)

その他の厚生労働省の通知などの資料をご覧になりたい方はここをクリック

2022年度診療報酬改定新点数説明会 申し込み開始

新点数説明会の会員向け予約サイトの受付を開始いたしました。

2022年度診療報酬改定では、「歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準」や「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準の見直しなどが検討されています。また、CAD/CAMインレーなどの保険収載も予定されています。

協会では、適切な情報提供を行うべく説明会を開催します。今回は感染対策を目的に「動画配信」も行います。なお、会場席もご用意しています(完全予約制)。

日時・会場

第1回「改定の要点」3月24日(木)午後6時30分~9時00分(予定)

日本教育会館・一ツ橋ホール(住所 千代田区一ツ橋2-6-2)

①ライブ配信:3,000名
②会場:350名(会員証1枚で1名に限ります。)

第2回「改定の要点」3月29日(火)午後6時30分~9時00分(予定)

なかのZERO大ホール(住所 中野区中野2-9-7)

会場:600名(ライブ配信なし)

第3回「在宅医療」4月20日(水)午後6時30分~9時00分(予定)

なかのZERO大ホール(住所 中野区中野2-9-7)

会場:600名(ライブ配信なし)

第4回「保険請求時の留意点」4月26日(火)午後6時30分~9時00分(予定)

なかのZERO大ホール(住所 中野区中野2-9-7)

会場:600名(ライブ配信なし)

 

お申込みはこちらの「歯科診療報酬改定 2022年特設ページ」内にある申込フォームより行ってください。

2022年度改定 パブリックコメントの結果が公表

 2022年2月2日の中央社会保険医療協議会で次期改定のパブリックコメントの結果が公表された。

 多い意見として「院内感染防止対策に対する評価を復活・充実すべき。(同旨 155 件)」「同一初診期間中1回のみの算定などを見直し、実態に則した評価として欲しい。(同旨 133)」など歯科の意見が多数を占め、感染防止対策の更なる評価や不合理なルールの改善を求める声が多い。

パブリックコメントの結果はコチラをクリック

次期診療報酬改定 周術期、重症化予防などの改善を要望

 協会は1025日、厚生労働省に対し、診療報酬に関する要望を行った。厚労省側は保険局医療課の大平貴士課長補佐が対応した。

 地域包括ケアシステムで重要な役割を果たす周術期等口腔機能管理について、協会は保険収載当初から患者向けのポスターを作成するとともに、毎年講習会を開催して推進してきた。しかし、問診時に手術予定がわかっていても依頼文書がないことが多く、管理料を算定できない事例が起きている。依頼文書を求めるにしても手術まで時間がないことから、依頼文書に係る算定要件の緩和を求めた。

 口腔疾患の重症化予防については①口腔機能低下症の診断に必要な検査が一部しか評価されていない点、②根面齲蝕のフッ化物塗布が在宅患者にしか認められていない点を指摘し、対象拡大を求めた。また、CAD/CAM冠に関して、①永久歯代行である乳歯に対してHJCは適応だがCAD/CAM冠は適応外になっている点、②支台歯が分割抜歯または歯根分割されている場合の扱いが通知に明記されていない点を指摘。また、新規材料の保険収載では、それらの取り扱いも明記するよう求めた。

【受付終了】11月18日(木)開催:第3回学術研究会について

【テーマ】

パーシャルデンチャーに強くなる理論と実践

【概要】

重老齢社会となった今、パーシャルデンチャーの需要はますます多くなっている。一方、有病高齢者の増加やデジタル技術の発展に伴い歯学教育で学習すべき項目が増え、従来の有床義歯のカリキュラムは縮小される一方であり、「義歯が苦手」という話もよく耳にする。今回はパーシャルデンチャーの設計を中心にその考え方と臨床での対応を分かりやすく実践的に整理したい。日常臨床で役立つ引き出しを少しでも増やせれば幸いである。

【日時】

2021年11月18日(木)19時00分~21時00分  

【講師】

谷田部優 氏(千駄木あおば歯科 院長/東京医科歯科大学歯学部 臨床教授)

【会場】

Zoomウェビナーを用いたライブ配信または協会会議室

【定員】

Zoomウェビナー:500名

協会会議室:18名(先着順)

【参加費】

無料(会員限定※未入会の場合はご入会が必要です)

