広報・ホームページ部

歯科医療点描③ 編集長に抗議文が届き…。昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたい

編集長に抗議文が届き…。昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたい

歯科報道で私の一番の心残りは「フッ素」問題だ。世界の多くの国々では、虫歯予防目的で水道水のフッ素化を実現している。飲料水に1ppm程度のフッ素が加わっただけで日本人の歯はずっと健康に保てたはず、との思いが消えない。

1976年6月、私は全国版の家庭面の連載「虫歯をなくそう」でフッ素を取り上げた。水道水への添加は、国際歯科連盟やWHO(世界保健機関)も認める最も有効・安全な予防法で、新潟大学予防歯科の境脩・助教授らが次善策として「フッ素うがい」を県内の小学校で実施していることを紹介した。 

これに食品添加物の有害性指摘で著名な高橋晄正・東大講師が異を唱えたが、実は科学的な理由からではなかった。新潟の消費者団体の集会で、柳沢文徳・東京医科歯科大学教授がよく知らずにフッ素を危険だと断定し、新潟大の歯科医師に嘲笑された。

柳沢さんが親友の高橋さんに泣きついたことがきっかけで、高橋さんがフッ素論文から危険性を示唆するデータを集め、危険論を構築した。

人工の添加物は人間データがなく、動物に大量に食べさせて、しかも百倍もの安全率を掛けて推定する。ところが、天然水に含まれる高フッ素地域の住民は歯が着色・障害される斑状歯になる。WHOなどは、他の病気の発生率などのデータを総合的に検討して安全と判断した。

一方、動物実験で見る限りは、フッ素は添加物と比較にならないほど危険性は高い。 また、高橋さんは論文データを再計算したりして、米国で水道にフッ素を添加した都市とそうでない都市の一部年齢層では「フッ素の発がん性は否定できない」ことを見つけたりした。高橋さんは私にはっきり「僕は科学弁護士だから」と話した。

著名なスター評論家の高橋さんが雑誌や本でフッ素有害論をくり返した影響は大きく、消費者運動家や教師には未だにフッ素を危険視する人が少なくない。私も何度かフッ素を記事にしたが、編集局長にたくさんの抗議文が届き、ついには編集局幹部から「フッ素について書くのはもうやめてくれ」と言われたことも思い出す。

現場の歯科医師もフッ素には冷淡だった印象がある。「虫歯が減ったら困るからね」との声はよく聞いた。

いつか何らかの機会に、東京歯科保険医協会の先生方の、昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたいところだ。

 

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015111日号6面掲載

 

【略歴】たなべ・いさお/1944年生まれ。68年東京大学工学部航空学科卒。同年朝日新聞社入社。2008年、朝日新聞社を退社後、医療ジャーナリストとして活躍中。著書に「かしこい患者力―よい病院と医者選び11の心得」(西村書店)、「医療の周辺その周辺」(ライフ企画)「心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る」(西村書店)、「続 お医者さんも知らない治療法教えます―こんな病気も治る!」(西村書店)ほか多数。

 

歯科医療点描② 記者にとっての患者体験は… 。患者になった記者から/医師は患者のことを分かっていない

記者にとっての患者体験は… ―患者になった記者から/医師は患者のことを分かっていない

私にとって昨年は「晴天の 霹靂 」の年だった。春の健康診断の内視鏡検査で胃がんが見つかり、6月に全摘手術を受けたからだ。近い身内にがんはなく、和食党。喫煙歴も二十代の10年だけ。半数ががんになるという記事を書いた時も、自分は残りの半数と確信していた。

広告局からの頼まれ仕事で、10年以上もアメリカンファミリー社共催のがんセミナーの司会をしながら、がん保険には加入していなかったほどだ。福岡でのセミナーに、ご自身が胃がん手術を受けた外科医を招いた。「胃は食物を一時的にためる袋。なくてもなんともない、と患者に説明してきたが、いやあ、受けてみたら大違い」との言葉を覚えている。

その通り。医師は患者のことを分かっていない。私は手術後、食事が十分に食べられないことが最大の障害だが、医師からは具体的な指導はほとんど得られていない。今でも空腹感が乏しく、あまり食欲を感じない。入院中は激しいシャックリが出て、摂食も咀嚼も嚥下も困難になり、食事を中断したことがある。胃からの食欲増進物質が失われたから、のどのつかえで納豆などネバネバ食がいい、などはいずれも患者会の本で初めて知った。今も食道のびらんでのどが常に痛む。症状を抑える薬もあまり効かず、一時しのぎの鎮痛剤が離せない。鎮痛剤を飲んでいても食事中にじんわり痛み、食べたくなくなることもある。食道がんが気がかりだが、医師は「大丈夫ですよ」でお終いだ。私は内心、手術はしたくなかったのだが、記者にとって患者体験はマイナスではないとも考えた。

2003年に日野原重明先生監修の『患者になった医師からのメッセージ』(自由国民社刊)の編集を手伝った。結核で挫折した日野原さんはインタビューで、患者の本当の気持ちを理解できるようになるには「医学生や看護師は死なない程度の病気をするといい」と話していた。それなら仲介役の記者も同じかも知れない、と。私もこれまで何人かの胃がん患者を取材した。今回の体験で、患者が医師にいえるのは一割とすれば、記者にもせいぜい三割程度だったか、と思うようになった。患者の身体的な苦痛や心境は、聞くより、読むよりずっと辛いことを実感した。 

はからずもなってしまったからには、「患者になった記者」は、より患者のための医療を実現すべく努力したいと決心している。

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015年(平成27年)101日号6面掲載

歯科医療の現状めぐり第3回メディア懇談会を開催

歯科医療の現状めぐり第3回メディア懇談会を開催

 協会は10月9日、協会小会議室で第3回メディア懇談会を開催した。今回の話題は、政策委員長談話「今こそ、診療報酬のプラス改定を求める」、今秋の各種署名や行事の取材案内等に振れはしたものの、やはり去る9月30日に東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑で高木幹正氏(現・日本歯科医師会会長、全・日本歯科医師連盟会長)、村田嘉信氏(前・日本歯科医師連盟副理事長)、堤直文氏元日本歯科医師連盟会長の3名逮捕に関して議論が集中した。メディア側の参加者は歯科医療専門誌4社4氏、全国紙社会部東京地検担当記者1氏、フリーランス2氏の7名で、協会からは呉橋美紀副会長が説明・報告を行ったほか、司会は広報部長を務める坪田有史副会長が務めた。

