協会ニュース

歯科医師資質向上等に関する検討会が第10回会合開催/歯科医師の勤務実態をめぐり議論重ねる

歯科医師資質向上等に関する検討会が第10回会合開催/歯科医師の勤務実態をめぐり議論重ねる

厚生労働省は1月30日、同省内会議室で第10回「歯科医師資質向上等に関する検討会」(座長:江藤一洋/医療系大学共用試験実施機構副理事長)を開催した。今回は、「歯科医師の勤務実態等の調査研究班」(班長:三浦宏子/国立保健科学医療院国際研究協力研究部長)の報告書を基に協議・検討を行った。

この研究班の調査対象者は、「全医療施設および当該医療施設に勤務する歯科医師」となっており、調査は昨年11月15日~21日、調査票の回収状況は、歯科医療施設:①病院は発送1632に対して回収480、回収率29.4%、②歯科診療所は発送17000に対して回収3779、回収率22.24%。⓷歯科医師については病院歯科2,915、歯科診療所5,367―となっている。

社保・学術部長談話「歯科用貴金属の安定した供給と情報開示を」機関紙2019年2月1日号(№587)3面掲載

社保・学術部長談話「歯科用貴金属の安定した供給と情報開示を」

1月16日の中医協総会は、6カ月ごとの歯科用貴金属の変動幅がプラス・マイナス5%を超えなかったため、今年四月の随時改定は行わないことを決定した。報告された資料によると、歯科鋳造用金銀パラジウム合金の今年四月の試算価格は1498円(昨年10月は1458円)で変動率2.7%に留まるなど、いずれの歯科用貴金属の価格も変動幅が五%を超えておらず、4月の随時改定を行わないこととした。

昨今の市場価格、購入価格は値上がりをしており、変動状況を見る限り、改定があってもおかしくなく、実際の感覚と乖離があるように思える。

この乖離はなぜ生まれるのか。そもそもの仕組みを紐解くと、随時改定は歯科用貴金属の素材(金、パラジウム、銀)の価格変動幅が前回の告示価格のプラス・マイナス5%を超えた場合に、診療報酬改定時以外に6カ月毎に見直しを行うもので、4月の随時改定の場合は、前年の7月から12月の6カ月間が算出期間の対象と言われている。その際には、金、銀、パラジウムの日別価格データの平均値を求め、各材料の含有率に応じて価格の上下幅を算出している。

しかし、昨年10月に5%を超える変動がなく随時改定が行われなかったため、その場合は直近で改定がされた2018年4月の告示価格を基準に2018年1月から12月の12カ月分でプラス・マイナス5%の変動が生じたのかを判断する。これがわれわれ開業医の現場感覚との乖離が生じた原因である。

ただ、根本的な問題は、投機対象であるパラジウムが保険医療材料となっているため、市場価格変動で歯科保険医療機関の経営に大きな影響が生じている点である。このようなことがないよう、厚生労働省の責任で買い取り、管理・確保し、医療機関が金パラの市場価格を気にせず安心して診療できるようにするなど、安定した価格で供給を可能とする公的な仕組みを構築することが必要である。

また、2018年4月に行われた改定は、前年の10月頃に実施された、特定保険医療材料ごとに市場価格を調査する「特定保険医療材料価格調査(非公開)」にて、材料価格を決定しており、歯科用貴金属の調査結果も同様に非公開である。

現在、大きな問題となっている「毎月勤労統計調査」の例もあるので、医療においてもブラックボックスとなっている情報を公開することも必要である。保険で良い歯科医療ができるように。

2019年1月25日

東京歯科保険医協会

社保・学術部長 

加藤 開

3/6院内感染防止対策講習会

院内感染防止対策講習会

初診料の注1の施設基準である

「院内感染防止対策講習会」を開催します。

 

第5回 院内感染防止対策講習会

◆日 時 2019年3月6日(水)午後7時30分~8時40分

◆受 付 午後7時00分~

◆会 場 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(定員535名)

                   〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町23-21

◆講 師 東京歯科保険医協会「院内感染防止対策委員会」講師団

◆対象者 会員本人のみ(ご本人以外の参加はできません)。

    ※未入会の先生は事前に入会手続きが必要です。資料請求はこちら 

◆参加費 1,000円(修了証代込み)

講習会開始時間を過ぎての入場、途中退席の修了証は発行できませんので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

※修了証は、当日配布します(事前予約済みの会員の方)※開始直前のお申込みは印刷の都合上、後日郵送となります。

 

お申込みはこちらへ

 

渋谷区文化総合センター大和田アクセスマップ


徒歩でお越しの方渋谷駅から徒歩5分


お車でお越しのお客様へ

文化総合センター大和田には専用駐車場はございません。
お車でお越しのお客様は周辺の一般コインパーキングをご利用ください。

 

 

 

 

★注意事項★

講習会へのご参加は会員本人のみとなります。お連れの方、代理の方は入場することができませんので、ご注意ください。

参加費は1,000円(修了証代込み)。当日、受付でのお支払いです。

 

 

※参加申込み後、ご都合によりキャンセルになる場合は、お手数ですが協会までご連絡ください。

※既に外来環やか強診の講習会を受講し、院内感染防止対策の講習会が含まれている場合には、受講は不要です。ただし、4年以内に受講したものに限ります。

※「基本診療料の施設基準に係る届出書(別添7)」、「歯科点数表の初診料の注1に係る施設基準に係る届出添付書類(様式2の6)」を既に届け出していて、「院内感染防止対策の研修に係る届出書添付書類(様式2の8)」のみ届け出を猶予している場合は、2019年3月末までに講習会を受講して届け出をする必要があります。

※2018年5月にお届けした冊子「絵で見る 色で分かる 歯科の院内感染対策」をご持参ください。参考資料としてお使いいただけます。

【御礼】待合室キャンペーン締め切りのご案内

【御礼】待合室キャンペーン締め切りのご案内

昨年10月から行ってきました「待合室キャンペーン~クイズで考える私たちの医療~」の応募締切のご案内です。

(2019年1月15日当日消印有効)

今年度は、昨年度のキャンペーンを超えるたくさんご応募いただきまして、誠にありがとうございました。

今後、保険医団体連合会にて抽選を行いまして、当選発表につきましては、景品送付をもって代えさせていただきます。

なお、ご記入いただきました個人情報は、景品の抽選・発送以外の目的では使用いたしません。

そのほか、ご不明な点がございましたら協会事務局までお問合せください(Tel03-3205-2999)。

「糖尿病・歯周病医科歯科連携手帳」をご活用ください!