【要予約】

↓↓↓お申込みは以下のURLをクリックしてください↓↓↓

https://forms.gle/B245deRFzeN6tVHL8

【受付終了】12/5(日)新規開業医講習会

緊急事態宣言が発出されたことで、新規個別指導の実施が先送りされています。 2020年以降に開業の先生方は、これから指導を迎えます。

コロナ禍で指導が先送りされている今であればこそ、 保険請求のルールについて学びましょう。 新規開業医講習会は新規指導対策、カルテ記載の留意点などを解説する33年の歴史ある講習会です。

講義内容は

  • カルテ記載・文書提供・レセプト記載の留意点
  • 新規個別指導の際の持ち物や注意点
  • 開業医として知っておきたい保険診療のルール

など、新規指導をこれから控えている先生に知っていただきたい内容です。

会員の先生だけが参加できますが、未入会の先生も、 これを機にご入会いただければご参加いただけます。 ぜひ、お申込みください。

※ご参加の会員の先生方は、感染防止対策のためマスク着用など、  ご自身及び周囲への感染予防の配慮をお願いいたします。 ※新型コロナウィルスの影響により中止・延期の場合があります。

会場となるTAP高田馬場の新型コロナウイルス感染症に対する取り組みについて https://t-ap.jp/room/pdf/covid19_202102.pdf

    日   時:125日(日) 12001700(予定)

    講   師:協会講師団

    会   場:TAP高田馬場 (新宿区高田馬場1-31-18  高田馬場センタービル3F

    定   員:50(会員のみ)

    参加費:13,000

    【お申込みはこちら(Googleフォーム)】

    https://forms.gle/s8ry4QrJeuNkkLyDA

    【問合せ先】 ☎03-3205-2999(担当:組織部) 

    コロナ加算は9月末で終了。乳幼児感染予防策加算は10月から28点に。

     歯科外来等感染症対策実施加算5点および介護報酬の0.1%加算は9月末で終了となり、10月以降は算定できません。

     なお、乳幼児感染予防策加算55点は10月以降は28点に減算となり(2022年3月末まで算定ができます)、新型コロナ歯科治療加算298 点は引き続き算定できます。そのほか、9月28日から、レセプトの摘要欄に「コロナ特例」と記載の上で、下記(1)~(5)の算定ができるようになります。

     また、10月からは金パラなどが引き上げになりますが、原価割れが解消するかは不透明です。協会は金パラ原価割れの解消を求める署名を再開しました。ぜひこちらにご協力をお願いします。☞金パラ原価割れの改善を求める署名はコチラをクリック

    1)非経口摂取患者口腔粘膜処置(100 点)

     新型コロナウイルス感染症患者であって、呼吸管理を行っている者に対して、口腔衛生状態の改善を目的として、口腔の剥離上皮膜の除去等を行った場合、1日につき1回算定。

    2)歯科治療時医療管理料(45点) ・在宅患者歯科治療時医療管理料(45 点)

     新型コロナウイルス感染症患者に対して、患者の脈拍、経皮的動脈血酸素飽和度等を把握して歯科治療を行った場合に算定。

    3)歯科特定疾患療養管理料(170点)

     新型コロナウイルス感染症患者であって、口腔乾燥を訴える者に対して、服薬、栄養等の療養上の指導を行った場合に算定。

    4)総合医療管理加算(50 点)・在宅総合医療管理加算(50 点)

     新型コロナウイルス感染症患者に対して、当該疾患の担当医から、歯科治療を行うに当たり当該患者の全身状態や服薬状況等の必要な診療情報の提供を受け、必要な管理及び療養上の指導等を行った場合に、1日につき1回算定。 同一保険医療機関の医科の担当医からの診療情報の提供又は文書以外の方法による診療情報の提供を受けた場合においても算定して差し支えないが、算定に当たっては当該情報提供に関する内容を診療録に記載する。

    5)歯科訪問診療料

     自宅・宿泊療養を行っている者又は歯科、小児歯科、矯正歯科若しくは歯科口腔外科を標榜する保険医療機関以外の保険医療機関に入院している新型コロナウイルス感染症患者に対して歯科訪問診療を行った場合、診療時間が20 分未満の場合でも、歯科訪問診療1・1100点を算定できる。