今回の日歯連盟迂回献金疑惑に関する報道などを協会はどう見ているのか、歯科医療関係専門誌記者、編集者だけにとどまらず、一般紙の東京地検特捜部担当現役記者ほか全国紙社会部記者、財界に対し歯科医療についての記事を多数執筆しているジャーナリストを交えた意見交換では、「前回の臼田事件と今回の疑惑では、容疑内容が違うにもかかわらず、同じ扱いになっているのはおかしい」「今回のお金の流れについては顧問弁護士から問題ないとの返事を得てのことと説明されており、当事者たちも理解できず、当惑しているのではないか」「歯科の中での議論・理屈はあるが、社会からすれば違法なことをしたということ」「逮捕された3人は、否認し続けるでしょう。政治資金規正法違反での起訴されるのではないか。公職選挙法違反による起訴の可否も大きな問題」「政治家への取り調べ範囲が広がるかどうかも注意が必要」など意見が出された。

協会としては、現在、必要なコメントを出すことを前提に、必要な協議・検討を行っている。

第7回広報・ホームページ部会を開催/全都宣伝号の位置づけなど重視

第7回広報・ホームページ部会を開催/全都宣伝号の位置づけなど重視

第7回広報・ホームページ部会が10月7日に開催されました。今回は、①この1カ月間の情勢、②機関紙10月号の批評とアンケート結果の評価、③機関紙11月号の編集・発行予定、④ホームページの閲覧状況と分析、⑤第3回メディア懇談会の開催準備状況、⑥「書評」の掲載可否の決定基準、⑦過去の機関紙掲載基準確認―などについて検討を加えました。

このうち、①1月号には、10月29日に開催する厚労省交渉を1面で報道することとなり、印刷工程もこれに合わせた体制を組むこととなり、機関紙の会員手元着が大きく遅れないよう最善の処置をとって対応することとしました。

また、第3回メディア懇談会は、10月9日(金)午後6時30分から開催し、話題は、次期改定に向けての「政策委員長談話」、日本歯科医師連盟迂回献金事件について、10.22国民集会などの紹介と取材案内などを話題にすることとしました。

そのほか、毎年1・4・9月号の機関紙がカラー編集されているため、協会活動を広く知っていただくことに役立っている点に配慮し、各月の編集上考慮すべき内容、レイアウトなどについて配慮することとなりました。

次回部会は11月4日(水)午後8時から開催予定です。

歯科医療点描① この三十余年を振り返りつつ(1) 自主質管理運動のころ/今の保険医療に満足していいのか

この三十余年を振り返りつつ(1) 自主質管理運動のころ/今の保険医療に満足していいのか

縁あって私はこの何年間か、東京歯科保険医協会が隔月で開催しているメディア懇談会に参加させていただいている。フリーの記者として、時に気ままに発言をしているのだが、広報部長の坪田先生から「ぜひ、会報に書いてくれませんか」と頼まれた。もちろん最初は固辞したのだが、「外部からの意見も会員の刺激になるので」といわれ、ついついその気にさせられてしまった。

東京歯科保険医協会と私の縁は、多くの会員の方々よりは古いだろうと思う。私は、1968年から2008年までの40年間、『朝日新聞』記者、しかもほとんどの期間が医療専門だった。協会関係では8211月、33年近くも前に「きちんと安く歯を治します」「歯科医が『自主質管理機構』結成へ」という社会面3段見出し、約40行の記事を書いている。

「自主質管理」という固い言葉を初めて耳にする先生方も少なくないはずだ。協会会員の有志約38人が翌12月から「良質で安い歯科医療」を実践する、との予告記事だった。いろいろな横槍が入り、正式な出発は843月に延びた。私は6月に続報を書き、自主質管理運動の代表でもある協会の大多和彦二会長を「ひと」欄でも紹介している。

自主質管理運動は、一定水準の保険診療を原則とし、材質の関係で自由診療になる場合も適正価格を目ざす。会員は、患者の話をよく聞き、よく説明し、料金は事前相談し、必ず領収書を発行、壊れたものに責任を持つ、の5項目を守る義務がある。要は、患者にも歯科医にも満足できる保険診療を実現しようとの運動だ。

私は日本の保険医療の最大の欠陥は、医療の質の無視だと考えている。厚生労働省は診療報酬ほど医療の中身には関心がなく、病院や医師らに任せている。昨年は腹腔鏡手術の死亡事故がたまたま話題になったが、制度上は資格のある医師なら下手な手術、間違った診断・治療も許される。15年前の画像機器の病院が病気を見逃すのは当然だし、治せる新治療法を学んだ医師がいない病院では、患者は治らなくても仕方がない。

医療の質は患者にはわからない。しかし、不思議なのは、わかっているはずの医師、歯科医師がそれを容認し、いまの保険医療に満足しているように見えることだ。

いつの間にか立ち消えになってしまったようだが、「より強力な自主質管理運動よ、もう一度」の心境になっている。

 

 

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015年(平成27年)91日号5面掲載

 【略歴】たなべ・いさお/1944年生まれ。68年東京大学工学部航空学科卒。同年朝日新聞社入社。2008年、朝日新聞社を退社後、医療ジャーナリストとして活躍中。著書に「かしこい患者力―よい病院と医者選び11の心得」(西村書店)、「医療の周辺その周辺」(ライフ企画)「心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る」(西村書店)、「続 お医者さんも知らない治療法教えます―こんな病気も治る!」(西村書店)ほか多数。

 

歯系国会議員の質疑の模様を紹介へ/第6回広報・ホームページ部会を開催

歯系国会議員の質疑の模様を紹介へ/第6回広報・ホームページ部会を開催

9月2日(水)午後8時から10時まで、第6回広報・ホームページ部会を協会会議室で開催しました。今回の部会では、①この1カ月間の医療情勢について議論、②機関紙9月号の講評とアンケート集計、③機関紙10月号の編集準備、④8月21日開催の第2回メディア懇談会の模様報告、⑤歯系国会議員の歯科医療関連質疑の模様の報道実施―などについて検討を加えました。

