協会ニュース

政策委員長談話「マイナス改定では安心安全な歯科医療の提供体制は維持できない」

政策委員長談話「マイナス改定では安心安全な歯科医療の提供体制は維持できない」

11月4日、次期診療報酬改定の基礎資料となる「第20回医療経済実態調査」が発表された。全国集計では大きな変動が見られなかったせいか、一般紙での取り扱いは控えめな内容であった。
しかし、詳細に見てみると、東京23区では歯科医療機関が疲弊していることが明確となり、患者にとって安心安全の歯科医療の提供に欠かせない人の確保と設備投資に影響が出始めている実態が明らかになっている。
個人立診療所の全国平均では医業収益が0.3%、医業・介護費用が0.4%増加し、前年並みの損益差額を確保している。保険収益の増加は見られないが、自費収入が1.5%の伸びを見せるなどしている。
ところが、東京23区分では様相が大きく異なる。
まず、医業収入では、保険診療収入がかろうじて0.3%のプラスであったものの、自費収入がマイナス5.3%、健康診断などの収入がマイナス4.3%と、大きく落ち込んだ結果、収入全体では1.2%のマイナスとなった。支出では減価償却費がマイナス10.6%、歯科技工料などの委託費がマイナス4.9%などと減少した。給与費は率ではマイナス2.5%であったが、実額では36万8000円の減少であった。収入が減少した分を、支出を切りつめることでかろうじて収支バランスを保っている格好となった。大幅な減額となった給与費は、歯科衛生士をはじめとしたスタッフの雇用確保が困難であることを示している。人件費が高い東京で、安心安全の歯科医療を提供することの厳しさが表れた。
今回の発表により、東京の歯科保険医療機関は、経費節減によって歯科医療提供を維持しており、構造的な経営状態の悪化はまったく改善されていないことが明らかになった。もう個人の努力による経営改善は限界を超えていることは明らかである。
調査結果には表れていないが、消費税の損税の問題も深刻である。1歯科医療機関当たり年間80万円ともいわれる損税は今後さらに大きくなり、さらに経営を圧迫することが予想される。消費税ゼロ税率による改善は喫緊の課題だ。
12月には次期診療報酬の改定率が閣議決定される。中医協でも全身的な疾患を有する患者への対応の評価が議論されている。そのためには歯科衛生士などスタッフの充実は欠かすことができない。もしマイナス改定が実施されるならば、安心安全の歯科医療提供がさらに困難となることは明らかである。改めて次期診療報酬改定は大幅な技術料のプラス改定を求めるものである。
2015年11月27日
東京歯科保険医協会
政策委員長 中川勝洋

歯科の課題強くアピール/医療団体連絡会議がプラス改定求め緊急行動

歯科の課題強くアピール/医療団体連絡会議がプラス改定求め緊急行動

全国の医療従事者や患者で構成する医療団体連絡会議は11 月19 日、国会内で「11・19診療報酬のプラス改定を求める緊急行動」を行ない、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、歯科技工士、歯科衛生士220名が参加。協会からは、森元主税理事、橋本健一理事、山本道枝顧問が参加した。

集会では、まず保団連の斉藤みち子副会長がこの集会開催の趣旨を説明し、さらに歯科医療危機打開のための診療報酬引き上げと患者窓口負担大幅軽減の必要性を訴えた。

◆歯科問題について保団連の田辺副会長が報告

特に歯科問題に関しては、保団連歯科担当の田辺隆副会長が、医科歯科連携の重要性、中医協でも審議・検討が加えられている歯科訪問診療にも言及し、「制度の抜本的改善が不可欠」と指摘した。また、補綴に関しては、今後の超高齢化社会進行から増加が予想されるものの、診療項目の中では高点数設定のため、受診抑制が働くのではないか、との懸念を表明。さらに、「高齢者に優しい歯科医療の提供が求められている」とした。

◆保団連近畿ブロック歯科技工所アンケートの中間集計も報告

そのほか、保団連近畿ブロック歯科技工所アンケートの中間報告が行われ、不採算部門として義歯関連とインレーや全部鋳造冠を上げた上で、「それへの対応が急務」とし、その解消には「歯科診療報酬アップによる経営安定」が必要であると訴えた。

集会は最後に「診療報酬のプラス改定を求める緊急アピール」を採択して閉会した。

なお、会場には民主党の牧山ひろえ参院議員、田中直紀参院議員、小宮山泰子参院議員。共産党の田村智子参院議員、畑野君枝衆院議員。自民党の三宅伸吾参院議員が駆け付けた。

 

地域を守る歯科医院をめざして。歯科に求められる医療安全講習会開催

歯科外来診療環境体制加算・在宅療養支援歯科診療所・医療安全の講習会

2015年11月1日(日)10時~16時、エムワイ貸会議室高田馬場にて開催し、79名が参加しました。

DSC03838地域包括ケアシステムの構築が進むなか、要介護高齢者や有病者が在宅で療養するようになり、外来・歯科訪問診療ともに求められる歯科医療は多様化していきます。先日開催された中医協でも、今後より一層の高齢化が進展する中で、住民のニーズに応えるために、地域包括ケアにおける歯科医療の提供体制の構築が必要とされています。そのようなニーズに対応できる医療機関の担保として、歯科外来診療環境体制加算や在宅療養支援歯科診療所などの施設基準に注目が集まっています。また、複数疾患を抱える患者が増加するにつれ、医院の安全管理、感染症対策も怠ることはできません。

これまでは歯科外来診療環境体制加算と在宅療養支援歯科診療所、医療安全は全て別々の講習会として開催してきましたが、重複している範囲も多く、1度の講習会で必要な知識を出来るだけ網羅したいという声に応え、1日で2つの施設基準に必要な内容と医療安全の知識が得られる講習会としてリニューアルさせました。

DSC03795はじめに、「歯科外来診療環境体制加算と有病者・高齢者の歯科治療に必要な基礎知識」として、明海大学歯学部病態診断治療学講座 口腔顎顔面外科学第2分野教授の坂下英明氏に講演いただきました。遭遇することの多い感染症の対策や感染予防、医療事故や医療訴訟について実例を交えて解説しました。医療事故には十分気をつけることは大切だが、委縮診療になることは避けてほしいと前置きし、実際起きてしまった場合は、隠さない、ごまかさない、逃げ出さないことが大切としました。また、偶発症に対する緊急時の対応では高齢者へ留意点についても触れ、医師との事前相談を怠らないようにと呼びかけました。DSC03801

その後昼休みを利用し、AEDやパルスオキシメーターなど医療安全に欠かせない器具の展示を行いました。また、AEDは人形を用いた実習も行い、多くの先生に体験いただくことができました。DSC03803

午後は高齢者歯科医療を中心に講演を行いました。はじめに挨拶に代えて馬場安彦地域医療部長により、「求められる歯科訪問診療 歯援診の役割」の題で、歯科をとり巻く全体の状況と高齢者の現状、地域包括ケアシステム、歯援診の果たすべき役割について説明しました。DSC03813

次いで、首都大学東京大学院人間健康科学研究科教授の繁田雅弘氏からは「高齢者の心身の特性と支援」として、高齢者を取り巻く身体と精神の加齢変化や多くの高齢者に見られるうつ病の特徴を説明しました。また、近年爆発的に増加し、対応が求められる認知症を丁寧に説明しました。認知症は種類によって特徴が異なり、対応も変わることを説明し、シンプルな説明と笑顔で対応することを心がけてほしいと呼び掛けました。

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最後に当協会理事の森元主税氏から「口腔機能の管理」について、実際の歯科訪問診療の実例に基づいて管理計画の立案や多職種との連携、具体的な機能訓練の方法まで解説しました。その中で、多職種連携について、多職種を理解することで連携、信頼が生まれるとし、連携を築くためには自ら動くことが必要だと説明しました。また、管理計画・訓練については患者本人の残存能力や介護力を考慮し、無理をしないことが大切とし、最後の時までそばに寄り添う歯科治療を心がけてほしいと結びました。

アンケートでは「今後も継続して参加したい」という声が多く寄せられました。地域包括ケアシステムは全ての歯科医院に関わるものです。これからの歯科医療を担うために、施設基準の届出に関わらず、有病者・高齢者の知識を取り入れて頂きたいと思います。協会では来年度も医療安全や施設基準に関わる講習会を開催予定です。今後の開催予定は、決定次第HPや機関紙などでお知らせします。ぜひご参加下さい。

 なお、今回受講された先生方へは11月中旬に修了証を発送いたします。

保団連医療研究集会開催!