     なお、患者又は現にその看護に当たっている者からの訴えにより、速やかに歯科訪問診療を行った場合には、手術後の急変等が予想される場合に限らず、歯科訪問診療料に緊急歯科訪問診療加算を加算できる。

    〇詳細はこちらをクリック:コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて〇

    〇参考:「感染防止対策の継続支援」の周知について〇

    磁性アタッチメントを用いた義歯の請求

    2021年9月1日から磁性アタッチメントの保険請求が認められるようになりました。
    以下に請求に関する情報を掲載いたします(2022年2月25日更新)。


    1.使用できる磁性アタッチメント
    「フィジオマグネット」

    「マグフィットM」

    2.製作時

    (1)キーパー付き根面板(支台歯側)
    <略称>
    「RCK」

    <点数>
    ・形成:KP60点
    ・印象採得:連合印象64点(*1)
    ・キーパー付き根面板(1歯につき)(*2)
    金パラ、大臼歯→1,186点
    金パラ、小臼歯・前歯→1,010点
    銀合金、大臼歯→565点
    銀合金、小臼歯・前歯→556点
    ・装着:45点+装着材料料
    *1 印象の点数は連合印象を行った場合の点数。
    *2 キーパーを根面板に装着する装着材料料(17点)を含む。

    <レセプト>
    ・「歯冠修復及び欠損補綴」欄の「その他」欄に、大臼歯に金パラを用いた場合は「キ大パ」、小臼歯及び前歯に金パラを用いた場合は「キ前小パ」、大臼歯に銀合金を用いた場合は「キ大銀」、小臼歯及び前歯に銀合金を用いた場合は「キ前小銀」と表示し、点数及び回数を記載する。

    (2)義歯に装着する磁石構造体
    <略称>
    「マグ」

    <点数>
    ・磁石構造体の装着(1個につき):1,029点

    <レセプト>
    ・「歯冠修復及び欠損補綴」欄の「その他」欄に、「マグ」と表示し、点数及び回数を記載する。

    <ロット番号等の保存>
    ・使用したキーパーまたは磁石構造体の製品に付属している使用した材料の名称及びロット番号等を記載した文書(シール等)を保存して管理する(診療録に貼付する等)。

    (3)除去
    ・キーパーまたは磁石構造体の除去(1個につき1回):20点
    ・キーパー付き根面板の除去
    歯根の長さの3分の1以上のポストを有する場合:70点
    歯根の長さの3分の1未満のポストを有する場合:42点
    ・同一歯について、キーパー及び根面板の除去を一連に行った場合は、主たるものの除去に対する点数のみを算定する。

    (4)キーパー除去後に新しいキーパーを装着する場合
    磁気共鳴コンピューター断層撮影等に当たってキーパーを除去した後、再度新しいキーパーを根面板に装着する場合

    <点数>
    ・キーパーの装着:323点(*)+セメント料
    *内訳:キーパー233点+装着料45点+内面処理加算2・45点の合計

    <レセプト>
    ・「歯冠修復及び欠損補綴」欄の「その他」欄に、「キーパー」と表示し、点数及び回数を記載する。その他の項目については、所定の欄に点数および回数を記載する。

    (5)その他
    ・実施においては、「磁性アタッチメントを支台装置とする有床義歯の診療に対する基本的な考え方」(令和3 年8 月 日本歯科医学会)を参考にする。
    ・軟質材料を用いて床裏装を行った義歯は対象外。

    【受付終了】9/30(木):第2回学術研究会

    <テーマ>
    象牙質レジンコーティングのツボ

    <概要>
    象牙質レジンコーティングは、2019年に新規保険収載されたため、比較的新しい歯科技術であるという認識をお持ちの方も多いかもしれません。しかし、30年程前から存在する技法であり、高性能を有しているレジン接着システムの応用によって、露出した象牙質すべてを保護できるという特色がございます。今回は、明日からのチェアサイドで有益になるであろう「ツボ」を、今までの研究成果を踏まえて御紹介させていただきます。

    <日時>
    9月30日(木)18時30分~20時30分(予定)

    <講師>
    柵木 寿男 氏(日本歯科大学生命歯学部接着歯科学講座 准教授)

    <会場>
    Zoomウェビナーを用いたライブ配信
    または
    ワイム貸会議室高田馬場4F(https://waim-group.co.jp/space/takadanobaba/access.html)