このうち②では、9月号から1年間の予定でスタートした元朝日新聞科学部編集委員の田辺功氏による連載「歯科医療点描」はおおむね順調な滑り出しであることが確認され、今後も執筆前から内容について相談しながら連載を進めることとなりました。

また、⑤については、政策委員会での検討からの依頼で、歯科に関する国会での質疑とそれに対する返答の模様を議員の了解に基づいて紹介しようというものです。一般紙や専門誌でも紹介されない内容であっても、議員の了解が取れたものを機関紙に紹介します。文字数はおおよそ600字程度を目安に、議員の写真も添えてまとめます。レイアウト以上、必ず同じイラストを挿入して目にとまりやすくする工夫をして掲載することになりました。記事の担当は政策委員会や広報部の担当で割り振ります。こう、ご期待。

「モンサントの不自然な食べもの」自主上映会に100名参加/山手線支柱倒れる事故もものともせず

「モンサントの不自然な食べもの」自主上映会に100名参加

松島良次会長

松島良次会長

協会初の自主上映会「モンサントの不自然な食べもの」が4月12日、協会運動本部、広報・ホームページ部主催、東京保険医協会協賛で開催された。約100名の参加者の大多数は一般の方で、80歳代から小学生年齢層の幅広い。

冒頭で松島良次会長が協会の活動内容、最近の医療・歯科医療・社会保障情勢などを説明。続いて、司会・進行役の竹田正史理事は、参加者年齢層が幅広いことに配慮し、作品全体のみどころ、念頭に置きたい留意点などを示唆した上で、上映スタート。

 

 

竹田正史理事。竹田理事は毎月、機関紙『東京歯科保険医新聞』で映画紹介コーナー「PRECIOUS TIME」を連載中

竹田正史理事。竹田理事は毎月、機関紙『東京歯科保険医新聞』で映画紹介コーナー「PRECIOUS TIME」を連載中

この作品は、農業・農産物と食の安全をめぐり、遺伝子組み換え作物を「不自然な食べもの」ととらえ、それが環境や人体に与える影響について一市民が追及するスタイルで構成したドキュメンタリー映画。制作年は2008年だが、遺伝子組み換え作物・種子は世界中に広まっており、しかも現在は「遺伝子組み換え表示の撤廃」を含むTPP交渉の行方が注視されている。この映画の命題である「食・農業の安全そして命」の時代的価値は、むしろ大きくなりつつある。今回の参加者数は、そのことを如実に物語っているのではないか。

◆参加者から遺伝子組み換え作物と食と命の問題に実感をもった声が集まる

4月12日の「モンサントの不自然な食べもの」上映後も複数の方から質問やアグリビジネスの現状などについての発言があり、参加者約100名の7割以上の方々からもアンケートにご協力いただき、「WHOが最近、映画の中で出てきた主力製品の除草剤に、がん誘発性を認めたと聞いた」「遺伝子組み換え作物の人体影響について詳しく分かった」「遺伝子組み換え作物の問題について、啓蒙活動する個人、グループが存在することは救いだった」「フィクションではなく現実の世界の話としては知らなかった」「汚染されていないものを探すには、どうしたらよいのでしょうか。将来が心配です」「アグリビジネスをしている人たちは何を食べているのでしょうか」「一人でも多くの人に見てもらいたい映画だ」「今回の湯小名作品。一般的でない、あまり知られていない良い作品があればぜひ見たい」「素晴らしい啓蒙活動です。こんな歯医者さんにかかりたいです」「静かな戦争、という表現が印象に残った」など、作品そのものへの評価にとどまらず、作品を通じて実感した現実、現実と将来への不安と対応、自分自身はこれからどうすべきか…など、さまざまな感想が寄せられた。

その後も、松島会長や竹田理事に質問を寄せる方が多数いらっしゃったほか、「自分たちでもこの映画の自主上映会を開きたい。どう企画すればいいのか」「この映画を上映するには、どの位の費用がかかるのか」という、参加者自身が自主上映会を開生きたいという相談が、会場内で5件寄せられ、事務局が対応するシーンも見られた。

◆協会活動への理解もつ一般の方々が着実に増加

なお、「モンサントの不自然な食べもの」上映当日、4月12日の早朝、山手線で架線を支える支柱が倒れるという大事故があったため、参加者の足が奪われるものと協会スタッフは不安に包まれたが、実際には当日会場に直接来られた方も多数いらっしゃるなど、約100名以上が会場に集い、最後までスクリーンにくぎ付けとなる状況であった。中には、これまで協会が8回開催した「歯と健康フォーラム」の参加者も含まれており、協会と都民ほかの方々との間でキャッチボールができる環境が着実に育まれていることが、改めて実感できた。

衆院総選挙に1月号で対応へ/ホームページのスマホ閲覧が面もPC画面と同じ様式に変更へ/第9回広報・ホームページ部会を開催

衆院総選挙に1月号で対応へ/ホームページのスマホ閲覧が面もPC画面と同じ様式に変更へ/第9回広報・ホームページ部会を開催

12月3日、第3回広報・ホームページ部会が開催されました。今回の部会では、12月号の講評と通信員からのアンケート結果の比較のほか、衆議院総選挙や消費税増税を中心とした情勢について議論を加えました。

また、機関紙2015年1月新年号では、当初、今臨時国会開催中に紹介議員を通じて国会に提出する予定だった「医療機関ゼロ税率会員署名」「窓口負担引き上げ反対患者署名」の2署名が、来年1月開催の通常国会への提出延期と署名活動が継続されることとなったため、機関紙1月号では、署名継続協力への呼びかけを改めて掲載することを決めました。そのほか、総選挙後に協会の政策委員長「談話」が発表されるため、1月号にそれを掲載すること。および1月9日(金)開催の第5回メディア懇談会の話題として取り上げるほか、発表日時を指定して関連メディアに談話を送付することも決めています。また、消費税増税問題についても引き続き会員に周知を図る観点から、解説記事を掲載することになりました。さらに、1月号のカラー4・5面には、中医協会長の森田朗氏のインタビューを掲載することもあり、5面には、当協会としての歯科医療についての「主張」を掲載することを決めました。1月号は、総選挙に関する談話、消費税問題の解説、歯科医療の将来への「主張」。さらに森田中医協会長インタビューと、ボリューム満点の構成となりますので、ご期待ください。