DSC03710  10月10、11日に都市センターホテル(東京)において、第30回保団連医療研究フォーラムが開催され、全国から医師・歯科医師・スタッフ・一般市民など併せて434名が参加した。当協会からは10名が参加した。

10日は、保団連の住江憲勇会長と次回主務地を代表して京都府保険医協会の飯田哲夫理事より挨拶が行われた。また、2015年4月~5月に全国の会員から30%無作為抽出しご協力いただいた、「骨粗鬆症治療薬等と顎骨壊死・顎骨骨髄炎 実態・意識調査」の結果報告がされた。顎骨壊死・顎骨骨髄炎患者は、医科で3.8%が経験しているのに対し、歯科では17.3%が経験していた。医科では診療科によって経験の有無に差があり、泌尿器科、整形外科が多く経験していた。顎骨壊死・顎骨骨髄炎の薬物使用割合は医科・歯科ともにビスフォスフォネート経口薬が約6割であった。次いでビスフォスフォネート注射薬が医科では13.5%、歯科では27.2%であった。歯科では顎骨壊死・顎骨骨髄炎患者の経験があると、休薬の依頼が増加し、薬の使用状況をより確認する傾向が示された。今回の実態調査から予防的投薬、治療薬効果のエビデンスや休薬の必要性、患者とのコミュニケーションなど多彩な問題点が浮き彫りにされ、今後さらに取り組みをしていきたいと締めくくった。

その後、黒坂黒太郎氏と矢口周美氏によるコカリナとミニハープの演奏が行われた。コカリナは木で作られたオカリナで、3.11関東大震災の一本松で出来たコカリナ、国立競技場の檜で出来たコカリナ、広島原爆を体験した榎で出来たコカリナの3種類を平和への祈りを込めて披露された。コカリナによって音色が異なり、心に訴えるものがあった。

特別企画は映画「いしゃ先生」予告上映と脚本家のあべ美佳氏による講演が行われた。予告上映では、主演の平山あや氏からのビデオメッセージも流され「撮影を通じて、志田先生の病院にかかれない人を無くしたいという思いが伝わってきた。この思いをみんなに伝えていきたい」と語られた。あべ氏は志田周子医師の生涯を紹介し「患者は医師に過剰な期待を寄せることがある。医師は患者の命を守る、地域住民は先生の生活を守ることをしっかりやっていかなくてはならない。地域の医師不足解消のために、何ができるのか。これからも一緒に考えていきたい。」と述べた。

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記念講演は戦後70年―人間として言うべきこと―と題して、俳優の宝田明氏が講演。小学校5年生までハルピンで過ごした経験を紹介しながら「戦争は非戦闘民であっても人生を狂わされる。戦争は憎しみ、憎悪しか残さない。夢・希望・愛全てを奪いさるものでしかない」と述べた。また、安保法案についても触れ「戦後70年守り続けて、育ててきた“戦力は持たない”という理念を為政者とその周りによってタガが外されてしまった。そういう政権を日本が作ってしまった」と強く批判した。最後にゴジラは被爆者の一人であり、世界に向けた核廃絶のメッセージが込められていると紹介し、平和を守り続けることが我々の使命であると、平和への願いの歌を披露し、幕を閉じた。

11日の午前は分科会が開催され、歯科診療の研究と工夫の第3分科会で、きょうどう歯科医院歯科助手の渡邊理美氏が「患者さんとのコミュニケーションを深める広DSC03742報紙づくり」をテーマに、患者とのコミュニケーションを深める上での広報紙の役割について、きょうどう歯科医院での取り組みを報告した。広報紙では①患者さんの目線で②患者さんのことを③患者さんにもかいてもらうの3点を意識していると紹介し、患者参加型の広報紙作成をすることによって、患者の職業や生活の背景、趣味などをより理解できたり、院内イベントを企画するきっかけになるとした。また、スタッフもそれぞれの立場でできるだけ患者とコミュニケーションをとろうと積極的になることで、より深い信頼関係が築けるとまとめた。

午後からは、「患者本位の診療体制を構築する」「大震災と医療・社会保障」「本来の高齢者医療に立ち返る」の3つのシンポジウムが開催され、二日間に及ぶ医療研究集会が終了した。

歯科医療点描③ 編集長に抗議文が届き…。昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたい

編集長に抗議文が届き…。昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたい

歯科報道で私の一番の心残りは「フッ素」問題だ。世界の多くの国々では、虫歯予防目的で水道水のフッ素化を実現している。飲料水に1ppm程度のフッ素が加わっただけで日本人の歯はずっと健康に保てたはず、との思いが消えない。

1976年6月、私は全国版の家庭面の連載「虫歯をなくそう」でフッ素を取り上げた。水道水への添加は、国際歯科連盟やWHO(世界保健機関)も認める最も有効・安全な予防法で、新潟大学予防歯科の境脩・助教授らが次善策として「フッ素うがい」を県内の小学校で実施していることを紹介した。 

これに食品添加物の有害性指摘で著名な高橋晄正・東大講師が異を唱えたが、実は科学的な理由からではなかった。新潟の消費者団体の集会で、柳沢文徳・東京医科歯科大学教授がよく知らずにフッ素を危険だと断定し、新潟大の歯科医師に嘲笑された。

柳沢さんが親友の高橋さんに泣きついたことがきっかけで、高橋さんがフッ素論文から危険性を示唆するデータを集め、危険論を構築した。

人工の添加物は人間データがなく、動物に大量に食べさせて、しかも百倍もの安全率を掛けて推定する。ところが、天然水に含まれる高フッ素地域の住民は歯が着色・障害される斑状歯になる。WHOなどは、他の病気の発生率などのデータを総合的に検討して安全と判断した。

一方、動物実験で見る限りは、フッ素は添加物と比較にならないほど危険性は高い。 また、高橋さんは論文データを再計算したりして、米国で水道にフッ素を添加した都市とそうでない都市の一部年齢層では「フッ素の発がん性は否定できない」ことを見つけたりした。高橋さんは私にはっきり「僕は科学弁護士だから」と話した。

著名なスター評論家の高橋さんが雑誌や本でフッ素有害論をくり返した影響は大きく、消費者運動家や教師には未だにフッ素を危険視する人が少なくない。私も何度かフッ素を記事にしたが、編集局長にたくさんの抗議文が届き、ついには編集局幹部から「フッ素について書くのはもうやめてくれ」と言われたことも思い出す。

現場の歯科医師もフッ素には冷淡だった印象がある。「虫歯が減ったら困るからね」との声はよく聞いた。

いつか何らかの機会に、東京歯科保険医協会の先生方の、昔の、そして今のフッ素観を聞いてみたいところだ。

 

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015111日号6面掲載

 

【略歴】たなべ・いさお/1944年生まれ。68年東京大学工学部航空学科卒。同年朝日新聞社入社。2008年、朝日新聞社を退社後、医療ジャーナリストとして活躍中。著書に「かしこい患者力―よい病院と医者選び11の心得」(西村書店)、「医療の周辺その周辺」(ライフ企画)「心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る」(西村書店)、「続 お医者さんも知らない治療法教えます―こんな病気も治る!」(西村書店)ほか多数。

 

『世界が食べられなくなる日』上映に160人が参加

『世界が食べられなくなる日』上映に160人が参加

「何を食べればよいのか」などの疑問点に安田節子氏が的確に回答

11月7日(土)、渋谷区の渋谷区総合文化センター大和田「伝承ホール」で、今年度2回目の自主上映会『世界が食べられなくなる日』を開催し、会員と一般の方々合わせて160名が参加した。

今回は、上映後に映画内容などを中心に質疑応答を行うことを重視。食、遺伝子組み換え作物、放射線の食物への影響などに詳しい「食政策センター ビジョン21」の代表を務める安田節子さんを招いて参加者の疑問点に充分に応えることとした。司会は、協会の竹田正史理事が務めた。

松島会長による協会の活動内容紹介に続き、上映開始。作品はフランス語編集のため字幕スーパーとなっているが、場面が2011年3月の福島第1原子力発電所事故に移ると、日本語がそのまま収録されているため、字幕を気にすることなく映画に見入ることができた。118分の上映時間は瞬く間に過ぎ、ラストシーンの福島の納付が手を振る姿の余韻が残る中で質疑応答に入った。

◆さまざまな質問に安田氏が回答

11.7自主上映会:安田氏250oixCIMG4812続く質疑では、「日頃、食材を選ぶとき、楽観的にしていないと生きていけない、と思って暮らしてきたが、映画を見て、ここまで来ると“何を食べていけばいいのか”という素朴な疑問を考えざるを得ない」「日本で、なるべく安全な食べものを手に入れるには、どうすればいいのか」「現在の食の問題について非常に考えさせられたが、私たち自身は、これからどうすればいいのか。何をすればいいのか」「食材を選ぶ際、どの地域の産物を選べばいいのか」など、さまざまな質問が出されたが、講師の安田節子氏(写真右)によりてきぱきと、質問者を十分納得する回答が出された。

◆アンケートの状況

終了後に回収したアンケートでは、遺伝子組み換え作物(GM作物)を給餌されたラットに全身の25%以上の大きさの腫瘍(がん)が発症したシーン、GM作物を扱う農民や荷揚げする港湾労働者のがん発症率が高いことを紹介するシーン、GMだけでなく農薬・化学肥料・食品添加物などへの疑問…、などが非常に印象的だったとの声が多かった。また、メディアではなかなか紹介されないドキュメンタリー映画を、今後も上映してほしいとの声も多数あった。

なお、安田氏提供の資料をご覧になりたい方は、下記をクリックしていただきたい。

安田氏提供資料を閲覧、ダウンロードされたい方はこちらをクリック

知らなかったでは済まされない 医院経営のいろは!