    <定員>
    Zoomウェビナー→500名
    ワイム貸会議室高田馬場→52名

    <参加費>
    無料

    <対象者>
    会員※未入会の場合は、ご入会が必須です。また、他協会の先生は、所属協会にご連絡ください。

    <要予約>

    ご予約はこちら(Googleフォーム)から↓↓↓

    https://forms.gle/5RNGzHzquQs8YcXe7

    【受付終了】9/25(土)開催:第2回若手歯科医師向け学術ベーシック講座

    【テーマ】

    CAD/CAMクラウンのベーシック

    【抄録】

    20209月より全部位(条件付き)においてCAD/CAMレジン冠が保険適用となりました。また最近では、ガラスセラミックスやジルコニアセラミックスなどによる保険適用外のクラウンにおいても、CAD/CAMシステムを用いた製作方法が主流となってきました。そこで、本手法で製作したクラウンについて、材料の選択や支台歯形成、接着のベーシックについて解説していきたいと思います。(講師より)

    【日時】

    9月25日(土) 午後7時~午後9時

    【講師】

    阿部 菜穂 氏(東京歯科保険医協会 社保・学術部  江東区開業)

    【会場】

    Zoomまたは協会会議室(新宿区高田馬場1-29-8 6階)

    【対象者】

    40歳代までの当会会員限定(ご本人のみ)

    【参加費】

    4,000円

    【定員】

    Zoomミーティング20名

    協会会場 10名

    ※感染症の蔓延の観点から、Zoomミーティングと会場のハイブリッド開催となります。

    【要予約】

    ↓↓↓Googleフォームより必要事項をご入力頂き、お申込みください。↓↓↓

    https://forms.gle/QaV6MR495Ffk2gnG7

     

    【受付終了】8/28(土)開催:第1回学術ベーシック講座

    【日 時】
    8月28日(土)19時~21時

    【演 題】
    「ラテラルエンドのベーシック~ステンレススチールでの根管形成の原理原則~」

    【講 師】
    島倉洋造 氏(東京歯科保険医協会 社保・学術部 部員 千代田区開業)

    【抄 録】
    今さら訊けない根管治療の基本を再確認しませんか?ニッケルチタン、マイクロ、CT、などが話題の中心になることが多いですが、実際の診療ではまだまだステンレススチール+側方加圧式(ラテラル)根管充填がメインです。根管形成のステップも動画でわかりやすく解説致します。<講師より>
     1)成功の基準
     2)使う器具、薬品
     3)経過を左右するポイント
     4)根尖部の形成
     5)実際の術式        

    【対象者】
    40歳代までの会員限定(ご本人のみ)

    【参加費】
    4,000円(事前振込制)

    【定 員】
    ●Zoomミーティング➡定員20名(定員になり次第締切)
    ●協会会場➡定員10名(定員になり次第締切)
    ※日常の臨床技術向上を目的としており、日頃の疑問点等で意見交換を行う予定ですので、Zoomミーティングで参加される先生は顔出しをお願い致します。
    ※感染防止対策の観点からZoomと会場とのハイブリッド開催となります。

    【お申込みはこちら(Googleフォーム)】

    https://forms.gle/s8ry4QrJeuNkkLyDA

    【問合せ先】
    ☎03-3205-2999(担当:社保・学術部)   

    動画配信開始!花田信弘先生による「新型コロナウイルス感染症と口腔内の関係」

    動画配信(会員限定)開始!!

    先日、残念ながら中止となってしまった第4回学術研究会の動画を本日から会員限定・期間限定で配信しています。

    是非、ご視聴ください。なお、本講演の内容の録画、録音、その他の方法により有形的に再製すること。また、二次的利用、SNS等への投稿や拡散等は、目的の如何を問わず、固くお断りさせていただきます。これらの行為がなされたときは、著作権侵害・肖像権侵害等として対処させていただく場合がございます。

    テーマ:

    新型コロナウイルス感染症と口腔内の関係

    講 師:

    花田信弘先生(鶴見大学歯学部探索歯学講座 教授)

    配信期間:

    2月1日(月)~2月28日(日)
    ※配信期間を過ぎての視聴・資料のダウンロードはできません。

    視聴方法:

    こちらをクリック↓

    https://dentalbook.tokyo-sk.com/member/private/Member_index

    ※ご視聴には、デンタルブックの登録が必要です。

    予約受付中!若手歯科医師向け学術ベーシック講座

    ●「第1回:デンチャーのベーシック」

    講師:山本鐵雄 氏(東京歯科保険医協会 副会長)

    日時:8月24日(土) 午後7時~午後9時

    義歯を装着して、しばらくしたら患者がフェードアウトしていたという経験はありませんか?きっと、その患者さんは、今よりもより良い義歯を求めて他の歯科医院を探しているでしょう。恐らく、皆さんの義歯に関する知識は学生と変わらないと思います。排列する時には歯槽頂間線の法則、下顎の床後縁はレトロモラーパッドを覆うことが大切だと本気で思っているんでしょうか?今回のベーシック講座では、臨床にこだわった考え方やテクニックについてお話ししたいと思います。一緒に補綴の王道を歩みましょう。(講師より)

    ●「第2回:基本的な歯周治療の考え方」

    講師:加藤開 氏(東京歯科保険医協会 副会長)

    日時:9月28日(土) 午後7時~午後9時

    日々の診療において歯周病の治療はごく当たり前にスケーリング等を行っています。日々行っている歯周治療の基本的な考え方と必要性についてもう一度見直してみませんか?歯周基本治療において、日々の診療での治療の進行過程や治療の期間の間隔等、疑問に思うことや治療の必要性について一緒に考えてみましょう。歯周病の診断と治療方針について歯周基本治療のポイントを押さえて解説します。(講師より)

    ~会場~

    東京歯科保険医協会・協会会議室

    住所:新宿区高田馬場1-29-8 いちご高田馬場ビル6階

    交通:JR山手線戸山口、西武新宿線戸山口、東京メトロ東西線3番・5番出口より徒歩5分

    ~対象者~

    40歳代までの会員限定(ご本人のみ)

    ~参加費~

    各回4,000円

    ~定 員~

    各回30名(定員になり次第締切)

    ~要予約~

    ☎03-3205-2999(担当:社保・学術部)

     

    学術研究会「軟質リラインの術式とポイント」技工士さんも是非ご参加ください!

    「軟質リラインの術式とポイント」

    2016年4月より軟質材料による有床義歯内面適合法が保険収載された。本講演では、シリコーン系軟質リライン材を用いた間接法の一般的な臨床術式とその際の注意点やコツを紹介する。軟質リライン後の義歯の取り扱いは、従来の硬質床用材料や硬質リライン材とは異なる点が多い。リライン後の適合試験の方法や調整方法、術後管理の方法についても、症例を供覧しながらポイントを解説したい。(講師より)

    日 時 11月14日(火)19時~21時

    講 師 上田 貴之 氏(東京歯科大学老年歯科補綴学講座准教授)

    会 場 文京シビック小ホール

    参加費 会員無料(同伴者1名につき1,000円、未入会員8,000円)

    ※会員の診療所が連携している技工士の参加もお待ちしております。

    予約不要 当日は会員証を受付にご提示ください

    ※2017年度日歯生涯研修に2単位で登録予定です。

      後援:東京都 

    社保研究会を開催

    東京都の返戻の特徴と

     対応を解説

     「これだから返戻される!初診、歯周病検査、補綴」をテーマに社保研究会を開催しました。今回は、特に相談が多い再度の初診や短期間の歯周病検査(再評価)について、事例を基に解説。145名が参加しました。

     講師からは、歯周病の患者で短期間に再度初診を算定した場合に返戻になっているとし、その根拠となる通知を紐解き、対応策を解説しました。参加者からも、疑問は解決したとの声が多く寄せられ、好評でした。

     社保学術部では、保険診療や学術をテーマに研究会を定期的に開催しています。次回は、10月11日(水)に「咬合と顎関節の診断をわかりやすく」をテーマに小出馨先生をお招きします。ぜひご参加ください。

    開催!第2回 若手歯科医師向け学術ベーシック講座

    成功率向上のために根管治療の基礎を学ぶ

     第1回に続き、第2回目の学術ベーシック講座を開催しました。
     今回は「根管治療の基礎~成功率を高めるための基本的な手技を中心に~」をテーマに当協会の理事である本橋昌宏氏が講演され、会員32名が参加しました。