そのほか、協会ホームページに関して、スマートフォンほか、さまざまな端末が流通、利用されており、広報部担当理事、部員から「それらの画面で協会ホームページを閲覧する際、現行のスマホ専用画面では利用しにくい」との指摘があり、端末を使って閲覧する際も、PC画面と同じものが掲示されるスタイルに改めることとなりました。この作業は、早急に進めます。

新たに通信員6名増員/第8回広報・ホームページ部会を開催

☆新たに通信員6名増員/第8回広報・ホームページ部会を開催 ☆

11月5日(水)午後8時~10時15分まで、第8回広報・ホームページ部を開催しました。今回の部会では、現在、45名に登録いただいている通信員について、新たに6名を増員し51名としました。通信員の会員先生方には、毎月機関紙に関するアンケートを行うとともに、普段ではなかなか聞くことのできない一般会員から機関紙、さらには協会活動への声を、より広く深く把握し、今後の機関紙編集と協会活動に役立てさせていただいております。そのご意見の一部は機関紙紙面の「通信員便り」で紹介させていただいております。

◆重要な情勢問題は機関紙で紹介へ

そのほか、前回部会以降の1ヶ月間の情勢に関しては、衆議院の解散が行われる可能性が観測されており注意が必要なこと、社保審医療保険部会で検討されているレセプトデータ分析による「データヘルスの推進」が歯科にも影響してくること、新規個別指導持参物に関する厚生労働省通知の内容について、2014年度診療報酬改定時に設置された地域医療介護総合確保基金(904億円)の東京都支出金額とその内容について、2015年度概算要求案では社会保障制度ががばひろく削減される危険があること、総務省による家計調査が6ヶ月連続マイナスを算出したことと景気悪循環、消費税の10%増税見送りがほぼ確定的になったこと、中医協における「患者申出療養(仮称)」議論―などについて議論と意見交換を行っています。その中で会員向けに重要と思われる持参物に関する厚労省通知などの概要を機関紙12月号で紹介することとしました。

◆機関紙12月号の内容関連

機関紙12月号の編集計画に関しては、11月16日(日)開催の第8回「歯と健康」フォーラム、会員実態アンケート調査結果概要、経税・スタッフ教育部決定による特報「年末調整の留意点」掲載のために経営・税務相談Q&Aを休載すること、「ひよっこ料理人」「玄米せんせいの弁当箱」「家裁の人」の作者である魚戸おさむ氏インタビューなどを掲載することを確認しました。編集開始までの間、国会では衆議院解散の可能性が観測され始めているなど、情勢が流動的な点に対処するため、機関紙掲載記事の変更、差替えがなど柔軟な対応を図ることとなりました。

◆ホームページ関連

ホームページに関しては、引き続き歯科医療関連の医政ニュースや各部開催の講習会を掲載していくほか、その掲載件数そのものを増やす工夫をすることを確認し、11月13日(木)に開催される第14回理事会で各部に対してさらなる協力を呼びかけることとしました。また、歯と健康フォーラムの申込者225名(11月5日現在)のうち、35%に当たる79名がホームページのフォームからの申し込みであることも報告し、一般からの参加者がかなり協会ホームページを閲覧しているほか、この種の行事への参加者募集に関し、ホームページを活用することが有効な手段であると分析しました。

◆メディア懇談会の開催について

今年度の第4回メディア懇談会を11月14日(金)に開催します。出席を呼びかけたメディアの参加しかできませんが、今後は現在の専門誌中心だけではなく、範囲を広げていき右方向で検討していくこととなりました。なお、第4回懇談会は通算48回目に当たり、今年度最後の2015年3月開催時には、通算50回目を迎えます。メディア懇談会は、協会からの情報発信のみに留まらず、参加メディアから様々な指摘をいただいたり、歯科医療界の各種情報などを参加者が同じ視点で議論するなど、多彩な活動を行っております。

第7回広報・ホームページ部会を開催

第7回広報・ホームページ部会を開催

10月1日、第7回広報部会を協会会議室で開催しました。今回の部会の議論では、毎月発行している「東京歯科保険医新聞」の記事の書き方について、会員が読んですぐ分かるような書き方に努めるようにすること、各ページとも関連性ある記事で固めるように努めるとの指摘がありました。
その他、ホームページの記事をもっと提供する必要があること、新たに適格な通信員を増員すること…などが話題となりました。
また、新年号を見据えてのインタビュー候補者を絞り込み、有力3氏にアポイントを取り、実現に向けた交渉を始めることとしています。
11月号に関しては、秋の運動の集大成となるよう、10月23日開催の国会行動と「国民集会」を紙面に取り込むこと、最近公表された厚生労働省の医療費関連統計データのうち2012年度年計、2013年度年計について、特に歯科に関する全国と東京都部分を紹介することが指摘されています。

第6回広報・ホームページ部会を開催

第6回広報・ホームページ部会を開催

第6回広報・ホームページ部会を9月3日、協会会議室で開催しました。

今回の議事の中では、まず、この1カ月間の歯科を含む医療情勢、機関紙9月号の講評と通信員からのアンケート結果を議論。次に、ホームページに関しては、閲覧状況や具体的な改善点などについて報告と協議を行いました。

また、機関紙10月号の編集方針を検討し、今後の秋の協会活動と署名の柱を打ち出していくこと。日本弁護士連合会が去る8月22日に発表した指導・監査改善に関する「意見書」の取り上げ方、消費税問題の解説、さらに会員からの問い合わせが多くなっている税務調査について、会員の役に立つ内容として紹介するかを議論しました。

また、現在約50名を数える通信員について、新たに新規募集を行うこととなりました。ご関心のある会員の先生は協会広報・ホームページ部までご連絡ください(TEL 03―3205―2999/担当:広報・ホームページ部)。