歯科医師は、歯科医療のエキスパートです。しかし、開業すれば事業主、スタッフを雇用すれば雇用主、そして、税金を納める納税者としての立場にも置かれています。日々変化する歯科医療の知識はもちろん、その他の知識と実務が要求されます。また、近年、患者さんやスタッフの意識も大きく変化し、対応を間違えたためにトラブルに発展するケースも見受けられます。昨今の現状を一日で勉強する機会を設けました。会員の先生に必要で有益な内容満載です。

 

 

 加藤社労士 写真

 

 

 

講師:加藤深雪氏(社会保険労務士)

【プロフィール】

特定社会保険労務士、株式会社第一経理。企業や医療機関の人事労務コンサルティングを手掛け、中小企業大学校講師や保険医団体の顧問社会保険労務士も務める。日経メディカル連載記事「院長を悩ます職員トラブル大研究」執筆。

 講演内容:スタッフ採用の際のポイントや労働基準法の基礎的なルール、診療所向けの補助金、日経メディカルに掲載された実際あったトラブル

 

 

荒川税理士写真★

 

 

 

講師:荒川俊之氏(税理士)

【プロフィール】

税理士法人税制経営研究所 共同代表社員(副所長)。

立教大学を卒業後、都内個人税理士事務所を経て、当該法人に2000年6月27日入所。

最近では「歯科医院の経営・税務・会計(清文社発行)」、「円満な相続と相続税対策(旬報社発行)」を出版している。

講演内容:最近の税務調査の注意点、マイナンバー制度、節税対策

 

 

  濱副会長 写真★

講師:濱克弥氏(東京歯科保険医協会副会長)

【プロフィール】

2011年から協会の副会長、2013年から経営管理部長(旧経営・税務・スタッフ教育部)を兼任。医療法人の理事長を務めながら、開業医目線を大切に歯科界の改善のために活動している。経営に関して、協会内外でも講演多数。

講演内容:東京の歯科開業医が今置かれている現状と問題点

 

 

日時:12月6日(日)10:00~16:00

会 場:東京歯科保険医協会 会議室

参加対象:会員の先生限定

(ただし、会員の配偶者など共同で経営している立場の方は参加可能)

定 員:50名

参加費:5,000円(昼食代込)

※要予約 経営管理部まで

 

 

無料自主上映会『世界が食べられなくなる日』にご参加を

無料自主上映会『世界が食べられなくなる日』にご参加を

◆東京歯科保険医協会では、来たる11月7日(土)に、無料自主上映会『世界が食べられなくなる日』を開催します。

◆今回の企画は、本年4月に『モンサントの不自然な食べもの』上映後、参加者の多数の方々から「今回のような、あまり知られていないが内容の良い作品をぜひ見たい」との声がかなり聞かれたため、また、協会では従来から、口を通じて食することの大切さについて“口は食べることの入り口”との視点から食、食育、食と健康を歯科医療の重要な分野と位置付けていることから、今回の『世界が食べられなくなる日』の上映会を開催することとしたものです。

世界が…②世界が…③

◆定員は200名で、参加は会員の先生方はもとより、どなたでも無料で参加できます。上映開始時間は11月7日(土)の午後7時で、開場は午後6時30分となっております。会場の「伝承ホール」は、映写設備、映画上映設備に優れ、車いすの方向けスペース2席、小さなお子さん連れの方のための個室1室も配備されており、どなたでも安心してご覧になれます。

 

◆なお、今回は上映終了後に、遺伝子組み換え食品や福島第1原子力発電所事故に伴い強い関心を読んでおります放射線と食品に関する質問を受ける質疑応答も行います。そのため、遺伝子組み換え食品、食品と放射線の関係・安全性に関して幅広い知識と見識、現実的対応の仕方に詳しいヤスデ節子先生をお招きし。質疑への回答をお願いしています。「一体、何を食べればいいのか…」「安心して食べられる食品はどうすれば手に入るのか」「食品に関する安全、安心の本当の意味を知りたい」など、素朴な疑問でも構いませんので、ご質問ください。

◆なお、無料自主上映会のご案内は以下の通りです。

 

【無料自主上映会『世界が食べられなくなる日』のご案内】

  • 内 容: モンサントの不自然な食べもの」に続き、今回も“食の安全”に真正面から取り組んだ2012年フランス製作のドキュメンタリー映画です。遺伝子組み換え食品の健康影響にメスを入れるとともに、福島第1原発事故にもカメラを回しており、農作物への放射線影響について、福島県の農家に足を運び、日本の報道機関とは違った視点からメスを入れており、日本にも関係する内容 となっています。
  • 日 時: 11月7日(土) 午後6時30分開場

                                                         午後7時上映開始予定

  • 講 師: 安田節子 氏(「食政策センター ビジョン21」主宰、NPO法人「日本有機農業研究会」理事)
  • 安田節子氏

    安田節子氏

  • 司 会: 竹田正史 氏(協会理事/協会機関紙で映画紹介“PRECIOUS TIME”執筆中)
  • 会 場: 渋谷区文化総合センター大和田「伝承ホール                                              住所:渋谷区桜丘町23-21
  • 交 通: JR・東急・東京メトロ線「渋谷」駅徒歩8分
  • 対象者: 会員とご家族、スタッフ、患者さん、一般の方、どなたでも無料入場可。
  • 定 員: 200名
  • 参加費: 無料
  • 要予約: 電話 03―3205―2999(担当:運動本部)

※協会特製PR用チラシは、こちらをクリックしダウンロードできます。

歯科医療点描② 記者にとっての患者体験は… 。患者になった記者から/医師は患者のことを分かっていない

記者にとっての患者体験は… ―患者になった記者から/医師は患者のことを分かっていない

私にとって昨年は「晴天の 霹靂 」の年だった。春の健康診断の内視鏡検査で胃がんが見つかり、6月に全摘手術を受けたからだ。近い身内にがんはなく、和食党。喫煙歴も二十代の10年だけ。半数ががんになるという記事を書いた時も、自分は残りの半数と確信していた。

広告局からの頼まれ仕事で、10年以上もアメリカンファミリー社共催のがんセミナーの司会をしながら、がん保険には加入していなかったほどだ。福岡でのセミナーに、ご自身が胃がん手術を受けた外科医を招いた。「胃は食物を一時的にためる袋。なくてもなんともない、と患者に説明してきたが、いやあ、受けてみたら大違い」との言葉を覚えている。

その通り。医師は患者のことを分かっていない。私は手術後、食事が十分に食べられないことが最大の障害だが、医師からは具体的な指導はほとんど得られていない。今でも空腹感が乏しく、あまり食欲を感じない。入院中は激しいシャックリが出て、摂食も咀嚼も嚥下も困難になり、食事を中断したことがある。胃からの食欲増進物質が失われたから、のどのつかえで納豆などネバネバ食がいい、などはいずれも患者会の本で初めて知った。今も食道のびらんでのどが常に痛む。症状を抑える薬もあまり効かず、一時しのぎの鎮痛剤が離せない。鎮痛剤を飲んでいても食事中にじんわり痛み、食べたくなくなることもある。食道がんが気がかりだが、医師は「大丈夫ですよ」でお終いだ。私は内心、手術はしたくなかったのだが、記者にとって患者体験はマイナスではないとも考えた。

2003年に日野原重明先生監修の『患者になった医師からのメッセージ』(自由国民社刊)の編集を手伝った。結核で挫折した日野原さんはインタビューで、患者の本当の気持ちを理解できるようになるには「医学生や看護師は死なない程度の病気をするといい」と話していた。それなら仲介役の記者も同じかも知れない、と。私もこれまで何人かの胃がん患者を取材した。今回の体験で、患者が医師にいえるのは一割とすれば、記者にもせいぜい三割程度だったか、と思うようになった。患者の身体的な苦痛や心境は、聞くより、読むよりずっと辛いことを実感した。 