医科歯科連携の促進にご利用下さい!!

「糖尿病・歯周病医科歯科連携手帳」保団連版 発行のお知らせ

 この手帳の目的は、医科歯科双方で糖尿病及び歯周病のリスクチェックを行い、未治療、治療中断、治療不十分の患者さんの治療を促すことです。

 また、歯科で「糖尿病(治療)リスクとしての歯周病健康度評価」を、医科で「糖尿病の病状評価」を定期的に記入することで、医師、歯科医師、患者の3者で、それぞれの病状の把握に活用いただけます。

歯科記入ページ

医科記入ページ

 

 サイズはB6より少し小さい手帳サイズ、フルカラー24ページで、お薬手帳などと一緒に持ち歩けます。歯周病の症例写真や糖尿病との関係、関連する合併症などのイラストも掲載されており、歯周病と糖尿病の関係について、患者さんがイメージしやすいものとなっています。

 

 医科歯科連携の促進のため、ご希望の東京歯科保険医協会の会員には無料でお送りいたします。協会(担当:医科歯科連携委員会 TEL:03-3205-2999)までご連絡下さい。

 

 医科歯科連携手帳の活用法については、こちらの記事をご覧ください。(クリックすると記事が開きます)

年頭所感

年頭所感

「アクションを起こさず現状のままではさらに厳しい時代が」

 一年半前の20176月の総会の日に会長を拝命し、二回目の年頭所感として新年のご挨拶をさせていただきます。まず日頃から会員の先生方には当会々務に対してご理解とご協力をいただき心から感謝申し上げます。

 昨年の年頭所感で当会々員数は5277名(2017121日現在)と報告させていただきました。その後、4月の2018年診療報酬改定の施設基準の要件などを背景として、協会創立以来、過去最高の会員数5708名(18121日現在)と一年間で多くの先生方に入会していただきました。この会員増の一因には、多くの既会員の先生方からのご紹介がありました。この場を借りて先生方のご協力に、厚く御礼申し上げるとともに、引き続き宜しくお願い申し上げます。

 さて、東京歯科保険医協会の規約には、「歯科保険医の経営・生活ならびに権利を守り、国民の歯科医療と健康の充実および向上を図ること」を目的とすると明記しています。将来を展望すると、人口減少と歯科疾病の構造変化、そして政府による社会保障費の抑制、高齢者の窓口負担増などによって、歯科保険医を取り巻く環境はさらに厳しいものとなると懸念しています。東京都でも、2025年をピークに人口減少が見込まれており、全国的にみると現在約68000の歯科医療機関がその数を維持することは困難でしょう。また既に、一施設当たりの医業収入は減少し、逆に物価は上昇し、人件費などの経費も増えています。昨年末には歯科医療機関の倒産が多かったことが発表され、その傾向は今後さらに進むと分析されています。現状のまま何もアクションを起こさなければ、歯科医業にとって、さらに厳しい時代が来てしまい、その結果、患者、国民に適切な歯科保健医療を提供することが出来なくなることが懸念されます。

 当会は、会員の先生方の日常診療をサポートすること、将来に備えるための共済事業の管理・運営、また経営面の専門的なアドバイスなどは重要な会員サービスと考え、特に事務局が総力を挙げて取り組んでいます。さらに将来を考え、歯科医療費の総枠拡大、患者負担の軽減、歯科技工における問題、東京都が全国で最低値である一歯科医療機関当たりの歯科衛生士数の改善、歯科医師国家試験の合格者数とその質の問題、そして医科歯科連携の推進など、歯科医療を取り巻く諸問題に対して、国会議員、都議会議員あるいは行政側などへの要請や懇談を行っています。そして、会員の訴えや要望を各方面に届け、改善を図ることを協会活動の大きな柱と考えて積極的に行っています。そのため、八年前に発行した「二十一世紀にふさわしい歯科改革提言」を現状に合わせて改変し、協会活動でのツールとして活用するため、今春に発行する予定です。

 一方、会員無料サービスのつであるデンタルブックも順調に充実を図っており、日々の保険請求のアシストとともに、直接、会員の先生方にタイムラグのない情報を発信する目的を達成しつつあります。今後、さらに多くの会員にデンタルブックへの会員登録をしていただき、そのメリットを臨床の現場で活用していただきたい。

 また、当会々務に参画していただける会員を随時募集しております。私も初めは一会員でした。会務に少しでも興味がある方は、事務局までぜひご連絡ください。

 本年も会員の皆様のご支援、ご協力を賜りますよう何卒、宜しくお願い申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   東京歯科保険医協会

    会長 坪田有史

 

 

 

 

 

地域医療研究会開催!「歯科診療所で備えるべき災害対策」

 災害対策、考えていますか?対策は十分されているでしょうか?