次回部会は、10月1日(水)午後8時から開催します。

新たな広報・ホームページ部長に坪田理事を迎え部会を開催/第5回広報・ホームページ部会

新たな広報・ホームページ部長に坪田理事を迎え部会を開催/第5回広報・ホームページ部会

第5回広報・ホームページ部会を8月6日(水)午後8時から10時まで協会会議室で開催しました。今回は、新たに担当副会長に藤野健正・矢野正明両副会長、広報・HP部長には坪田有史理事が就任後、初の部会となりました。検討事項は、①機関紙8月号の批評、②ホームページの内容議論、③機関紙9月号(№534)の編集予定、④この1カ月間の医療・歯科医療をめぐる情勢について―などです。

部会冒頭では、坪田新部長から今後の方向として、機関紙は協会の主張、会員に有益な情報を平易でわかりやすい表現でスピーディに伝えることをモットーとし、現在50名を数える通信員に引き続き協力を仰ぐこと、などが示されました。ホームページについても、スピード感を意識し、機関紙とホームページの相互関係を高めることとしました。

9月号に関しては、秋の諸活動の口火を切る号であること、全都宣伝号となること、1・4・5・8面をカラー印刷にするためその特色を活かすページ編成にすること、機関紙とホームページの相互補完を重視すること…などが議論されました。そのほか情勢に関しては、支払基金の審査傾向、病院個別指導とは、2013年国民生活基礎調査、2015年度予算概算要求関連、消費税問題、マイナンバーと健康保険証カード化と旧社会保障カードについて…などを議論しました。

医科歯科連携や感染症対策を中心に議論/第2回メディア懇談会を開催

医科歯科連携や感染症対策を中心に議論/第2回メディア懇談会を開催

 

7月11日、第2回メディア懇談会を協会会議室で開催しました。今回で通算46回目を迎えたメディア懇談会には、メディア側の参加は4社・4名。協会からは松島良次会長と広報部長を務める藤野健正副会長、そのほか事務局が参加しました。

今回の主な話題は、6月21日に行われた協会の第42回定期総会の模様、「ハンドピース」報道への政策委員長談話などを取り上げています。

定期総会時に開催されたシンポジウムについては、主に医科歯科連携、診療報酬と成功報酬の関係等についてのやりとりがあった。医科歯科連携については、成功報酬を取り入れていくことがその助長になるのでは、との発言があった。また、ハンドピース報道に関しては、メディアサイドから「感染を起こすというエビデンスはあるのか」との鋭い指摘が行われた。感染症対策について当協会からは、すでに小冊子「絵で見る 色でわかる 歯科の感染対策」を発行するなど、すでに努力している現場の実態を紹介し、さらに来たる8月22日(金)午後7時30分から千代田区立日比谷図書館内の「日比谷コンベンションホール」において研究会の開催する予定となっていることを紹介し、意見が交わされました。

政策委員長談話に関する議論においては、感染症対策について、歯科医師は少しずつ努力して段階的に対策を行ってきているという現場の実態が紹介され、今後も少しずつ対策していく意識が大切ではないか、などの意見が交わされた。

その他、改正歯科衛生士法に関する西村正美議員との懇談や、診療行為別調査についても取り上げています。

日本初の本格的な歯科医師コミック作者をインタビューへ/第4回広報・ホームページ部会を開催

日本初の本格的な歯科医師コミック作者をインタビューへ/第4回広報・ホームページ部会を開催

7月2日、午後8時から10時まで第4回広報・ホームページ部会を開催しました。議事では、まず最近の情勢について触れ、安倍首相が提唱した「患者届出療養」と混合診療問題、新成長戦略、「骨太方針2014」、財政制度審議会が自由開業医制度の改革や診療報酬の徹底した抑制を表明、7月1日の集団的自衛権閣議決定などを取り上げ議論しました。

次に、機関紙7月号の内容やレイアウトなどの批評を行った後8月号の編集予定を議論。その中では、主人公に歯科医師を設定した日本初の本格的な歯科医師コミックの作者をインタビューして紹介することなどを決めました。

また、ホームページに関しては、共済部がグループ生命保険の加入者への特典を大々的にPRしたこと、「ハンドピース」をめぐる6月4日の厚生労働省歯科保健課長通知を即日掲載したこと、アクセス数は確実に伸長していること時局的内容、実利を重視した内容の記事が注目されていることなどを報告しています。

そのほか、7月11日(金)午後6時30分から1時間の予定で、第2回メディア懇談会(通算45回目の開催)を開催することを報告し、当日の話題提供内容として、①読売新聞の「ハンドピース」報道記事に対する政策委員長談話、②6月21日開催の第42回定期総会の模様とその後の方向、③新役員名簿の紹介、④最近の協会活動―などを紹介することとしました。

次回の広報・HP部会は、8月6日(水)に開催します。

熱中症にご注意を/環境省の熱中症予防情報サイトについて

熱中症にご注意を/環境省の熱中症予防情報サイトについて

 

東京では、6月に入り梅雨入りして以降、ものすごい雨量が記録されたり、晴天になると急に強い日照りに気温が上昇したりと、毎日落ち着かない日々が続いています。

この時期から、毎年注意を要するのが「熱中症対策」です。

熱中症は、条件次第で誰でもかかってしまう危険性があり、死亡に至るケースも稀ではありません。

熱中症はどのような時に起こりやすいのか。家庭向け医療書籍やインターネットで検索すると、かなりの情報が掲載されています。

そのような中で、熱中症に関する情報が環境省が配信しているのをご存知でしょうか。以下に、ホームページのアドレスを明記します。暑さ指数、熱中症の予防対策と対処方法、熱中症環境保健マニュアルなどが参考になります。

熱中症については、会員の先生やスタッフの方々はもちろんのこと、通院されている患者さんにもご注意いただきたいところです。

 

◆環境省熱中症予防情報サイト➜http://www.wbgt.env.go.jp/

歯科医療をめぐる情勢へのスピーディな対応を確認/第3回広報・ホームページ部会を開催

歯科医療をめぐる情勢へのスピーディな対応を確認/第3回広報・ホームページ部会を開催

6月4日(水)午後8時~9時45分まで、第3回広報・ホームページ部会を開催しました。今回は、同日午後6時30分から9時まで、協会会議室で第2回歯科外来診療環境体制加算講習会が開催されたため、協会至近の会議室で部会を開催しました。