はからずもなってしまったからには、「患者になった記者」は、より患者のための医療を実現すべく努力したいと決心している。

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015年(平成27年)101日号6面掲載

歯科医療の現状めぐり第3回メディア懇談会を開催

歯科医療の現状めぐり第3回メディア懇談会を開催

 協会は10月9日、協会小会議室で第3回メディア懇談会を開催した。今回の話題は、政策委員長談話「今こそ、診療報酬のプラス改定を求める」、今秋の各種署名や行事の取材案内等に振れはしたものの、やはり去る9月30日に東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑で高木幹正氏(現・日本歯科医師会会長、全・日本歯科医師連盟会長)、村田嘉信氏(前・日本歯科医師連盟副理事長)、堤直文氏元日本歯科医師連盟会長の3名逮捕に関して議論が集中した。メディア側の参加者は歯科医療専門誌4社4氏、全国紙社会部東京地検担当記者1氏、フリーランス2氏の7名で、協会からは呉橋美紀副会長が説明・報告を行ったほか、司会は広報部長を務める坪田有史副会長が務めた。

今回の日歯連盟迂回献金疑惑に関する報道などを協会はどう見ているのか、歯科医療関係専門誌記者、編集者だけにとどまらず、一般紙の東京地検特捜部担当現役記者ほか全国紙社会部記者、財界に対し歯科医療についての記事を多数執筆しているジャーナリストを交えた意見交換では、「前回の臼田事件と今回の疑惑では、容疑内容が違うにもかかわらず、同じ扱いになっているのはおかしい」「今回のお金の流れについては顧問弁護士から問題ないとの返事を得てのことと説明されており、当事者たちも理解できず、当惑しているのではないか」「歯科の中での議論・理屈はあるが、社会からすれば違法なことをしたということ」「逮捕された3人は、否認し続けるでしょう。政治資金規正法違反での起訴されるのではないか。公職選挙法違反による起訴の可否も大きな問題」「政治家への取り調べ範囲が広がるかどうかも注意が必要」など意見が出された。

協会としては、現在、必要なコメントを出すことを前提に、必要な協議・検討を行っている。

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歯科に求められる医療安全講習会 11月1日(日)開催!!

外来環・歯援診・医療安全 ~地域を守る歯科医院を目指して~ 

施設基準届出に必要な講習会が1日で!!

 超高齢社会を迎え、これからの歯科医療は、全身状態の把握・管理が必要な高齢者や有病者を診る機会が増えていきます。それに伴い、偶発症や緊急時に対応できる力や歯科訪問診療への応需体制などが求められていきます。そこで、これからの歯科医療に求められる施設基準や医療安全に対応した講習会を開催いたします!

「歯科外来診療環境体制加算(外来環)」
患者にとってより安全で安心できる歯科医療の環境整備を図る取組の評価です。
☆初・再診療への加算(初診時+26点、再診時+4点)

「在宅療養支援歯科診療所(歯援診)」
在宅や社会福祉施設等における療養を歯科医療面から支援することへの評価です。
☆歯科訪問診療補助加算(1人+110点、2人以上+45点)・・・DHが同行訪問し、補助を行った場合
☆歯科疾患在宅療養管理料(140点)・・・歯科訪問診療を行っている患者の歯科疾患の継続的な管理を行った場合
☆口腔機能管理加算(+50点)・・・口腔機能の評価を行い、管理計画書を作成した場合 など

「医療安全管理」「感染対策」
医療従事者は年最低2回出席することが義務付けられています。

これら全てを1日で網羅することができます!
さらに、AEDやパルスオキシメーターなどの展示や実演もあり、会場限定の特別価格でのご案内が可能です。
地域を守る歯科医院として、聞いていただきたい内容が盛りだくさんです。ぜひこの機会にご参加下さい。
お申込みは、お電話またはFAXでお願いします。お申込みいただいた方には順次ご案内と振込用紙をお送りします。

<講習会プログラム>
11月1日(日)
10:00~12:00
 ・歯科外来環境体制加算と有病者・高齢者の歯科治療に必要な基礎知識

12:00~13:00
 ・外来環必要機材(AED等)の展示・実習

13:00~16:00
 ・高齢者の心身の特性 ~認知症を中心に~
 ・高齢者の口腔機能の管理 ~管理計画の立案も含めて~

<講師紹介>

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坂下 英明 氏  明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学第2分野

繁田副学長①

繁田 雅弘 氏  首都大学東京副学長 首都大学東京大学院人間健康科学研究科教授

●森元先生IMG_7088

森元 主税 氏 東京歯科保険医協会理事

 <参加費>
 午前コース 午前10時~12時:5000円(外来環・医療安全の修了証代込) 
 全日コース 午前10時~午後4時:8000円(外来環・歯援診・医療安全の修了証、昼食代込)

*修了証の発行は会員のみとさせて頂きます。
*途中入室、途中退室の場合は修了証は発行できかねます。
*外来環・歯援診は、研修を受けた歯科医師の在籍が必要となります。そのため法人など複数の先生が在籍している医院では、みなさまでの参加をおすすめしています。

<会場>
 エムワイ貸会議室 高田馬場 エムワイ貸会議室 高田馬場地図
  新宿区高田馬場1-29-9 TDビル3F(東京歯科保険医協会 隣接ビル) 
  JR山手線・西武新宿線「高田馬場」駅 戸山口徒歩2分/東京メトロ東西線「高田馬場」駅 5番出口 徒歩5分

 

 

 

 

 

gairaikan haenshin chirashi

チラシ・FAX申込書のダウンロードはこちらからどうぞ

歯科訪問診療を始める第一歩!これから始める!歯科訪問診療講習会を開催

9月27日(日)10時から16時の1日コースで協会会議室にて、歯科訪問診療に取り組みたい、または経験が少ない会員を対象に講習会を開催しました。

 この講習会は歯科訪問診療を始めたいが、なかなか始められないという先生に対し、歯科訪問診療を行うにあたり知っておきたい知識や注意点を説明し、歯科訪問診療への一歩を踏み出すきっかけにしてもらうためのものです。参加者からは事前に、歯科訪問診療へのハードルにどのようなものがあるか、歯科訪問診療を行うにあたっての疑問点や不安点などを出していただきました。

 ●CIMG8193はじめに矢野副会長より、歯科訪問診療のニーズ、注意点について説明しました。超高齢社会が訪れ、地域包括ケアシステムが構築されていく中で、歯科訪問診療のニーズは確実に増えていること、歯科界はそれに応えていく必要があることを訴えました。また自身の経験に基づき、歯科訪問診療はやりがいのある仕事であること、患者さんに喜んでもらえること、何より楽しいことを動画などを用いながら説明し、口から食べることにこだわり、生涯にわたる「かかりつけ医」を目指しましょうと呼び掛けました。

 ●CIMG8199次いで馬場部長より、歯科訪問診療に関わる医療保険と介護保険について解説しました。歯科訪問診療に関わる点数に馴染みがないため、請求に不安があり一歩踏み出せないという意見も多かったため、丁寧な説明が行われました。

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馬場部長と森元理事が使用している器材を紹介しました。写真は器材を紹介する馬場部長。

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器材を紹介する森元理事

 昼食休憩時には、歯科訪問診療に必要な機材として、実際に講師が歯科訪問診療で使用している器材を展示し、使用方法などを説明しました。実物を見ることで、各講師が工夫している点や、準備のイメージを持ってもらうことができました。

 午後は歯科訪問診療の現状として、森元理事より「訪問診療を始めるための準備」、横山理事より「在宅歯科訪問診療の現状」、矢野副会長より「在宅歯科訪問診療特有の悩み」をテーマにそれぞれ講演いただきました。

 CIMG8275森元理事は、歯科訪問診療を始める前に、外来で来ている高齢の患者の状況をよく把握することが大切とし、外来診療のうちに、全身の疾病や障害の状況、家族構成、主治医、介護保険の利用状況などの確認やレントゲンを撮影したりしておく必要があると説明しました。さらに、外来診療のうちから口腔だけを診るのではなく全身・日常を診る視点と食べることを目的とすることが大切と述べました。また、訪問診療への声かけを積極的にしていくことが、歯科訪問診療につながり、生涯にわたる「かかりつけ歯科医」に近づけると述べました。その後歯科訪問診療で必要な機材や訪問診療の様子を紹介しました。