 阪神・淡路大震災、東日本大震災に続き、熊本地震、北海道胆振東部地震と大きな地震が立て続けに起こっています。また、広島や九州、西日本では洪水被害も深刻です。2018年の今年の漢字には、「災」が選ばれるほど、近年災害が多発しています。

 災害は避けられないものですが、備えることはできます。備えるためには、十分な知識と心構えが大切です。

 そこで、今回は、災害歯科保健研究の第一人者であり、「歯科医院の防災対策ガイドブック」や「災害時の歯科保健医療対策~連携と標準化に向けて~」「繫~災害歯科保健医療対応への執念」などを執筆されている中久木康一氏をお招きし、地域医療研究会「歯科診療所で備えるべき災害対策」を開催します。

 これまでの支援活動の実体験を基に、災害が起こった場合への備蓄品を含めた備えなくてはならないものや、考えておくべきことなどから、地域で歯科がどのように求められるか、歯科医療従事者の役割まで、幅広く災害対策についてお話しいただきます。

 災害対策は、診療所一丸、地域一体で取り組む課題です。今回は、特別に歯科診療所の災害対策に興味のある方なら、どなたでも参加費無料としました!

 皆さまでお誘いあわせの上ご参加いただき、災害対策について考えましょう♪ 

 

クリックするとダウンロードできます

日 時 2019年2月20日(水)午後7時~9時

会 場 なかのZERO 小ホール

(JRまたは東京メトロ東西線の「中野」駅南口から徒歩8分)地図は下記をご覧ください。

予約不要、どなたでも無料でご参加いただけます。

~講師のご紹介~

中久木 康一 氏

現職  東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科助教

1998年  東京医科歯科大学卒業。歯科医師

2006年~2009年   新潟県中越地震(2004年)における支援の経験から、災害時の歯科保健医療体制の構築に関する厚労科研代表者。

2011年~  女川歯科保健チームにて被災自治体における地域歯科保健医療体制の再構築に関わっている。

2014年  日本災害歯科公衆衛生研究会立ち上げ。

2016年  熊本地震日本歯科医師会災害歯科コーディネーター。

  そのほか、知的障がい者,精神障がい者など、地域の「医療におけるマイノリティ」への支援をボランティアで行っている。

~著書~

歯科医院の防災対策ガイドブック(医歯薬出版株式会社)

 

 

 

 

 

 

災害時の歯科保健医療対策~連携と標準化に向けて~(一世出版株式会社)

 

 

 

 

 

 

繫~災害歯科保健医療対策への執念~(クインテッセンス出版株式会社)

 

 

 

 

 

など

 

会場地図

 

 

 

 

 

 

 

 

年末年始休診案内ポスター

年末年始休診案内ポスターをご活用ください

協会では、会員の歯科診療所の年末年始の休診日を患者さんにお伝えするための「休診ポスター」を機関紙12月号(No.585)に同封いたしました。そのポスターと同じものをダウンロードしてご利用できるようにしましたので、ご入用の方は下記表記をクリックしていただき、ダウンロードしてご利用ください。

 

年末年始休診ポスターご入用の方はここをクリック!!

歯科技工士問題懇談会が第4回会合を開催/自民党の三林氏も共感を表明

 

歯科技工士問題懇談会が第4回会合を開催/自民党の三林氏も共感を表明

第4回「歯科技工士問題を考える懇談会」が12月6日、衆院第二議員会館内で開催された。全国から130名が参加する中、国会の委員会審議中の間隙をぬって国会議員が激励にかけつけ、国会内での状況を報告する中、参加者から地域での署名活動の報告などが行われるなど、活気ある懇談会となった。

歯科技工士を巡る課題は、日本歯科技工士会ほか、関連団体からなどから指摘されているが、改めて現状認識・臨床現場からの報告が行われた。

冒頭で基調報告を行った「保険で良い歯科医療を」連絡会副会長の宮真希人氏は、日本歯科技工技術は世界に誇れる技術としたうえで、「もっと歯科技工士への理解・評価が急務。長時間労働・低収入など含めた労働環境の改善が必要。技工の委託のルール化や料金の合理的な算定など、明確化が必要。この点を、国会議員・国民にも理解していただくことが必要」と強調し、署名活動などにより、今後もより幅広い理解と問題意識の共有が必要であることを強く訴えた。

会場に駆けつけた国会議員の一人、立憲民主党衆議院議員で歯科医師でもある長谷川嘉一氏は、歯科医療の窮状に触れつつ「一番の被害者は歯科技工士」と指摘し、さらに「デンタル・ファミリーの底上げが必要」と強調した。また、自民党衆議院議員の三ツ林裕巳氏は、自身が医師であるとともに日本歯科大学の客員教授を務めている視点から「歯科医療を支えている歯科技工士の厳しい現状・課題は関係者から説明を受け理解している。安心して良質な歯科医療の提供には、技工料金、職場環境の改善などのご指摘は、本当に理解できることであり、医療人として努力していきたい」と、この懇談会への共感を表明して激励の挨拶とした。

また、日技会名のメッセージ「歯科医療を支える歯科技工士の就労環境の改善に向けて努力されていることに感謝申し上げます」が紹介された。

会場からは、「歯科医療の根幹にもかかる問題」などの発言が行われた。

12.6患者窓口負担軽減に理解を求める/同日、国会内集会を開催

協会は12月6日、衆議院の財務金融委員会、厚生労働委員会、東京選出議員、および歯科医療に理解を示している13名の衆議院議員に要請を行った。要請には中川勝洋理事、事務局が参加した。

今回の要請では、①当協会をはじめ全国の保険医協会で取り組んでいる「患者窓口負担の軽減を求める請願署名」で寄せられた〝患者さんの声″、②医療に戻し税として「ゼロ税率」の適用を求めるとともに、消費税10%への引き上げ中止を求める〝会員の声″を各国会議員へ届けた。