     講演では、根管治療の目的、方法、使用薬剤・機材の紹介など、日常の臨床症例を複数症例提示し、X線画像や臨場感あふれる臨床中の動画を用いて解説をしました。また、ラバーダム防湿の必要性ならびに根管内感染防止のための仮封の重要性についても解説されました。

     参加者からは、「明日からの診療に是非役立てたい」「カラー写真や動画が取り入れられていて、受講して大変良かった」「日常の臨床をもとにしており、大変参考になった」などの感想が寄せられました。

     社保・学術部では、学術ベーシック講座以外にも外部講師を招いての研究会など日常の臨床技術向上のための講座・研究会を随時開催しております。是非、ご参加ください。

    講師:本橋理事

    第1回 学術ベーシック講座を開催しました

    第1回 若手歯科医師向け

    学術ベーシック講座

    今年で6年目となる若手歯科医師向け学術ベーシック講座を開催しました。

    第1回は、「歯性炎症・感染症について~開業医で行う歯性感染症への対応~」をテーマに濱崎啓吾理事が講演され、会員27名が参加しました。

    講演では、歯性感染症の病態と特徴、感染症拡大と臨床解剖、歯性感染症の病態評価、歯性感染症の治療の各項目について、症例を示しながら基本的な解説をしました。

    また、患者の症状・病態から感染程度を把握し、投薬・処置を始め、どの時期に病院歯科(口腔外科)への紹介するのが適切なのかも説明し、医院や患者にとって無理のない診療を行うことが大切と解説されました。

    炎症時に使用する抗菌薬については現在のガイドラインに沿って、基本的な特性や効果を説明し、抗菌薬の選択を行えるよう話がされ、参加者からは、「基礎的なことが学べた」「抗菌薬の再考になった」などの感想が寄せられました。

    第2回は、9月9日に根管治療の基礎をテーマに講座を開催します。満員御礼で今年も大人気の当講座は、若手の歯科医師向けにあくまでも基本的なことを学んでもらうことを趣旨とし開催しています。ぜひ、日常診療でお困りな先生方に参加していただきたい講座です。

    支払基金が3つの審査情報事例を公表

    支払基金が審査情報提供事例を公表

    社会保険診療報酬支払基金(以下、「支払基金」)は、8月28日に歯科の審査情報提供事例3項目を公表した。

    公表された事例はあくまでも支払基金での取扱いとなっているので注意されたい。

     

    〈初期う蝕早期充填処置〉

    取扱い

    原則として、前歯に対する初期う蝕早期充填処置の算定を認める。

    取扱いを定めた理由

    初期う蝕早期充填処置は、原則として、幼若永久歯又は乳歯のう蝕好発部位である小窩裂溝を歯科用充填材料で封鎖することによりう蝕の重症化を抑止する治療であるが、臼歯だけではなく、小窩を有する前歯に対しても有効である。

    留意事項

    一般的に、下顎前歯に対する初期う蝕早期充填処置については、歯の形態等からその必要性は乏しいものと考えられるが、癒合歯又は双生歯等に対しても有用となる場合があることから、必要に応じて医療機関に対して照会等を行い、個々の症例により判断する必要がある。

     

    〈歯周基本治療②〉

    取扱い

    原則として、混合歯列期における再度のスケーリングの算定を認める。

    取扱いを定めた理由

    混合歯列期において、乳歯と永久歯の混在等により口腔清掃状態が良好ではなく、歯石を繰り返し生成することがあり、この場合には再度のスケーリングが必要となる。

     

     

    〈歯周病安定期治療(Ⅰ)及び歯周病安定期治療(Ⅱ)〉

    取扱い

    原則として、「P」病名に対して、スケーリング(再スケーリングを含む。)のみを実施した場合における歯周病安定期治療(Ⅰ)及び歯周病安定期治療(Ⅱ)の算定は認めない。

    取扱いを定めた理由

    歯周病安定期治療は、スケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬後の歯周病検査又は歯周外科手術等を行った後の歯周病検査の結果、一部に深い歯周ポケットや根分岐部病変が残存しているため歯周組織の健康は回復していないが、病変の進行は停止している状態において必要であるとされており、一般的には、歯周病安定期治療の対象となる歯周病の治療としては、スケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬が必要であると考えられる。

    留意事項

    全身状態等によりスケーリング・ルートプレーニング又は歯周ポケット掻爬が実施できない特段の理由がある場合においては、個々の症例により適切に判断する必要がある。