議事は、この1カ月間の医療・歯科医療をはじめとする情勢問題の議論・討議のほか、①機関紙6月号の講評、②機関紙7月号の編集予定、③ホームページの概況と改善点および編集の方向、④第42回定期総会議案書の編集・発送終了、⑤第42回定期総会のメディアへの取材案内、⑥第2回メディア懇談会の開催内容―などとなっています。

これらのうち、情勢と機関紙6月号に関しては、最近のマスコミ報道における歯科の取り上げ方と協会のスピーディな対応、「医療・介護総合法案」と「選択療養(仮称)」に関する理事会声明を決定後、各メディアに送付し、機関紙にもスピーディに掲載したことなどを確認しています。さらに、今後の機関紙編集の方向として、政府が予定している消費税10%への増税に対して、協会として進めている医療機関ゼロ税率会員署名に一層、積極的に取り組むため、7月号以降も特集を連載していくことも確認しています。

ホームページに関しては、以前よりも、とりわけこの半年間は従来よりもアクセス数がかなり多くなっていることに着目し、この水準を維持・伸長させることと、どのようなメニューを提供することで、より多くの会員がアクセスするようになるよう工夫を重ねていくこととなりました。また、共済部の共済制度紹介コーナーが、内容、画像ともに刷新したことも確認しています。

歯科医療に関し「ZAITEN」が再び特集組む/今次診療報酬改定などの視点から指摘も

歯科医療に関し「ZAITEN」が再び特集組む/今次診療報酬改定などの視点から指摘も

財界展望社発行の月刊「ZAITEN」7月号がこのほど発売されたが、その中で「歯科医生き残りの条件」と題した特集を組み、2014年度診療報酬改定、歯科医師国家試験合格率、歯科訪問診療などの視点から、今後の歯科診療所について論じている。同誌はこれまでに「歯科医倒産ラッシュの悪夢」などを企画、掲載してきた経緯がある。

2025年の歯科保険医療展望でシンポジウムを開催/パネリストに厚生労働省保険局医療課の和田康志技官も

2025年の歯科保険医療展望でシンポジウムを開催/パネリストに厚生労働省保険局医療課の和田康志技官も

★2014年度第42回定期総会のご案内★

東京歯科保険医協会は来る6月21日(土)午後3時より、2014年度第42回定期総会を開催いたします。当日の予定は以下の通りですが、今回はシンポジウム「今次改定の評価と2025年の歯科保険医療の展望」を開催します。シンポには、当協会の加藤開理事(社保・学術部長)、馬場安彦理事(地域医療部長)のほか、厚生省保険局医療課の和田康志課長補佐(歯科技官)も参加します。ご期待ください。

【東京歯科保険医協会第 42 回定期総会】

◆日 時 6月21日(土)

◆総   会   午後3時~5時

◆シンポジウム  午後5時~7時

◆懇 親 会   午後7時~9時

★会 場 エステック情報ビル・21階会議室B

(新宿区西新宿1-24-1/TEL  03―3342―3511)

①総会議事   午後3時~5時

 【 議 案 】

  第1号議案  2013年度活動報告の承認を求める件

  第2号議案 2013年度決算報告の承認を求める件

  第3号議案 2014年度活動計画の承認を求める件

  第4号議案 2014年度予算の承認を求める件

  第5号議案 決議採択の件

②シンポジウム 午後5時~7時

 『今次改定の評価と2025年の歯科保険医療の展望

 ―厚労省は歯科医療をどう変えたいのか? 混迷する現場の声は届いていたのか? このシンポジウムから将来を読み解く』

 ・パネリスト

  加藤 開 氏:協会理事/ 社保・学術部長)

  馬場安彦 氏:協会理事/ 地域医療部長)

  和田康志 氏:厚生労働省保険局医療課課長補佐

③懇 親 会   午後7時~9時

・会場: エステック情報ビル4階Y’s(アゴラ)

歯科医療の課題 ― と題し日本対がん協会の垣添会長が定期の口腔ケアを提唱

歯科医療の課題 ― と題し日本対がん協会の垣添会長が定期の口腔ケアを提唱

日本対がん協会の垣添忠生会長の主張ともいえる「歯科医療の課題/定期の口腔ケア全世代で/“かむ力”維持し健康長寿」が読売新聞の『地球を読む』に掲載され、歯科医療界はもとより広く医療関係者、介護施設関係者などから注目を集めている。

垣添先生の指摘は、柔らかい食品やお菓子が好まれるようになって、噛む回数自体が減ってしまったためあごの発達が遅れたり、歯並びが乱れるなどを来しているほか、よく噛んで食べないと満腹感が得られず食べ過ぎにつながり、ひいては肥満や成人病を来す。噛むことから遠ざかれば遠ざかるほど認知症の危険も高まる。そのような事態から脱するには、よく噛むこと、さらによく噛むためには口の中、つまり口腔の健康維持が不可欠であり、その成果は医療費の節約にもつながる、というのがおおよその趣旨だ。

垣添先生は国立がんセンターの総長を務めた経歴を持ち、現在も同センターの名誉総長でもある。がん治療の第一線で尽力された方が、噛むことの大切さ、口腔ケアの大切さを指摘しているこの主張は、本年1月19日の読売新聞朝刊の12面にわたって掲載されたものだが、垣添先生ご本人の了解と読売新聞社の許可を取ってここにPDFでダウンロード可能な形としましたので、会員の先生ご自身はもとより、患者さんとそのご家族などにもお配りいただければ幸いです。

歯科診療報酬改定後の影響を中心に議論/第1回メディア懇談会を開催

歯科診療報酬改定後の影響を中心に議論/第1回メディア懇談会を開催

5月9日、協会会議室において2014年度第1回メディア懇談会を開催。メディア側の参加は3社。協会からは森本主税副会長と事務局、および司会として広報部長の藤野健正副会長が参加した。

今回の主な話題は、2014年度診療報酬改定から約1カ月経過したことを踏まえ、その何らかの影響が診療現場で起きているのか、患者さんの受診行動に何らかの変化が生じているか、などを取り上げた。

◆診療報酬改定と増税による影響は未だ実感できず

この点については、参加者が歯科医療の現場の取材の中で聞いた限りでは、「未だ変化があるといった実感がない」との声が意外と多いことや、「診療報酬引き上げと同時に消費税が8%に引き上げられたため、材料費や技工代の支払金額が値上げされ、診療報酬が引き上げられた実感がない」といった声があがっていることが紹介された。また、CAD/CAMと関連しては、「情報が未だ明確になっていないため、今は憶測するしかないが、5月中旬には何らかの問題が出てくるだろう」などが指摘された。