患者窓口負担の軽減を求める〝患者さんの声″では、「これから先、年金受給が少なくなるといわれている中で、医療費の負担が大きくなると将来が不安になる」、「受診時の負担が今より少なくなると助かる」、「今は定期的に歯科診療所に受診ができ、早期に治療することで非常に助かっている。ただ、窓口負担が増えていくと診察通院に行く回数を減らさないといけなくなるので困る」などの切実な訴えが寄せられている。それらの〝患者さんの声″を届け、「75歳以上の患者窓口負担を原則2割化」をはじめとする負担増が、患者さんの受診抑制だけでなく、疾患の重症化を生じさせる可能性が高いことを伝え、窓口負担軽減策の検討を進めるよう理解を求めた。

また、ゼロ税率の適用を求める〝会員の声″では歯科医療機関経営の窮状を訴える声が寄せられ、「診療報酬と増税(損税)は分けて考えていただきたい」、「国民の生活を机上ではなく、きちんと見てほしい」、「歯科診療報酬が低く設定されている中で、物品購入等にかかる消費税は限界に来ている」、「医療界が全体的に潤っているわけではないことを考えていただきたい」など声や訴えが届いており、各国会議員に対しこれらの〝声″への理解を強く求めた。

現在の状況での増税や窓口負担増は、国民生活・医療機関への影響は図り知れず、場合によっては医療機関の破綻に繋がりかねない。引き続き、政府・省庁で検討するよう関係議員に要請する。

要請を行った議員は以下の各氏(順不同。敬称略)。

【衆議院議員】

◆自民 加藤勝信、橋本岳、三ツ林裕巳、山田美樹、菅原一秀、高木啓

◆公明 大口善徳

◆立憲 長妻昭、逢坂誠二、尾辻かな子、辻元清美、山尾志桜里、初鹿明博

「第4回歯科技工士問題を考える懇談会」を開催

同日、「第4回歯科技工士問題を考える懇談会」、および保団連による「みんなでストップ!患者負担増 署名アピール集会」を衆議院第二議員会館で開催し、全国から150名が参加した。

歯科技工士問題を考える懇談会では、開会挨拶・基調報告に立った「保険で良い歯科医療を」全国連絡会会長の雨松真希人氏から「歯科技工士問題改善に厚生労働省も取り組みはじめて、少しずつ改善傾向にある。しかし、歯科技工料や、現在の低医療費政策など、大きな問題はおざなりになっている。歯科技工への理解・評価が急務で、長時間労働・低収入などを含む労働環境の改善が必要で、さらに技工委託のルール化や料金の合理的算定などの明確化しなければならない。この点を議員や国民にも理解いただかなければならない。これらの問題解決に向けて、この懇談会を大きな潮流にしたい」と強く訴えた。

 

 

三ツ林裕巳元厚労大臣政務官(自由民主党)

長谷川嘉一衆議院議員(立憲民主党)

東京歯科保険医協会では事務局員の新規採用を行っています

 

東京歯科保険医協会では事務局員の新規採用を行っています

東京歯科保険医協会では、事務局員の新規採用を行っています。長期勤続によるキャリア形成を図るため、2018年11月時点で35歳までの方となっています。勤務地は新宿区高田馬場。JR山手線、西武新宿線、東京メトロ東西線の「高田馬場駅」から徒歩5分ほどです。毎週土・日曜日は休みとなっており完全週休2日制です。募集要項は下記の通りです。

ご応募をお待ちしております。

☆募集要項のダウンロードご希望の方は、ここをクリック!!

 

11/15国会要請

協会は11月15日、衆議院の財務金融委員会、厚生労働委員会、東京選出議員、および歯科医療に理解がある議員を中心に、11名の衆議院議員に要請を行った。要請には坪田有史会長、中川勝洋理事、橋本健一理事、事務局が参加した。
今回の要請では、医療に免税取引として「ゼロ税率」の適用を求めるともに、消費税10%への引き上げ中止を求める会員署名と、患者さんである国民の窓口負担の軽減を求める請願署名の提出するともに、医療従事者の技術料を正当に評価する診療報酬今次改定で歯科が対応すべき課題について説明を行った。
要請を行った議員(順不同。敬称略)
【衆議院議員】
◆自 民 鈴木隼人、小泉進次郎、牧島かれん、稲田朋美、越智隆雄
◆公 明 高木美智代
◆立 憲 初鹿明博、末松義規、吉田統彦
◆国 民 伊藤俊輔
◆共 産 宮本徹

医科歯科健康まつり、会員数5700名超などを話題に第71回メディア懇談会を開催

医科歯科健康まつり、会員数5700名超などを話題に第71回メディア懇談会を開催

協会は11月9日、第71回メディア懇談会を開催した。参加メディアは3社3名。協会からは、話題提供を松島良次副会長が務め、司会・運営は広報・ホームページ部長の早坂美都理事が行った。

今回の話題は、①10月28日(日)開催の「東京医科歯科健康まつり2018」の終了と取材へのお礼、②当協会会員数が5700名を超えたことの報告、③秋の活動、署名の状況、今後の予定、④2018年診療報酬改定後、9月以降の当協会の対応―など。

それらの中で、特に注目されたのが医科歯科健康まつり当日の状況と会員数。医科歯科健康まつりでは、受付数が1047名で総来場者数が1500名を超えていることを報告。多くの方が来場した理由として、①新宿駅西口広場という会場の場所がよく、さらにスタッフのオレンジ色のビブスで目立った、②参加者の健康への関心が高かく、簡単なチェックで健康状態を調べられる様々なブースが設けられている、などを挙げた。さらに、「外に向けて医科歯科で一緒に取り組んでいることをPRできたのは、非常に良かったのではないか。今後も継続することは大事だ」と意見があった。

