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【荻原博子さん連載】マイナ保険証の〝失態〟を追う~このまま見過すことはできません~ 第7回 驚愕する日本の医療の“デジタル化” !!

驚愕する日本の医療の“デジタル化”

日本の医療には“デジタル化”が必要と言われています。

私も含めて、これに異議を唱える人はいないと思いますが、問題は「どんな“デジタル化”で、どれだけ世の中が便利になるか」ということです。

厚生労働省は、新型コロナ対応でさまざまなデジタルシステムを立ち上げました。感染症情報としては「ハーシス(HER―SYS)」「ネシッド(NESID)」「ココア(COCOA)」があります。ワクチン情報では「ブイシス(V―SYS)」、ワクチン摂取記録システムでは「VRS」。医療情報では「ジーミス(G―MIS)」「イーミス(EMIS)」。

ところが、役に立たないものが多かった。中でも新型コロナウイルス接触確認アプリの「ココア」は、ダウンロード数約4,000万件なのに、致命的な不具合が発生していたにもかかわらず4カ月も放置されていたというお粗末さ。税金をドブに捨てて終わりました。

◆なぜ「FFHS」でなく「ハーシス」だったのか

「ココア」よりもひどかったのは、医師が患者情報を入力する「ハーシス」。入力項目が120130もあり、入力だけで1人あたり30分もかかります。コロナ診察でヘトヘトになった医師が、診察後にこれを入力すると明け方近くになってしまい、「ハーシス地獄」と呼ばれました。

ところが、もっと驚いたのは、実は厚生労働省は10年もの歳月を費やしてコロナ前から「症例情報迅速集積システム(FFHS)」という、「ハーシス」同様のシステムを既に研究・開発していました。しかも「ハーシス」だと30分かかる入力が、「FFHS」ならわずか1分。

「FFHS」を開発した北見工業大の奥村貴史教授は、「自治体が使いやすいよう意見交換を重ねて設計していたのに、政府は過去の教訓を生かさず、ハーシスを導入した」と言っています。「ハーシス」開発の陣頭指揮をとった当時の橋本岳厚生労働副大臣も、「FFHSに必要な機能が備わっていると担当から説明を受けていれば、採用していたかもしれない」とのこと。

しかも、「ハーシス」では膨大なデータが集められたのに、それがどう活用されたのかもわからない。一方、「FFHS」は北海道が導入し、クラスター(感染者集団)が発生した地域への医師派遣などに役立てていて、道の感染症対策担当者は「ハーシスではなく、最初からFFHSが使われていれば、保健所や自治体の負担は少なくて済んだだろう」と話しています。

何のためにデータを集め、集めたデータをどう活用するのかという利用者の視点が抜け落ちた“デジタル化”など、百害あって一利なし。

◆東京の歯科医院に北海道から通う患者はほぼゼロ

同じようなことを、いま政府が進めている医療DXにも感じます。

マイナポータルで見られる医療情報は、ほとんどがレセプト情報。検査をしたことはわかっても、検査の結果はわからない。しかも、13カ月前の古い情報なので、これを見て診療されるのは怖いことです。

そもそも、歯科診療所にやってくる患者さんは近隣の人。東京の歯科診療所に、北海道や九州から歯の治療に通うというケースはほとんど考えられない。それよりも、全国的なネットワークにすることで、脆弱な接続箇所から悪質なコンピュータウイルスが入り込むことのほうが怖い。そうなったら、前回書きましたが、病院は治療もできずにお手上げです。

日本政府は“デジタル”を使いこなす能力が低く、2023年の「世界デジタル競争ランキング」では32位。韓国が6位、台湾が9位、香港が10位、中国も19位なので、メンツにかけても何とか一発逆転したいのでしょう。

ただ、それが「医療DX」で、しかも多くの企業もこれに接続するというのは、あまりにも危険と言わざるを得ません。

失敗続きの日本の“デジタル化”に、私たちはどこまで付き合わされるのでしょうか。

「東京歯科保険医新聞」2024年10月1日号7面掲載

【全文を読む】第7回驚愕する日本の医療の“デジタル化”