さらに、消費税の8%への増税後に関しては、3月に一部歯科診療所では駆け込み受診があったが、「全般的に駆け込み需要は想定内の多さであり、どの分野においてもほとんど落差はないようだ」との声があがった。

◆個々の医療に関する問題も見逃せない

その他、選定療養制度や混合診療拡大の動き、医療・介護総合法案など歯科医療に関わる問題における注意すべき点について議論が交わされたほか、経済界の動向に加え、安倍政権のあり方や法案等の審議の進め方についても話題が広がり、多角的に問題を追及し、活発な議論が行われた。

医療機関の消費税ゼロ税率めぐりシリーズ連載を始めます/第2回広報・ホームページ部会を開催

医療機関の消費税ゼロ税率めぐりシリーズ連載を始めます/第2回広報・ホームページ部会を開催

5月7日(水)午後8時~10時15分まで、第2回広報・ホームページ部会を開催しました。今回は、この1カ月間の医療・歯科医療をはじめとする情勢について、特に、選択療養(仮称)、混合診療拡大議論、医療・介護総合法案の国会審議スタート、国が医療費抑制への目標値の設定を検討、厚労省が地方医務局勤務の指導医療官を公募していること―などを中心に議論しました。

機関紙編集に関しては、5月号の内容をチェックしたほか、6月号以降には、政府が進めようとしている消費税10%増税に対し、協会は会員向けに医療機関ゼロ税率についてわかりやすい解説を行うシリーズものの特集を組んでいくことも確認しています。その特集中では、会員の先生のインタビューを掲載する企画も含まれております(協会事務局よりインタビューのお願いの連絡がありましたらば、会員の先生方のご意見を、是非お聞かせいただきますよう、お願いいたします)。

また、ホームページに関しては、アクセス数が一時的とも思われる非常に大きなアクセスを得ている点を取り上げ、メンテナンス事業者で不正アクセスがないかを調べてもらってところ、「その危険性はない」との報告を受け、アクセス時間から見ても、定期的に協会ホームページに必ず目を通している会員、そのたからの利用が確実に増えているとの報告を受けている点も確認しました。今後とも、この水準を維持し、どのようなメニューを提供することで、より多くのアクセスが得られるか、工夫していくこととなりました。

そのほか、現在40名を数えている通信員の先生方から毎月寄せられているご意見が、非常に興味ある内容となっているものがあり、今後も質問項目に工夫を施し、会員の生の声として大事にしていくことが話題となりました。

2014年度第1回広報・ホームページ部会を開催/協会予算を加味した今年度の方向も議論

2014年度第1回広報・ホームページ部会を開催/今年度の方向を議論

広報・ホームページ部は4月2日、2014年度第1回部会を開催しました。改定診療報酬が1日から施行され、また、消費税も1日から8に%引き上げられた直後の部会開催となり、情勢の議論では、診療報酬改定、消費税増税、さらには審議が始まった医療・介護包括化法案が内包する問題、歯科医師法・歯科衛生士法・歯科技工士法・医療法改正案、さらに関係国間で協議が再開されるTTP 問題など、多岐にわたる問題に話題が広がり、検討を加えました。

協会には9の専門部会等がありますが、月替わりの筆頭に開催されるのは広報・ホームページ部会です。そのため、機関紙編集のための様々な背景や社会の状況を議論、分析、情報交換するため、広報・ホームページ部会では、他の専門部会等の先陣を切って、あえて情勢問題を多角的に捉え、時間をかけて議論します。

◆協会の2014年度予算を加味した効果的な広報活動を検討

部会ではそのほか、4月号の紙面講評、5月号の編集計画、今後のインタビュー候補の人選、来る6月21日開催の第42回定期総会の議案書編集なども議論。さらに、今年度の今後の編集の方向についても、2014年度予算を加味しながら、予算を節約しながら高家的な広報活動を展開するための検討を加えています。

◆ホームページ関係

一方、ホームページに関しては、前回部会での指摘事項の改善進捗状況、新たな改善点の指摘について意見を求めました。その中で、参考意見として、定期的にホームページ固有の歯科診療所経営参考情報などを掲載し、ホームページだけの実利ある読み物を連載して、会員の注意を引き付けるアイデアも出されました。

また、5月8日には、2014年度第1回メディア懇談会を開催することを確認。年間6回開催を基本に、状況により臨時開催すること、各回の会長・副会長参加の輪番などを取り決めました。

◆あと十数名で会員が5000名に

協会の会員数は、あと十数名で念願の5000名を超えます。常時5000名以上を維持するにはプラス30名は必要です。広報・ホームページ部会としても、機関紙とホームページを通じ、その達成をバックアップしていきます。

 

東京医科歯科大学附属技工士学校が61年の歴史に幕 /学長も吉澤靖之氏に交代

東京医科歯科大学附属技工士学校が61年の歴史に幕

3月30日、東京医科歯科大学附属歯科技工士学校が閉校式を行った。同歯科技工士学校は、2011年4月に4年制の「歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻」に改組されており、同技工士学校は卒業生を送った後は新規の入学生は募集は行わずにいた。そして今年3月に最後の修了生を送り出すと同時に同校61年の歴史に幕を閉じることとなった。なお、同校を受け継いだ歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻(4年制)では、来年3月に初の卒業生を送り出し、新たな歴史がスタートする。閉講式には、協会機関紙で2011年5月1日号(№490号)でインタビューにご協力いただいた東京医科歯科大学学長の大山喬史氏も列席してあいさつを述べている。

大山学長は3月31日をもって学長任期満了により勇退し、後任の新学長には副学長を務めていた吉澤靖之氏(医師/専門は呼吸器内科)が就任し、医科歯科大も新たな一歩を踏み出した。ただ、医科歯科大の小児歯科学講座については、2年前から教授席が空席のままであり、4月1日時点でも新教授着任は確認できず、今後の動向が気にかかるところだ。