また、参加各氏からは、会員数増加については、その維持のために役員だけでなく、事務局の働きに強い関心を示した。

「抗菌薬の適正使用を考える研究会」に参加しませんか/医科協会の研究会に当協会会員も参加できます

「抗菌薬の適正使用を考える研究会」に参加しませんか/医科協会の研究会に当協会会員も参加できます

―テーマは「抗菌薬、使うべきか、使わざるべきか、それが問題だ!」ほか1題

当協会は、長年にわたり東京保険医協会(以下、「医科協会」)と医科歯科連携の視点から、さまざまな講習会、研究会等を開催してきました。その一心同体の成果は、本年10月28日(日)に開催しました「東京医科歯科健康まつり2018」に結実したと言えます。

ところで、このほど、医科協会が開催する「抗菌薬の適正使用を考える研究会」への参加案内がありました。当協会の会員であれば、どなたでも無料で参加することができます。抗菌薬、感染症診断試験試薬とも、歯科医療でも接する機会が多いものと思います。興味、関心をお持ちの方は、ぜひご参加ください。

参加申し込みは医科協会へ電話、またはFAXでお申し込みください。開催要領は以下の通りです。FAXでお申し込みの場合は、下記開催要領PDFをダウンロードして、必要事項を記入のうえお申込みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「抗菌薬の適正使用を考える研究会」開催要領PDFダウンロードはここをクリック

損税解消へ「ゼロ税率」の適用を求める会員署名にご協力ください

損税解消へ「ゼロ税率」の適用を求める会員署名にご協力ください

安倍首相は2019年10月から消費税を10%に引き上げることを表明しています。保険診療は消費税が非課税とされているため、患者は負担しないものの保険診療の仕入れにかかる消費税は医療機関が負担しているのが実態です。

また、診療報酬での補てん対応が行われてきましたが、7月25日の中医協分科会では、「診療報酬による損税補てん結果」に誤りがあったことが明らかとなっています。

そもそも、診療報酬での補てん対応では「損税」の抜本的解決にならないばかりか、患者さんの負担が増えることに加え、医療機関間で補てんに伴う不公平感も増幅する形となります。医療機関と患者さんの双方に負担が生じない形で、「損税」を抜本的に解消するためには「ゼロ税率」の適用による「税制での解決」が不可欠です。

そこで協会は、①医療に免税取引として「ゼロ税率」の適用、②消費税10%への引き上げ中止-を求める会員署名に取り組みます。

集められた会員署名は11月15日(木)に提出を予定しているので、多くのご協力をお願いします。

 署名用紙は今月1日、すでにFAXでお送りしています。届いていない方は協会までお問い合わせください。また、FAXがない方は、お手数ですがこちらからダウンロードして、郵送にてご返送をお願い致します。

ゼロ税率署名用紙ご入用の方はここをクリック

 

秋の待合室キャンペーン クイズハガキ・患者署名受付中

秋の待合室キャンペーン クイズハガキ・患者署名受付中

 今年も待合室キャンペーン「クイズで考える私たち医療」を通して、医療制度について学びながら、ほしかったあの商品をゲットできるチャンスです。

 患者さんはもちろん、ご家族、スタッフも、ぜひ、ご参加ください。

◆応募方法

 応募用紙にあるハガキを切りとり、クイズの答えを書き、切手を貼り、ポストに投函するだけです。

 誰でも手軽にエントリーが可能です。

 応募ハガキがほしいという方は、協会ホームページ、または希望枚数、個数を書いてFAX、メールにてお申し込みください。

◆患者署名も実施

 患者負担増によって患者さんの受診抑制することが無いように「みんなでストップ! 患者負担増」の署名を行っています。

 協会では10月から患者負担を増やさないことを求める請願署名に取り組み、多くの患者さんから貴重なご意見をいただきました。

 これらはすべて、衆参両院の国会議員を通じて国会に提出し、切実な声として届けます。

 協会では先生方、患者さん本位の医療改善が進むよう取組を行います。

 今後も、会員の先生方におかれましては、引き続きご協力をお願いしたい。

 追加希望がございましたら、協会ホームページ、または希望枚数を書いてFAXか、メールにてお申し込みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

医科歯科合同イベント!「東京医科歯科健康まつり」を開催します!

医科歯科合同イベント!東京医科歯科健康まつりを開催します!

東京歯科保険医協会の主催、東京保険医協会の共催にて市民向けイベント「東京医科歯科健康まつり」を開催します。

当日は、直接「見て」「触れて」体験できるブースを多数用意しております。また物産展やスタンプラリーも企画中です。皆様お誘い合わせの上お越しください。

日 時:10月28日(日)12時~16時  

場 所:新宿駅西口広場イベントコーナー

内 容:

 ◇歯科 口臭測定・PH測定など日頃の口腔内に関する測定、睡眠時無呼吸症候群など

 ◇医科 動脈硬化測定、日頃の生活習慣に関する測定、栄養相談・禁煙相談、AED体験など

 ◇そのほかにも様々な体験コーナーや気軽に測定できるイベントもあります。

  また当日はスタンプラリーで豪華賞品をゲット!

東京医科歯科健康まつりチラシA4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来場者1500名以上!「東京医科歯科健康まつり2018)

来場者1500名以上!「東京医科歯科健康まつり2018)

協会は10月28日(日)、新宿駅西口広場で「東京医科歯科健康まつり」を開催し、来場者は1500名を超えた。

「東京医科歯科健康まつりでは、医科と歯科で直接「見て」「触れて」体験できるブースを多数用意した。来場した多くの方が各ブースで健康について学び、大盛況のうち終えた。

 

「歯科会員アンケート」や医科歯科健康まつりなどを話題に第70回メディア懇談会を開催/メディア側も強い関心

 