 ●CIMG8225横山理事は、歯科訪問診療の実際として、自身が行った歯科訪問診療の様子を動画で紹介しました。その中で、認知症患者への声かけ、接し方、訪問診療を行う環境などを説明しました。また、歯科訪問診療で求められるのは、義歯の修理や新製が多いことから、義歯の修理・新製のポイントを解説しました。義歯はただ作れば良いのではなく、食べられる義歯、使ってもらえる義歯とすることが大切と述べ、患者の状況に合わせた咬合とする事や、修理・作成を行ったら、何か食べてもらうことが大切だと説明しました。

 最後に矢野副会長は、歯科訪問診療で一番悩みを抱えることが多い、多職種連携のポイントを中心に説明しました。ケアマネジャーや医科と連携することで、既往歴や服薬の状況、過去のトラブルや患者の性格なども教えてもらうことができ治療もスムーズに行えるため、気後れせず、何でも聞くことが大切だとしました。また、現在診療報酬制度の情報提供料では、情報を求めた側が何も算定出来ないという問題点に触れ、お互いに算定出来るようになれば、情報連携が進むのではないかと述べました。また、口腔ケアについて、口腔ケアは介護職の中では意識は上がっているが、決して良好な口腔状況ではないことを紹介し、実際の口腔ケアで使用している材料や歯科衛生士の感想などを交えながら説明しました。最後に食べることは生きること、患者の生き方に寄り添って支えることが歯科訪問診療の醍醐味とまとめました。

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小グループに分かれてのディスカッション。活発な意見が飛び交いました。

 講義の後には、小グループに分かれディスカッションを行いました。歯科訪問診療を始めたいという意欲を強く持った参加者が多く「実際に始めるためにどこを突破口に声をかけるべきか」「実際に歯科訪問診療の依頼を受けているためすぐにでも始めたい」などの意見が多く出されました。講師からは、ポスターやお知らせを掲示して、歯科訪問診療を行っていることをアピールする方法や、外来の高齢の患者やケアマネジャー、ヘルパーの仕事をしている患者などに直接声をかけるなど、これまでのつながりを利用して始めるのが一番取り掛かりやすいなどアドバイスを送りました。

 まとめとして、森元理事から自身の歯科訪問診療を始めたきっかけを紹介し、食べることは家族までも幸せにするということを歯科訪問診療で教えてもらった、ターミナルまで関われるすばらしい職業だと呼び掛けました。

●CIMG8288 最後に松島会長から、これからは間違いなく超高齢化社会になり、在宅歯科医療が求められている。かかりつけ歯科医として、患者を最後まで看取るために、これからも在宅歯科訪問診療を広めるよう協会としても頑張っていきたいと、在宅で待つ患者のためにも、在宅歯科訪問診療を広げる必要性を訴えました。

 事後のアンケートでは、ほとんどの参加者が歯科訪問診療を行ってみようと思うと回答し、「少しずつ出きる事をやろうと思う」「不安が解消できたので行ってみたい」「可能性を見出せた」など前向きな意見が多く集まりました。

 次回はすでに歯科訪問診療を行っている先生向けに、在宅療養支援歯科診療所(歯援診)の講習会を11月1日(日)に開催します。今回はこれからの歯科に求められる医療安全や外来環境体制加算の講習会を1日で網羅できるプログラムとなっています。

 緊急時の対応や高齢者・有病者への対応、感染症対策、医療事故対策など、地域を守る歯科医院として、学んでおきたい内容です。施設基準の届出をしない先生でもぜひ聞いて頂きたいと思います。また、修了証の有効期限は外来環3年、歯援診4年となっております。詳しくは機関紙10月号の研究会・行事のご案内やHPをご覧ください。みなさまのご参加お待ちしております。
研究会案内はこちら

日歯連元役員が逮捕

日歯連元役員が逮捕

東京地検特捜部は9月30日(水)、政治資金規正法違反の疑いで、日本歯科医師連盟前会長で現・日本歯科医師会会長の高木幹正先生、日歯連盟元会長の堤直文先生、日歯連前副理事長(会計担当)の、村田憙信先生の3人を逮捕しました。 なお、協会では、「迂回献金」疑惑が報道された直後に、「疑惑をもたれる行動は厳に慎みたい」と題したメッセージを、東京歯科保険医新聞3月1日号に掲載しています.

※記事のPDFをご覧になりたい方、画像の拡大とダウンロードはここをクリックしてください。

政策委員長談話 「今こそ、診療報酬のプラス改定を求める」

政策委員長談話

今こそ、診療報酬のプラス改定を求める

安保国会が終わったことで、安倍内閣は経済に注力する。アメリカの利上げ・中国経済の不透明感・新興国の景気低迷が国内に及ぼす影響を避けるため、補正予算や2016年度予算で国内景気の維持を図ることが推測される。補正予算は3~4兆円、2016年度予算は100兆円に迫る規模との報道がされている。

このような中、日経新聞は社説(9月1日付朝刊)で「医療費を含む社会保障費に思い切ってメスを入れなければ、予算の膨張は止められない」「そのためにも政府は診療報酬をマイナス改定とする選択肢を真剣に探るべきだ」と述べ、経済立て直しに向けた診療報酬のマイナス改定を提起した。1000兆円を超える国の債務が積み重なる中、その原因を社会保障費の増大に求める意見である。安倍内閣登場後、「アベノミクス」による第2の矢として地方創生や国土強靭化の名で財政出動し、関連予算は10%以上増大している。また、防衛省予算、国債利子の支払いも増え続けており、債務の増加の原因は社会保障費だけではないことは明らかである。そもそも2014年4月の消費税率引き上げは、社会保障費の増加に対する手当との理屈であった。日経の社説はその前提を無視する発言であり、社会保障費削減の政財界の意向を後押しするものだ。

2014年4月の診療報酬改定は、歯科で0.99%の引き上げとされたが、そのほとんどは消費税率の引き上げに対応するものであり、実質マイナス改定であった。手当てされた対応分では賄いきれず結果、損税の拡大に繋がり、経営の改善に繋がるものとはなっていない。一方、安保法案の終盤に2017年度からの消費税率10%への引き上げに伴う軽減税率の報道がされた。なぜこの時期なのか、マイナンバーを用いた還付方式そのものに疑問の声が強まった。増税される2%分は社会保障の充実に使うとの当初の説明である。麻生財務大臣の答弁はそれを無視するかのようにプライマリーバランスのため、国民に負担を求めることに終始した。このままでは社会保障充実を名目に税率が際限なく引き上げられてしまう。

協会が5月に行ったアンケート調査の歯科医業経営への質問に、以前と比べ「苦しくなった」との回答は53.3%と過半数を超え、また、収入も前年に比べ「減収した」が44.8%「変わらない」が30.5%となっており、東京の歯科診療所の経営が厳しいことが改めて明らかとなった。

東京の多くの歯科診療所は、不安定な経営基盤の中、患者さんのため安心・安全な歯科医療提供体制を何とか維持している。しかしマイナス改定では経営基盤がますます不安定となり、廃業する歯科診療所が増加し、必要な歯科医療の提供にも支障が生じることは明白である。

協会では、マイナス改定の動きに抗議するとともに、「診療報酬のプラス改定を求める歯科医師要請署名」に取り組み、2016年度診療報酬改定での基本技術料の大幅な引き上げを求めていく。

2015年9月25日

東京歯科保険医協会

政策委員長 中川勝洋

埋伏抜歯の手順をもう一度見直す /第2回若手歯科医師向けベーシック講座開催

埋伏抜歯の手順をもう一度見直す /第2回若手歯科医師向けベーシック講座開催

 

9月12日協会会議室にて「歯科医院で行う埋伏智歯の抜歯処置」と題し、西田紘一氏(協会監事)を講師として、第2回若手歯科医師向け学術ベーシック講座が開催された。

当日は33名の会員が参加した。講演では、下顎智歯の抜歯手順をフロートチャートを用いて丁寧に解説。また、麻酔、歯冠除去・骨開削、歯根分割などポイントでは動画を使用し説明を行い、へーベルの使い方では2人1組となりポジショニングの確認を行った。

(へーベルのデモを参加者と一緒に行った様子)

へーベルのデモを参加者と一緒に行った様子

その他、休憩時間では、講師が抜歯時に使用する器具32点を展示し、見入る参加者の姿があった。

 

 

 

 

 

(展示:32点の抜歯器具)

展示:32点の抜歯器具

歯科医療点描① この三十余年を振り返りつつ(1) 自主質管理運動のころ/今の保険医療に満足していいのか

この三十余年を振り返りつつ(1) 自主質管理運動のころ/今の保険医療に満足していいのか

縁あって私はこの何年間か、東京歯科保険医協会が隔月で開催しているメディア懇談会に参加させていただいている。フリーの記者として、時に気ままに発言をしているのだが、広報部長の坪田先生から「ぜひ、会報に書いてくれませんか」と頼まれた。もちろん最初は固辞したのだが、「外部からの意見も会員の刺激になるので」といわれ、ついついその気にさせられてしまった。