経済ジャーナリスト 荻原 博子

プロフィール:おぎわら・ひろこ/経済ジャーナリスト。家計に根ざした視点で経済を語る。バブル崩壊直後からデフレの長期化を予想し、現金に徹した資産防衛、家計運営を提唱し続けている。新聞・経済誌などに連載。新聞、雑誌等の連載やテレビのコメンテーターとしても活躍中。近書に「マイナ保険証の罠」(文春新書)、「マイナンバーカードの大問題」(宝島社新書)など。

衆院選に向け、2名に推薦状をお渡ししました

若宮健嗣衆議院議員(東京5区)、宮本徹衆議院議員(東京20区)へ、1027()の衆議院議員総選挙に係る推薦状をお渡ししました。

若宮健嗣 議員(東京5区)

宮本徹 議員(東京20区)

 

歯科医療分野には様々な課題がありますが、その改善のためには、業界だけに留まることなく様々な方々に応援していただけるよう、幅広く活動を広げることが必要です。

東京歯科保険医協会として、日頃お世話になっている若宮議員および宮本議員との連携を深めることによって、より良い歯科医療の未来づくりを進めていきます。

衆議院選当日まであと数日ですが、1人でも多く、歯科医療分野にご理解を頂ける先生方が当選されることを願っています。

社保研究会に110人が参加

社保研究会に110人が参加/指導対策の❝要❞は適切な保険請求とカルテ記載

協会は829日、「2024年度の個別指導、集団的個別指導を知る」をテーマとする社保研究会を開催した。これは、2024年度の集団的個別指導が95日および10日に実施されるにあたり、通知が届いた会員を中心に不安の声が寄せられ、これに対応するために開いたもので、会場とZoomを合わせ110人が参加した。

◆個別指導の特徴点などを中心に解説

加藤開副会長が講師を務め、2024年度の開示請求結果をもとに集団的個別指導の選定基準や仕組みを解説し、新規個別指導や個別指導の選定基準にも触れた。今年度は、「高点数」による個別指導が8件計画されているが、個別指導の中心は、スタッフや患者、審査支払機関からの「情報提供」や「再指導」によるものが多いことを示し、「高点数による指導を心配しない・萎縮診療をしないでほしい。適切な保険請求とカルテ記載こそが最善の指導対策」と説明した。

このほか、生活保護指定医療機関を対象にした指導計画とその特徴にも言及した。

▼定例報告やオンライン請求猶予届出の提出を忘れずに

最後に、8月末の提出が求められている歯科診療所の定例報告、光ディスクなどでレセプトを請求している医療機関に向けてオンライン請求の猶予届出についても解説し、必要な報告や申請を忘れずに行うよう呼びかけた。

「会員の意識と実態調査」について

「会員の意識と実態調査」について

2024年10月1日(火曜日)~10月31日(木曜日)まで「会員の意識と実態調査」(以下、実態調査)の実施をしています。実態調査は5年に一度、すべての会員に対して行っているものです。歯科医院の体制や経営状況、診療報酬に関する対応など、多岐にわたる質問で構成されるアンケートで、集約結果は国、行政、自治体などへの要請と、さまざまな協会活動に活用させていただています。

1 調査の目的

実態調査は5年に一度、全会員に対して行っています。調査結果は国、行政、自治体などへの要請や、協会活動に活用いたします。

2 調査の時期

2024年10月1日(火曜日)~10月31日(木曜日)

3 調査の対象

当協会会員で東京都内に就業場所を有する歯科保険医約6,004名

4 調査事項

全59問

5 調査の方法

10月1日以降、郵送にて(1)案内状、(2)調査票(紙)、(3)返信用封筒などを封筒に入れて配布。

 

1 集計結果

1,648件(回収率27.44%)

※上記件数及び回答率は11月20日時点のもので、今後変動する可能性があります。

2 集計結果の詳細公表

東京歯科保険医新聞、メディア、ホームページに公表予定。

3 調査項目

準備中

4 添付ファイル

準備中

 