「歯科会員アンケート」や医科歯科健康まつりなどを話題に第70回メディア懇談会を開催/メディア側も強い関心

協会は9月14日、第70回メディア懇談会を開催した。参加メディアは4社4名のほか、フリーランスのベテラン医療ジャーナリスト2名の合わせて6名。協会からは、話題提供を山本鐵雄副会長が務め、司会・運営は広報・ホームページ部長の早坂美都理事が行った。また、今回は特に、医科歯科健康まつりの医科サイドの参加趣旨や各ブースの特色などの紹介とPRのため、東京保険医協会の事務局長も特別参加し、参加メディアにアプローチした。

今回の話題は、①10月28日(日)開催の「TOKYO医科歯科健康まつり2018」の紹介と取材案内、②当協会会員数が5600名を超えたことの報告と分析、③8月23日の理事会で確認された広報ホームページ部長談話、医事相談部長談話について、④秋の患者署名とクイズチラシの紹介、⑤10月11日開催の「憲法・いのち・社会保障まもる10.11国民集会」など秋の行事の紹介と取材案内―などとした。

それらの中で、特に注目されたのが最近の会員の新規入会の状況。本年1月1日時点の5227名が9月1日時点で5663名となり、436名(8.3%)も増加していることを報告。増加理由として、①会員の要望に対応した各種事業の実施、②社会の趨勢としてのIT活用への理解進行、などを挙げた。さらに、「かつては入会動機が講習会や研究会受講だった場合、その終了直後、退会者が続出したが、最近は退会せず、会員としてとどまっている」ことを特徴点として説明した。参加各氏は他の歯科医療関係団体等の現況も熟知していることから、新規入会者増加とその維持をめぐり、協会への強い関心が続きそうだ。

10月から本格実施する患者署名とクイズチラシについても説明。クイズチラシにはメディアも関心が高かった

 

小池百合子東京都知事に「TOKYO医科歯科健康まつり2018」後援の謝意伝える

小池百合子東京都知事に「TOKYO医科歯科健康まつり2018」後援への謝意伝える

協会の坪田有史会長、松島良次・馬場安彦の両副会長、中川勝洋・矢野正明・高山史年の各理事は8月30日、東京都庁知事室に小池百合子知事を訪問し、東京都から「TOKYO医科歯科健康まつり2018」の後援をいただいたことへの謝意を伝えた。

「TOKYO医科歯科健康まつり2018」は本年10月28日(日)に当協会と東京保険医協会により合同開催するもので、この日は、坪田会長からお礼の言葉、開催の趣旨や背景などについて説明し、ポスターを披露するなどして、しばしの間、小池知事との歓談が続いた。

 

 

 

歯科訪問診療に踏み出そう/これから始める歯科訪問診療講習会に130名が参加

歯科訪問診療に踏み出そう/これから始める歯科訪問診療講習会に130名が参加

協会は9月12日、「これから始める歯科訪問診療講習会」を開催。参加者は約130名であったが、その大多数は、まだ、歯科訪問診療に踏み切っていない会員が占めた。

冒頭で挨拶に立った馬場安彦地域医療部担当副会長は、今次診療報酬改定における歯科訪問診療の位置づけや今後の方向などを説明しつつ、訪問診療の現状などについて報告した。

続く講演では、初めに地域医療部担当理事の横山靖弘氏が、歯科訪問診療をとりまく高齢者の現状や訪問診療の実際を解説した後、患者ニーズの摑み方へのアドバイスや訪問診療時の心構えなどについて、自身の診療所での取り組みをベースに説明した。また、参加者が歯科訪問診療のイメージを把握できるよう、実際の訪問診療現場の写真や動画など用いて、「見て分る」スタイルで紹介した。

次に、地域医療部担当理事の橋本健一氏が歯科訪問診療に関わる診療報酬と介護報酬の請求について、居宅で一名を診療した場合に絞り、症例を交えながらポイントを解説。特に、参加者の大多数が訪問診療未経験者であることに配慮し、請求の可否を明確にする形で説明を続けた。

横山靖弘理事

馬場安彦副会長

 

橋本健一理事

 

歯科診療所の「院内感染防止対策講習会」に約600名が参加

歯科診療所の「院内感染防止対策講習会」に約600名が参加

協会は9月11日(火)、なかのZERO大ホールで「院内感染防止対策講習会」を開催した。参加者は会員の歯科医師およそ600名となった。

2018年診療報酬改定では、初診料・再診料の引き上げとともに、それらの点数に「院内感染防止対策の研修」が位置付けられた。この講習会は、その施設基準の研修を満たすもの。講師は協会院内感染防止対策委員会の濱﨑啓吾理事がと止めた。

濱﨑啓吾理事

 

 

広報・ホームページ部長談話「入試制度の公正、平等、透明化を望む」/機関紙2018年9月1日号(№582)6面掲載

広報・ホームページ部長談話「入試制度の公正、平等、透明化を望む」

文部科学省の私立大学支援事業をめぐり、前局長の息子を今年の入試で不正合格させたとされる東京医科大学が、事件を受けてまとめた調査報告書で、不正は前理事長の指示だったと指摘していることがわかった。現役男子学生に不正に加点していた一方、女子学生や三浪以上の男子学生を不利にする一律減点の得点操作が行われていたことも明らかになった。

これは、医師を志す女性を性別により不当に差別するだけではなく、長い年月医師を志してきた男性に対しても、その努力を踏みにじるものである。人生の重要な選択肢が、性別や受験回数で狭められることは許されることではない。また、優秀な医師になり得る人材からその機会を奪うことは、社会的損失ともいえる。

同大関係者は「女性が結婚や出産を機に離職することを懸念した措置」、「大学病院関連の医師を確保するため、暗黙の了解だった」と語った。

法の下の平等を定める憲法第14条は「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と明記し、不合理な差別的取り扱いを禁じている。

受験は平等に行われなければならない。「人の命を救いたい」という純粋な思いから医師を目指してもハンディを背負わされる。その結果、本来なら合格していたはずの受験生が不合格となり、不合格だったはずの受験生が合格する。このような理不尽が許されていいわけがない。