東京歯科保険医協会と私の縁は、多くの会員の方々よりは古いだろうと思う。私は、1968年から2008年までの40年間、『朝日新聞』記者、しかもほとんどの期間が医療専門だった。協会関係では8211月、33年近くも前に「きちんと安く歯を治します」「歯科医が『自主質管理機構』結成へ」という社会面3段見出し、約40行の記事を書いている。

「自主質管理」という固い言葉を初めて耳にする先生方も少なくないはずだ。協会会員の有志約38人が翌12月から「良質で安い歯科医療」を実践する、との予告記事だった。いろいろな横槍が入り、正式な出発は843月に延びた。私は6月に続報を書き、自主質管理運動の代表でもある協会の大多和彦二会長を「ひと」欄でも紹介している。

自主質管理運動は、一定水準の保険診療を原則とし、材質の関係で自由診療になる場合も適正価格を目ざす。会員は、患者の話をよく聞き、よく説明し、料金は事前相談し、必ず領収書を発行、壊れたものに責任を持つ、の5項目を守る義務がある。要は、患者にも歯科医にも満足できる保険診療を実現しようとの運動だ。

私は日本の保険医療の最大の欠陥は、医療の質の無視だと考えている。厚生労働省は診療報酬ほど医療の中身には関心がなく、病院や医師らに任せている。昨年は腹腔鏡手術の死亡事故がたまたま話題になったが、制度上は資格のある医師なら下手な手術、間違った診断・治療も許される。15年前の画像機器の病院が病気を見逃すのは当然だし、治せる新治療法を学んだ医師がいない病院では、患者は治らなくても仕方がない。

医療の質は患者にはわからない。しかし、不思議なのは、わかっているはずの医師、歯科医師がそれを容認し、いまの保険医療に満足しているように見えることだ。

いつの間にか立ち消えになってしまったようだが、「より強力な自主質管理運動よ、もう一度」の心境になっている。

 

 

医療ジャーナリスト 田辺功

「東京歯科保険医新聞」2015年(平成27年)91日号5面掲載

 【略歴】たなべ・いさお/1944年生まれ。68年東京大学工学部航空学科卒。同年朝日新聞社入社。2008年、朝日新聞社を退社後、医療ジャーナリストとして活躍中。著書に「かしこい患者力―よい病院と医者選び11の心得」(西村書店)、「医療の周辺その周辺」(ライフ企画)「心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る」(西村書店)、「続 お医者さんも知らない治療法教えます―こんな病気も治る!」(西村書店)ほか多数。

 

支台歯形成の基本を分かりやすく解説/第1回若手歯科医師向けベーシック講座開催

支台歯形成の基本を分かりやすく解説/第1回若手歯科医師向けベーシック講座開催

 8月29日協会会議室にて「支台歯形成の勘どころ」と題して坪田有史氏(協会副会長、写真下)を講師として、第一回若手歯科医師向け学術ベーシック講座が開催された。当日は土曜日の診療後にもかかわらず、30名の勉強熱心な会員の参加があった。講演では「う蝕除去と美しく仕上げるCR充填」「支台歯形成」について解説がされた。

 

講師からは、う蝕除去や歯髄、歯周組織に対する配慮をどのように行うか話され、使用しているバー、ポイントの形態やサイズを熟知していることが重要で、クリアランスやマージン形態に影響を与えていることが強調されていた。

参加者からも「明日から使える話しだった」「使用材料が良く理解できた」など、好評であった。

9月12日は、第2回「歯科医院で行う埋伏智歯の抜歯処置」をテーマに西田紘一氏(協会監事)の講座を開催する。申込みをされた先生方のご参加をお待ちしております。

若手:坪田講師CIMG7865

 

歯科に関する記述は120提言に見当たらず/塩崎厚生労働大臣が「保険医療2035推進本部」を創設し初会合/「工程表で具体化を」指示

塩崎厚生労働大臣が「保険医療2035推進本部」を創設し初会合/「工程表で具体化を」指示

 塩崎恭久厚生労働大臣は8月6日、20年後を見据えた医療制度改革実行計画を協議・検討するための「保険医療2035推進本部」を創設し、初会合を開催した。

席上、まずあいさつに立った塩崎厚労相は「できるものから工程表をつくって具体化してほしい」と訴えた。今後、この推進本部では、本年9月中を目途に個々の改革案の実現に向けた作業を行う。関連経費の一部は、2016年度予算概算要求案に盛り込まれる。

同本部立ち上げの目的は、本年6月に塩崎厚労相が設けた懇談会がまとめた「保険医療2035提言書」を実現すること。初会合の資料の中では、都道府県ごとの医療費の管理や、軽症患者の自己負担増、治療の成果に応じた医師の報酬、たばこや酒への課税強化など120項目の改革案が示された。塩崎厚労相は推進本部に出席した厚労省の幹部に対して「中長期的な改革として先送りしないようにしてほしい」と実現を急ぐよう求めた。

◆提言集120項目には「歯科」「口腔」などの表記は一切なし

なお、会議資料の中には、6月の提言集から抜粋した「“保険医療2035”の提言集(120項目)」が織り込まれているが、その中で、歯科サイドからも見落とせないものの一部を以下に紹介する。

  • №11 総合的な◇(医療・介護・リハビリ含めた対応が可能な職種)を検討する。
  • №21 将来的には都道府県において医療費をより適正化できる手段を強化する(診療報酬の一部を都道府県が主体的に決定する)
  • №24 保険医の配置・定数の設定や自由開業・自由標榜の見直しを含めた、地域や診療科の偏在是正のための資源の適正配置を行う。
  • №26 すべての地域で総合的な診療を行うかかりつけ医を配置する体制を構築する。
  • №27 総合的な診療を行っている地域のかかりつけ医が行う診療については包括的な評価を行う。
  • №28 総合的な診療を行うかかりつけ医を受診した場合の費用負担について、他の医療機関を受診した場合と比較して差を設けることを検討する。
  • №99 医師一人当たりの生産性を高める

ただ、6月に発表された「保険医療2035提言書」では、「口腔ケアは、口腔機能の維持のみならず、誤嚥性肺炎予防や糖尿病等の改善などにも密接に関連する。ライフコース全般にわたる予防・健康管理の観点からも、今後さらに医科歯科連携を促進する」が明記され、その推進の必要性を強調していたが、今回の本部会議資料には、「歯科」「口腔」といった歯科関連の表記は一切ない。

なお、「かかりつけ医」に関する記述は、「地域のかかりつけ医の“ゲートオープナー”機能を確立する」との視点から、以下のような方向を明記しており、「総合診療医」構想とその評価に関して、今後どのような厚労省内での議論が行われ、政策的手段が取られるのか。あるいは、ここでいう「かかりつけ医」には「かかりつけ歯科医」が含まれているのか否か、などには充分に注意して行く必要がある。

① 高齢化等に伴い個別の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える患者が増加し、医療技術の複雑化、専門化が進む中、身近な医師が、患者の状態や価値観も踏まえて、適切な医療を円滑に受けられるようサポートする「ゲートオープナー」機能を確立する。これにより、患者はかかりつけ医から全人的な医療サービスを受けることができ、また適切な医療機関の選択を可能とする。
② このためには、総合的な診療を行うことができるかかりつけ医のさらなる育成が必須であり、今後10 年間程度ですべての地域でこうした総合的な診療を行う医師を配置する体制を構築する。
③総合的に医学的管理を行っている地域のかかりつけ医が行う診療については、包括的な評価を行う。特に、高齢者と子どもについては、かかりつけ医が重要であり、かかりつけ医をもつことを普及させる。このため、総合的な診療を行うかかりつけ医を受診した場合の費用負担については、他の医療機関を受診した場合と比較して差を設けることを検討する。これにより、過剰受診や過剰投薬の是正等の効果も考えられる。

 2035推進本部②

「ゼロ税率」適用を求める会員署名に引き続きご協力をお願いいたします/ただし、東京歯科保険医協会会員の先生のご署名のみ有効です

「ゼロ税率」適用を求める会員署名に引き続きご協力をお願いいたします

※ご注意ください:東京歯科保険医協会会員の先生のご署名のみ有効です

昨年4月、消費税が5%から8%へ引き上げられました。その後、会員の先生方の歯科診療所の経営も、「損税」により、圧迫されています。協会では、この損税解消のため、社会保険診療報酬にかかる消費税への「ゼロ税率」適用を進めるための会員署名活動を進めています。7月15日現在、会員の先生方からいただいております署名数は1817筆です。この署名は国会に提出しますが、そのためにも会員の先生方のご協力が必要です。あと、もう少しで50%を超えます。ぜひ、先生方のご協力をお願いいたします。