歯科診療報酬改定めぐり第2回新点数説明会に1185名が参加/消費税対応分は実質損税

歯科診療報酬改定めぐり第2回新点数説明会に1185名が参加/消費税対応分は実質損税

協会は本日3月27日、なかのZERO大ホールで、2014年度歯科診療報酬改定に関する第2回点数説明会を開催。都内各地から1185名が参加した。

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冒 頭、松島良次会長があいさつの中で「今回の改定では、歯科は0.99%のプラス改定と報道されているが、そのうち0.87%は消費税対応分であり、実質で は、わずか0.12%プラスでしかないのが実態」とし、改定の数字のマジックに注意するよう指摘。さらに都内歯科医療機関における“損税”について言及 し、「仕入れなどの損税が1歯科診療所あたり年間約81万円と試算され、今回の消費税対応分では約16万円しか補填されず、65万円分が“損税”となる。 しかも、この消費税が10%になる予定」と指摘し、協会として「会員と一緒に阻止していきたい」と訴え、会員の理解と協力を求めた。

◆加藤社保部長が改定のポイント解説

次 に、社保・学術部長の加藤開副理事が今次歯科診療報酬改定における個別項目の中から、特に重要性の高い項目、留意が必要な項目をテキスト「2014年改定 の要点と解説」に則って説明し、①在宅医療の推進、②周術期における口腔管理、③医療機関の相互連携、④生活に配慮した歯科医療の充実―などを解説。特 に、歯科訪問診療の関連では、同一建物内診療時間と人数により歯科訪問診療料が3区分されたことや、昨年秋以降にマスコミが報道して社会問題化した患者有 料紹介的事業者から患者紹介を受けることが療養担当規則で禁止されたことなども付け加え、注意を呼びかけた。

次に、いわゆる「昭和51年通 知」が廃止され、新たに「留意事項通知の通則21」に位置付けられたことにも言及し、これまで不明確だった自費への移行に関する症例などについて、近く厚 生労働省から、通知や疑義解釈を通じて具体的な取扱いが示されるものと思われる―との見通しを説明した。

また、以前から協会理事会はもとよ り一般会員からも指摘されていた歯科疾患管理料算定における文書提供については、「要件が変更・緩和され、算定が可能になることになった」と報告し、「こ の要件緩和が実現したのは、協会の運動の成果と言えるのではないか」と指摘し具体的な緩和内容に触れたが、同時に、文書提供の重要性が高まることも予想さ れるため、今後も文書提供の徹底を呼びかけた。

◆中川政策委員長が今次改定の問題点や歴史的評価を説明

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一方、 中川勝洋政策委員長が今次歯科診療補修改定の問題点と歴史的に見た場合の内容の評価について説明を加えた。その中では、「改定の特徴はアメとムチ。訪問診 療では、在宅は病院から在宅への移行を進めるため評価したが、施設は点数を大きく引き下げた」としたほか、歯管については「患者の希望により文書提供が不 要となっても、文書提供しない場合のカルテ記載は従来通り必要だ」とし、文書提供の取り扱いは自院の実情に基づいて判断するよう求めた。

そ のほか、歯科に「リハビリテーション」という用語が持ち込まれた点に関しては、義歯管理がリハビリの位置付けになったものと示唆した上で、医科ではリハビ リは介護保険に移行されており、今後は以下の事例にならって義歯管理が介護保険に移行されないか、十分注意してみていく必要がある―などとした。

◆今後の予定

今次歯科診療報酬改定に関する記載要領は明日28日(金)、疑義解釈は31日(月)に通知される見込みだ。

なお、当協会で、今後、開催する歯科診療報酬改定関連の新点数説明会の開催予定は以下の通り。

【第3回新点数説明会】

・日 時:4月24日(木)

   受 付 15時30分~

        レセプトコンピュータ・医療機器等展示会  15時30分~19時

        点数説明会(開場)                17時45分~

              (開演)                    18時40分~21時

                   ※レセプト記載要領、疑義解釈の解説が中心になります。

・会 場:なかのZERO大ホール

・交 通:JR・東京メトロ中野駅下車南口徒歩8分

【在宅歯科医療点数説明会】

・日 時:4月17日(木)

    受 付 16時~

         レセプトコンピュータ・在宅歯科医療用機材展示会 16時~18時

         点数説明会(開場)                      17時30分~

               (開演)                       18時~21時

・会 場:渋谷区文化総合センター大和田・4階さくらホール

・交 通:JR・東急・東京メトロ渋谷駅下車徒歩5分

歯科医師国家試験合格者を発表/第107回迎えた今回も東京歯科大学がトップ

第107回歯科医師国家試験合格者を発表/東京歯科大学がトップ

 ★歯科医師国試250pixDSCF4868厚 生労働省は3月18日、第107回歯科医師国家試験、および第108回医師国家試験の合格者を厚労省講堂とインターネット上の掲示板で発表した。歯科医師 国試の合格率は、全体では63.3%、新卒者については73.3% であり、昨年より落ち込んでおり、過去10年間で見ると最低の合格率となってしまった。

参考までに、医師国家試験の合格率は全体は90.6%、新卒者は93.9%であり、例年通り90%前後で推移しており、特に大きな落ち込みはない。

歯 科大学別に合格率の特徴をみると、東京歯科大学:全体⇒94.5%、新卒のみ⇒95.1% で、昨年に引き続き今回もトップで、しかも他校をかなり引き離している。すでにお伝えしているが、政界においても歯系議員として衆議院に白須賀貴樹議員 を、参議院には島村大議員を擁しており、今後、東京歯科大学が政界へどのような影響を持つのか、関係者の注目を集めているところだ。

なお、全体合格率順位の上位10校を紹介すると以下の通りだ(カッコ内は新卒のみに絞った合格率を示す)。

☆合格率上位10校

①東京歯科大学:94.5%(95.1%)

②岡山大学歯学部:86.6%(92.9%)

③九州大学歯学部:84.4%(90.4%)

④鹿児島大学歯学部:82.0%(90.0%)

⑤大阪大学歯学部:82.0%(88.9%)

⑥広島大学歯学部:80.6%(84.5%)

⑦東北大学歯学部:78.9%(87.8%)

⑧新潟大学歯学部:77.3%(89.2%)

⑨北海道大学歯学部:76.4%(85.0%)

⑩長崎大学歯学部:77.9%(79,2%)