東京医科大学の校是は「正義・友愛・奉仕」だ。水面下での得点操作は正義ではない。差別は友愛とは正反対の行為だ。

医師だけではなく、女性医療従事者が出産や育児で離職する現実があるならば、仕事と両立できる環境の整備や、女性に負担が偏っている現状の改善こそが必要なのである。人数を抑えて対処しようとするのは筋違いである。離職せざるをえない原因は、長時間労働など全般の過酷な働き方にあり、これを解決することは、男性の働き方にも大きくかかわってくる。

受験における差別が行われることに抗議するとともに、政府が他大学の実態を含めた調査を行うことが求められる。さらに、人員数増、働き方など根本的な解決策をもって、男女とも人間らしく働き続けられる環境整備を進めることが望ましい。

2018年8月23日

東京歯科保険医協会

広報・ホームページ部長

早坂美都

医事相談部長談話「個別指導における弁護士帯同について」/機関紙2018年9月1日号(№582)2面掲載

医事相談部長談話「個別指導における弁護士帯同について」

個別指導は開業医が診療をしていくうえで、心配なことの1つである。協会は個別指導に関して会員からの相談に対応しているが、「十分な説明もなく、算定要件を満たしていないとして自主返還を求められた」、「中断となり1年経っても再開されない」などの問題事例が寄せられている。

個別指導は「保険診療の取り扱い、診療報酬の請求に関する事項について周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う」と指導大綱に定められている。にもかかわらず、健康保険法や指導大綱を逸脱した指導が行われている実態があり、過去には東京でも自殺者が出たこともある。当協会は個別指導における中断、カルテコピー、自主返還など、さまざまな問題点の指摘、改善を求めて取り組んできた。その対策として有効な方法は、被指導者がカルテ記載、診療内容などについて説明、主張できる状況を作ることであり、人権を守るための弁護士帯同が重要であると考える。

当協会では個別指導に選定された会員が適正かつ懇切丁寧な個別指導を受けるための体制作りとして、顧問弁護団を結成し、状況に応じて弁護士帯同を勧めている。新規個別指導に当たっては会員の希望に応じて弁護士を紹介している。

これにより、被指導者がカルテコピーの拒否や録音の申し出などの正当な対応をできない場合などに、弁護士から指導大綱などを根拠に助言・補佐的立場から主張してもらうことにより制度の適正な運用が可能になる。

ただし、弁護士が帯同をすることで指導結果が良くなるとか、間違った保険診療内容・診療報酬請求を正当化できるなどという訳ではなく、あくまでも被指導者が請求内容などについては責任を持ち、実態を指導の場で説明をする必要がある。

そのためにも、保険診療のルールを理解し、カルテ記載を充実することが求められる。カルテ記載は、単なる個別指導対策のためだけではなく、患者の診療にも役立ち、万が一患者トラブルとなった時には自分を守ることにもなる。一人で悩まず、まずは協会に相談していただきたい。

2018年8月23日

東京歯科保険医協会

医事相談部長 本橋昌宏

子どもの口腔崩壊や歯科衛生士への取り組みを 「都民ファーストの会ヒアリング」で訴え

子どもの口腔崩壊や歯科衛生士への取り組みを

 

協会は8月2日、東京都議会議事堂で行われた「都民ファーストの会ヒアリング」に参加。東京都に対する2019年度予算要望への理解を求めるべく、呉橋美紀副会長、高山史年・中川勝洋・橋本健一各理事が出席した。

協会は東京都に対して次年度予算要望を毎年行っており、今年は8月末に実施する。協会が昨年10月の実施した「学校歯科治療調査」から、口腔崩壊の子どもが都内でも確認されていること、受診率には窓口負担が影響している可能性が高いことなどが明らかになっているため、状況の把握や医療費助成制度の拡充を求める要望は重要だと説明した。また、保育所を拡充するなどして、歯科衛生士を含め子育てする女性が働きやすい環境づくりの拡充を強く訴えた。

質疑では、もり愛(大田区)、滝田やすひこ(八王子市)、木下ふみこ(板橋区)各都議から、シニア世代への対応や歯科衛生士の就業に関する質問が寄せられるなど、活発な意見交換が行われ、課題への理解が深まる場となった。

来場者数1500名以上!「東京医科歯科健康まつり2018」

協会は10月28日(日)、新宿駅西口広場で「東京医科歯科健康まつり」を開催した。来場者は1500名を超えた。

「東京医科歯科健康まつり」では、医科と歯科で直接「見て」「触れて」体験できるブースを多数用意し、多くの方が各ブースで検査を体験した。

政策委員長談話「口腔機能管理の評価に十分な評価を」/機関紙2018年8月1日号(№581)2面掲載

 

政策委員長談話「口腔機能管理の評価に十分な評価を」

2018年診療報酬改定において、口腔機能管理に対する評価として、65歳以上の口腔機能低下症と15歳未満の口腔機能発達不全症に対する口腔機能管理加算が新設された。

最近、小児患者のう蝕が減り、咀嚼や嚥下に問題を抱えている高齢患者を診る機会が増えた。もっと小さい時に、もっと軽症のうちに発見し対処しておけば、こんな難症例にはならずに済んだのではと感じる場面も多々ある。見逃していたつもりはないが、今回の各々の検査を見ても、詳細に確認できていないものもある。昔は、むし歯を治し、噛める義歯を作ることが歯科医の役目だったが、むし歯を治しても、噛み合わせが悪く良く噛めない、よく噛める義歯だが、飲み込めない。このような機能的に問題がある状態にしないために、今回新設されたのが口腔機能の管理だ。