この署名用紙のイラストは、「家裁の人」「玄米先生の弁当箱」「ひよっこ料理人」の作者の魚戸おさむ氏による作画です。PDFボタンをクリックしますとダウンロードすることができます。まだ、ご署名をいただいていない会員先生は、ぜひ、この機会に以下の要領で協会までFAXでお送りください。

◆署名用紙ダウンロード署名(ゴム印でも構いません)FAXで協会へ送信

      【 FAX番号 03-3205-3051  or  03-3205-3050 】

※ご注意ください:東京歯科保険医協会会員の先生のご署名のみ有効です

PDF版署名用紙の拡大とダウンロードはここをクリック!! PDF拡大縮小の「+」「-」ボタンをご活用ください

 

―本日7月16日開催― 開業医のための歯内療法研究会 

―本日開催― 開業医のための歯内療法研究会 

☆テーマ 「GPの歯内療法 その質を高めるために」

☆講 師  阿部修 氏(東京都開業、東京歯科大学非常勤講師)

◆日 時 7月16日(木) 午後7時~午後9時

◆会 場 文京シビック小ホール(住所:文京区春日1-16-21)

◆交 通 東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」、都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」、JR中央・総武線「水道橋駅」徒歩8分。下の写真は建物の概観です。駅至近。

本日の研究会は、予定通り開催いたします。雨天によりお足元が滑りやすいのでお越しいただく際はお気をつけ下さい。多くの方のご参加お待ちしております。

◆DSCF4743

 

日本歯科衛生士会の武井会長を訪問

日本歯科衛生士会の武井会長を訪問

7月9日、保団連理事を務める協会の森元主税理事と保団連の宇佐美宏歯科代表をはじめとする8名が、日本歯科衛生士会の新会長に就任した武井典子氏を訪問した。日衛からは武井会長のほかに前会長で現在顧問の金澤紀子氏、事務局長の村上安昭氏が列席した。

写真左が日本歯科衛生士会の武井典子新会長. 右は前会長の金澤紀子顧問

写真左が日本歯科衛生士会の武井典子新会長.
右は前会長の金澤紀子顧問

宇佐美歯科代表が武井会長への新会長就任への祝辞を贈るとともに、保険医協会と保団連の歯科衛生士関連事業や各種の取り組みについて説明し、武井会長は歯科医療を取り巻く諸環境の変化とこれからの歯科衛生士に求められる技能とその育成、研修などについて説明があった。続いて金澤顧問は、これまでの歯科衛生士の職務内容や役割、さらに歯科衛生士法改正後の歯科衛生士のあり方などについて説明が加えられた。

開業医のための歯内療法研究会/テーマは「GPの歯内療法 その質を高めるために」

開業医のための歯内療法研究会 

☆テーマ 「GPの歯内療法 その質を高めるために」
☆講 師:阿部修 氏(東京都開業、東京歯科大学非常勤講師、日本歯内療法学会教育研究委員)
◆日 時 7月16日(木) 午後7時~午後9時
◆内容
歯内療法は見えにくい根管内で行われる繊細な処置の連続であることから、頭に描く処置のイメージと、実際の処置後の状態が異なって いる可能性があります。自分の手技で、根管清掃をはじめとした基本操作がどの程度達成されているのか、こうした点を顧みて検証する必要があります。歯内療法の質を少しでも高めるために、一般開業医として何ができるのかについて、一緒に考えていただければと思います。(講師より)
◆会 場 文京シビック小ホール( 住所:文京区春日1-16-21)
◆交 通 東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」4bまたは5番出口徒歩3分、都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」(文京シビックセンター前)、JR中央・総武線「水道橋駅」徒歩8分
◆参加費 会員無料(同伴者1名につき1,000円、未入会員8,000円)
◆予約不要 当日は会員証を受付にご提示ください。
 ※2015年度日本歯科医師会生涯研修2単位の登録を予定。

「保険でよい歯を」東京連絡会が認知症の口腔ケアで講習会開催

「保険でよい歯を」東京連絡会が認知症の口腔ケアで講習会開催

 

「保険でよい歯投稿連絡会」はこのほど,2015年夏の講習会として、東京都長寿医療センター研究所長を講師に招いて「認知症の口腔ケア食支援」を開催することになった。

◆日時 8月2日(日)午後1時30分~4時

◆講師 平野浩彦氏(歯科医師):東京都健康長寿医療センター研究所部長。

◆会場 エムワイ貸会議室RoomC/高田馬場駅徒歩5分。

◆定員 100名

◆資料代 500円

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医科の先生も歯科を知りたい!! 医科の協会(東京保険医協会)の支部会に参加してみませんか。練馬地区と 江東地区で開催します。

医科の先生も歯科を知りたい!!

医科の協会(東京保険医協会)の支部会に参加してみませんか。練馬地区と

江東地区で開催します。

一東京保険医協会練馬支部例会のご案内一

テーマ「在宅診療における摂食えん下障害の評価とケア」

 

在宅・施設介護において入院・急変の大きな原因となる誤嚥性肺炎。適切な口腔ケアと嚥下訓練によって発症を大きく減らすことができますが、実際の在宅現場における医科歯科連携はまだまだ進んでいません。長らく練馬区で嚥下内視鏡を含む専門的評価・治療を実践している田中賦彦先生のお話を、また、実際に医科と歯科で連携した在宅医療の実例を、吉田篤史先生(歯科)と申偉秀先生(医科)にご紹介いただきます。

東京保険医協会支部会①450pix

在宅診療における医科と歯科との連携について、意見交換したいと思います。ご多忙かとは思いますが、多数のご参加をお待ちしております。

日時:2015年7月16日(木)19:30~21:00

会場:練馬区役所19F大会議室「1903」(練馬区豊玉北6-12-1練馬駅徒歩7分)

定員:練馬区周辺で診療する会員 20名(要予約)

参加費:無料(懇談会終了後に懇親会を予定しております。参加費は各自負担となります。)

問合せ:東京歯科保険医協会 担当 中西  TEL:03-3205-2999

 

 

一東京保険医協会江東支部例会のご案内一

テーマ「医科も歯科のことをもっと知りたい」

 

江東支部の医科の会員から「乳幼児期の歯、口腔の疾患を知っておきたい」、「虫歯の予防としてのブラッシング、ハミガキ液の基本」、「矯正をしなくてもよい日頃の口腔管理は」、「内科医だが、連携できる先生を紹介してほしい」などの要望があり「歯科」をテーマに例会を開催することとなりました。医科と歯科で、意見交換したいと思います。ご多忙かとは思いますが、多数のご参加をお待ちしております。

 東京保険医協会支部会②450pix

日時:2015年7月28日(火)19:30~21:00

会場:亀戸文化センター 7階 第2会議室(JR亀戸駅徒歩1分)

定員:江東区周辺で診療する会員 20名(要予約)

参加費:無料(懇談会終了後に懇親会を予定しております。参加費は各自負担となります。)

問合せ:東京歯科保険医協会 担当 中西  TEL:03-3205-2999

第43回定期総会を開催/会員間の連携を強め、安心して医療を提供できる環境整備を

第43回定期総会を開催/会員間の連携を強め、安心して医療を提供できる環境整備を

 

6月21日、協会は新宿区高田馬場のエムワイ貸会議室にて第43回定期総会を開催した。一般会員のほか役員が参加し、メディアからは3社5名の方が取材に訪れた。

総会の冒頭で松島会長は、会長を務めた4年の就任期間を振り返りと、今後取り組むべき課題として医科歯科連携の強化、個別指導や患者トラブルにおびえず安心して治療に専念できる制度づくり、ネットを使った啓蒙活動の3つを掲げ、協会のさらなる発展への意気込みを語った。

森田中医協前会長が診療報酬改定を中心に講演

記念講演では「医療を取り巻く環境の変化と改革の方向」と題して、中医協前会長の森田朗氏に講演いただいた。2016年度の診療報酬改定が主な話題で、前回の診療報酬改定の振り返りと、現在の社会保障費の膨張といった財政上の問題や歯科においての課題として、訪問診療と医科歯科連携などを挙げた。

協会の活動計画や予算案を審議の上すべて承認

総会議事では、まず矢野正明副会長が2014年度の活動を多彩な写真で振り返り、呉橋副会長が2014年度の決算報告と2015年度の予算案を報告した。濱副会長からは2015年度の活動計画の報告がなされた。一般会員からは協会の活動に対する質問が多く出され、審議がなされた上で議案5本はすべて賛成多数で可決された。

