歯科技工士問題懇談会が第4回会合を開催/自民党の三林氏も共感を表明
第4回「歯科技工士問題を考える懇談会」が12月6日、衆院第二議員会館内で開催された。全国から130名が参加する中、国会の委員会審議中の間隙をぬって国会議員が激励にかけつけ、国会内での状況を報告する中、参加者から地域での署名活動の報告などが行われるなど、活気ある懇談会となった。
歯科技工士を巡る課題は、日本歯科技工士会ほか、関連団体からなどから指摘されているが、改めて現状認識・臨床現場からの報告が行われた。
冒頭で基調報告を行った「保険で良い歯科医療を」連絡会副会長の宮真希人氏は、日本歯科技工技術は世界に誇れる技術としたうえで、「もっと歯科技工士への理解・評価が急務。長時間労働・低収入など含めた労働環境の改善が必要。技工の委託のルール化や料金の合理的な算定など、明確化が必要。この点を、国会議員・国民にも理解していただくことが必要」と強調し、署名活動などにより、今後もより幅広い理解と問題意識の共有が必要であることを強く訴えた。
会場に駆けつけた国会議員の一人、立憲民主党衆議院議員で歯科医師でもある長谷川嘉一氏は、歯科医療の窮状に触れつつ「一番の被害者は歯科技工士」と指摘し、さらに「デンタル・ファミリーの底上げが必要」と強調した。また、自民党衆議院議員の三ツ林裕巳氏は、自身が医師であるとともに日本歯科大学の客員教授を務めている視点から「歯科医療を支えている歯科技工士の厳しい現状・課題は関係者から説明を受け理解している。安心して良質な歯科医療の提供には、技工料金、職場環境の改善などのご指摘は、本当に理解できることであり、医療人として努力していきたい」と、この懇談会への共感を表明して激励の挨拶とした。
また、日技会名のメッセージ「歯科医療を支える歯科技工士の就労環境の改善に向けて努力されていることに感謝申し上げます」が紹介された。
会場からは、「歯科医療の根幹にもかかる問題」などの発言が行われた。