しかし、実際に管理するために診査、検査をしてみると、30分以上かかり、その後計画書を書いて、重症化予防の訓練を行うとさらに30分の時間がかかってしまう。子どもは、厭きて落ち着きが無くなり、高齢者は、かなり疲労困憊してしまう。一部の検査には点数があるが、多くの検査は包括されている。振り返ってみると実際にプラスになることはほとんどないように思えてしまう。

しかし、鼻呼吸の訓練をしてきた子どもや「あいうべ体操」を懸命に行う高齢者を見ると、今後重症化せず、最後まで口から食べられる食生活を営ませることが健康寿命の延伸に繋がると思い、全ての歯科医院で行われるべきだと考える。

そのためにも、今回の評価が低いため口腔機能の管理体制を取れない医院にインセンティブを与えるような政策誘導をすべきだ。その結果が疾病のリスクを減らし、健康で豊かな生活を送ることに繋がるであろう。それまで、評価は決して高くないが、歯科医としての重要な役目を果たしながら、国が十分な評価を果たすまで、声を上げていきたい。

2018年8月1日

東京歯科保険医協会政策委員長 松島良次

噛むことと健康寿命の大切さ協調/「保険でよい歯を」東京連絡会が2018年学習会を開催

噛むことと健康寿命の大切さ協調/「保険でよい歯を」東京連絡会が2018年学習会を開催

「保険でよい歯を」東京連絡会は7月22、ワイム貸会議室高田馬場で、2018年夏の学習会を開催した。歯科医療関係者と一般の方々を合わせた参加者は50名にのぼった。

この学習会は、歯科関係者のみにとどまらず、広く一般を対象として毎年開催されているもので、今回の講師は平野浩彦氏(東京都健康長寿医療センター歯科口腔外科)で、「人との会話、社会性を保つ歯・口腔のケア-オーラルフレイルの予防」をテーマにご講演いただいた。

その中で平野氏は、日本の高齢化、少子化、寿命と健康寿命の違いなど、現在のわが国の医療・社会情勢とその問題点の解説から始まり、その中で介護予防のカギと位置づけできる「フレイル」、そして歯科における「オーラルフレイル」の概要を説明した。講演の合間に、認知症予防のための運動や、平野氏がTV番組に出演した際のエピソードなども紹介しながら、噛むことの大切さ、口腔機能の維持・向上が健康に過ごすための重要なポイントであることなど、さまざまなデータや事例をもって解説した。

 

 

 

 

 

第2回「外来環」「歯援診」「か強診」のための講習会/待望の開催

第2回「外来環」「歯援診」「か強診」のための講習会/待望の開催

◆日 時 7月22日(日)☆4つの施設基準対応:午後1時~

             ☆「外来環」「院内感染防止対策」のみ:午後4時~

◆講 師 繁田雅弘 氏(東京慈恵会医科大学精神医学講座教授)

     坂下英明 氏(明海大学歯学部病態診断治療学口腔顎顔面外科学           第2分野教授)

     森元主税 氏(東京歯科保険医協会理事)

◆内 容 在宅医療・介護等歯科疾患の重症化予防に資する継続管理(口腔機能の管理を含む)、高齢者の心身の特性(認知症を含む)、院内感染防止、緊急時対応、医療事故、偶発症など

◆会 場 ワイム貸会議室高田馬場3階

◆対象者 会員のみ。代理の方の出席はできません

◆定 員 150名

◆参加費 「外来環」「院内感染防止対策」「歯援診」「か強診」:8,000円(修了証代込)

       「外来環」「院内感染防止対策」のみ:5,000円(修了証代込)

  ※遅れて参加された場合や途中で退席された場合は、修了証の発行はできません。

  ※修了証の発行は、会員ご本人に限らせていただきます。

  ※ご不明な点は、経営管理部&地域医療部までご連絡ください。

☆次回開催は、本年12月頃を予定しています。適時本欄、ホームページをご覧ください。

学校歯科治療懇談会と関連し「多摩地区での中学生まで窓口負担200円は公平の観点から問題」と指摘/第69回メディア懇談会で意見多数

学校歯科治療懇談会と関連し「多摩地区での中学生まで窓口負担200円は公平の観点から問題」と指摘/第69回メディア懇談会で意見多数

協会は7月13、第69回メディア懇談会を開催した。メディア側は7社・7名が参加し、協会からは司会は広報部長の早坂美都理事、話題提供は加藤開副会長が行った。

今回は、2018年診療報酬改定後、3カ月を経過したことから、この間に会員から寄せられた新たな問題点、それらをもとに5月31日に行った厚生労働省への18項目要請、さらに同日13日に開催した学校歯科治療調査懇談会での模様、10月29日開催予定の「医科歯科健康まつり」の紹介などを取り上げた。

このうち、学校歯科治療調査懇談会をめぐり、メディア側は窓口負担問題への強い関心を示し、「学校歯科検診で要受診とされた患者が、実際には診療機関に行くと負担があるのは、政策として疑問がある」、「23区は中学校まで窓口負担がゼロなのに、多摩地区は200円負担。これは、公平という観点から東京都と議論してもいいのではないか」、「自治体の財政力が大きな要素になっている」、「財政的に潤っている地区は負担ゼロ。一方、厳しい自治体はできない。ということが現実にある」、「自治体として経済的な負担が増加すれば、財政上、その影響が他の分野に出てくることが懸念され、やはり慎重論になるのではないか」、「児童・生徒健康状態が将来に影響を与えることは事実。であれば、政策に健康を担保する意味で受診しやすい環境の整備は必要不可欠」といった行政への意見が相次いだ。

また、「歯科検診としてガイドラインの有無はどうなっているのか」、「学校歯科医も検診だけでなく、児童・生徒の親御さんを含め、歯科検診の必要性などの理解・指導ができているのか」といった学校歯科医への要望的な意見も複数提起された。