懇親会では国会議員などが参加

懇親会では来賓として、まず、東京保険医協会の拝殿清名会長、保団連の田辺隆副会長、東京民医連の前田茂氏、協会顧問弁護士の前川雄志氏、協会顧問税理士の荒川俊之氏あいさつした。続いて、国会議員の初鹿明博氏(衆議院・維新の党)、小池晃氏(参議院・日本共産党)、田村智子氏(参議院・日本共産党)。都議会議員の大山とも子氏(日本共産党)、田中朝子氏(都議会維新の党)、宮瀬英治氏(都議会維新の党)。さらに中野区議の小杉一男氏(日本共産党)をはじめ、多くの方々が参加し、挨拶を行った。

保険財源カバーは「保険対象者・サービスの範囲・負担の範囲」から/定期総会記念講演で森田朗前中医協会長が指摘

保険財源カバーは「保険対象者・サービスの範囲・負担の範囲」から/定期総会記念講演で森田朗前中医協会長が指摘

 

6月21日、東京歯科保険医協会の第43回定期総会が開催され、第1部の記念講演では、前・中医協会長で国立社会保障・人口問題研究所長の森田朗氏による記念講演『医療を取巻く環境の変化と改革の方向』が行われました。

森田氏は、講演の柱として、わが国の財政の現状と国民皆保険、診療報酬改定の動向と中医協、歯科医療の課題と展望、2016年診療報酬改定の課題―の4本を掲げ、まず社会保障給付費に触れ、2014年ベースとして全体で約120兆円。内訳は年金60兆円、医療40兆円、福祉20兆円で、今後もこの比率で推移すると指摘した上で、限りある保険財源でどこまで保険でカバーするのかを問題提起し、具体的には、①保険対象者、②サービスの範囲、③負担の範囲―の3方向からの検討の必要性があると指摘しました。

総会記念講演会場風景IMG_0682

◆消費税問題は中医協の外で議論を

また、消費税と診療報酬の関連については、「消費税を診療報酬に盛り込むことは原理的に間違っている。議論自体も中医協の外で議論すべきではないか」との考えを紹介しています。

◆14年改定での積み残し課題

次に、14年改定での歯科の特徴として、①消費税の8%引き上げへの対応、②在宅歯科医療の推進、③周術期口腔管理の充実、④医科医療機関との連携、⑤生活の質に配慮した歯科医療の充実―などを提起しています。

しかし、積み残された課題として、「在宅療養患者への訪問歯科診療、医科歯科連携強化、口腔機能維持・向上、歯の喪失リスク増加への対応」などを指摘し、次期2016年改定では、これらが取り上げられる可能性が強いことを示唆しました。

◆中医協のあり方自体を議論する必要性が

また、中医協の議論にはなじまない問題を議論するケースが出てきており、二〇一四改定の際に新たに作られた「地域医療介護総合確保基金」をその事例として紹介しています。

さらに、経済財政諮問会議など政府の諮問機関の答申をめぐり、医療関連部分は中医協で議論しているものの、「そのような状況は、診療報酬の中身を議論してきたこれまでの中医協のあり方について、論議する必要があるかもしれない」との考えを示した。

◆歯科医師需給問題にも言及

そのほか、歯科医師需給調整との関連で、森田氏が座長を務める厚労省の「歯科医師の需給問題に関するワーキンググループ」での議論を参考に報告し、人口減少を前提とした議論が必要であり、この問題の議論は必ず経営問題に直結するため、一般的な見解と異なるのは当然であると指摘。ただ、「政府が私学に介入することは難しい面がある」とし、その原因の1つは、大学教育は文科省、歯科医師国家試験以降の歯科医師は厚労省と所轄行政がわかれていること」ではないかとしました。

第43回定期総会で「決議」を採択

第43回定期総会で「決議」を採択

本日6月21日に開催した当協会の第43回定期総会で第6号議案として提示されておりました「決議」が参加者全員の賛成多数で採択されました。以下にその全文を掲げます。

第43回定期総会「決議」

わが国は2015年に高齢化率が26%を超え、4人に1人が高齢者となり、世界で最初に超高齢社会を迎えた国となった。世界経済の牽引車となってきたわが国の社会保障政策は、これから超高齢社会を迎える世界各国から注目されている。
しかし、わが国の実情は、バブル経済の崩壊に続く、リーマンショクや長引くデフレによる財政難を克服できずにもがき苦しんでいる有様である。社会保障政策を鑑みると2013年度の「社会保障制度改革プログラム法」、2014年度の「医療・介護総合確保推進法」に見られるように公的負担を削減し、「自助・共助」を基本とした社会保障制度へ舵を切り、制度維持を御旗に国民に負担を強いるものである。
一見、アベノミクスにより日本経済が回復したかのように見えるが、さらに追い打ちをかけるように、政府は2020年度でのプライマリーバランスの黒字化を目的に「財政健全化計画」を示した。まず、矢面に立っているのが社会保障であり具体的には、受診時定額負担、診療報酬のマイナス改定、後期高齢者窓口負担の2割化などが連なっている。これが実現されれば、国民、医療機関双方が痛みを強いられることになる。極めて多くの高齢者を抱える東京では、社会保障の後退を目の当たりにすることになる。
最近では周術期や在宅医療への歯科の積極的介入が誤嚥性肺炎を予防し、口から食べるという人間本来の機能を呼び戻すことが、患者のQOLを引き上げ、早期の社会復帰に貢献していることなどが注目されてきた。われわれ歯科保険医が有病者歯科医療の裾野を広げていくことは重要であり、社会的責務を担っているのは明白である。
患者の生命と健康を守る保険医として私たちは、医療を必要とする者がその医療を受けられない国にしてしまう社会保障の後退に断固反対する。
保険医が何の障害も受けず患者の生命と健康を守る医療が行え、世界の国々が模範とする社会保障を築き上げるために、以下の項目を国に要請する。

                    記
一.わが国の社会保障を後退させず、世界の国々が模範とする社会保障を築き上げること。
一.高齢受給者や介護保険の負担金を引き下げること。
一.歯科診療報酬を引き上げること。
一.医療への消費税非課税制度を、ゼロ税率に改めること。
一.保険医を萎縮診療に誘導し、患者の受療権を侵害する高点数を理由とした一切の指導を行わないこと。
一.生命と健康を脅かすものを排除し、平和を尊ぶ社会を目指すこと。

                          2015年6月21日
東京歯科保険医協会
第43回定期総会

「国保運営は、本来は国が行うべき」/今年度の第1回メディア懇談会を開催

「国保運営は、本来は国が行うべき」/今年度の第1回メディア懇談会を開催

協会は6月12日、会議室で2015年度第1回メディア懇談会を開催。メディア側からは5名が参加。協会からは司会には広報部長の坪田理事が当たり、説明、報告には松島会長が当たった。今回は、4月16日に開催した第50回メディア懇談会への参加、および6月4日に開催した「6・4国会内集会」に4社が取材に訪れていただいたことへの謝意と、①来たる6月21日に開催する協会の第43回定期総会の取材案内、②新規技術導入提案、③次期歯科診療報酬改定に向けての厚生労働省との懇談実施状況、④最近の歯科医療情勢、⑤協会通信員のアンケートから見る実地医家からの声―などについて話題提供するとともに、参加者を交えての議論や意見交換などを行った。

そのうち、①の定期総会で中医協の森田朗会長が記念講演を行うことに関しては、画期的なこととして取材参加の手が挙がったほか、役員改選の年に当たっていることへの質問があった。また、③については、当協会の要望内容は、歯科医療界全体の視野から見ても何ら遜色ないもの、との評価を得た。そのほか④については、特に医療保険制度改革関連法が成立し、国民健康保険の都道府県単位化が実施になることに議論が集まり、「今回の国保の改革は厚労省の悲願ではあったようだが、国保運営は、本来は国が行うべき」「厚労省の中では、国保料(税)は、10年くらいは据え置くという話を聞いた」「現在でも、地方では国保料(税)を決める際、財産だけでなく持ち家の有無が勘案されていることころがあり、都道府県の枠により、金額計算方式に大きな違いがある。これはおかしい」などの意見が飛び交った。そのほか。日本歯科医師会が先に掲げた「オーラル・フレイル」に関しては、「定着させるためには“8020(ハチマルニイマル)”の時よりも努力が必要。協会でも関連する研究会等を開かないのか」などとの指摘があった。

そのほか、⑤に関しては、協会の通信員はほぼ一般会員と同じ目線でアンケートに答えてきており、「毎回の返信率が70%前後で非常に高い」こと。しかも、記入式回答欄にこれだけこまめに意見を書いてくるケースは珍しい」などの評価を受けた。