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)10月1日

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)10月1日

こちらをクリック▶「東京歯科保険医新聞」2024年(令和6年)101

【お詫びと訂正】
本紙10月号(第655号)にて以下の誤りがありました。お詫びとともに訂正させていただきます。
※ホームページ上で公開している紙面は、訂正済みのものです。
2面「厚労省に要請 診療報酬の改善を求める」の記事およびキャプション
(誤)歯科医療官⇒(正)歯科医療管理官
6面「薬剤長期収載品の選定療養」の記事内【対象となる歯科の医薬品の例】
(誤)セフゾン細粒小児用10%⇒(正)削除

【新聞10月号】

 【1面】

1.都保健医療局・福祉局に要望/東京都歯科保健推進計画など4項目
2.パブコメでも保険証発行終了に反対/マイナ保険証利用率は12.43%
3.オン資訴訟結審判決は11月28日/「我々の訴え真摯に検討」弁護団明かす
4.探針
5.ニュースビュー

 2面】

6.厚労省に要請/診療報酬の改善を求める
7.東京都議会会派に要請/都要請4項目に理解
8.10月からの変更に注意/医療DX推進体制整備加算
9.マイナ保険証を巡り東京弁護士会が市民集会開く/原則一本化の問題を整理
10.オンライン請求の返戻など/10月から〝紙媒体は廃止〟
11.都が3定議会で決定へ/医療機関等への物価高騰支援金/歯科医療機関15万円、歯科技工所7.5万円

 3面】

12.解説・健康保険証の発行終了後はどうなるのか?会員の相談から見た変更点の勘所と課題

 4面】

13.経営・税務相談Q&ANo.421
14.SASのOA治療のための講習会開催/医科とのこまめな連携などのポイントも説明
15.歯科衛生士へのアンケート協力のお願い
16.10月会員無料相談のご案内

 5面】

17.研究会・行事ご案内

 6面】

18.教えて!会長!!Vol.87「10月から始まる先発医薬品の負担増」
19.薬剤長期収載品の選定療養
20.理事会だより/2024年度第9回理事会
21.9月協会活動日誌

 7面】

22.連載「マイナ保険証の〝失態〟を追う~このまま見過すことはできません~」/第7回「驚愕する日本の医療の“デジタル化”!!(荻原博子さん/経済ジャーナリスト)
23.神田川界隈「米国徴兵制の現状と世界情勢―我が国、歯科医師そして協会の真の役割」(監事・藤野健正/渋谷区)
24.共済部だより/休業保障・保険医年金PR

 8面】

25.指導対策の〝要〞は/適切な保険請求とカルテ記載/社保研究会に110人が参加
26.11月2日開催!イイ歯デー/保険でより良い歯科医療のために街頭宣伝にご協力を
27.メディア懇談会/「小規模医院は手が回らない」ベア評価料届出が議題に
28.会員の意識と実態調査ご案内

【9・10面】

29.共済制度折込:秋の共済キャンペーン

第3回メディア懇談会を開催/ベア評価料届出が議題に

第3回メディア懇談会を開催/「小規模医院は手が回らない」ベア評価料届出が議題に

協会は913日、第3回メディア懇談会(通算103回)を開催し、メディア23名が参加。馬場安彦副会長が説明し、早坂美都副会長が進行を務め、施行から3カ月が経過した診療報酬改定のほか、マイナ保険証問題や署名の取り組み、協会が行った来年度東京都予算に関する要請などについて懇談した。

今次改定で新設されたベースアップ評価料について、71日現在の都内の歯科診療所の届出率が12%台に留まっている(※歯外在ベⅠ)ことが話題に上がった。9月に入り、厚生労働省から届出方法の簡素化が公表されたが、馬場氏は「都内にある小規模な歯科医院では届出に手が回らないのではないかと推測する」と、依然として複雑さが残る届出について説明し、「協会としては基本診療料や技術料を引き上げてほしいと思っている」と続けた。参加者からは、ベースアップ評価料に関する医療機関のスタッフの声などが紹介された。

また、オンライン資格確認システム義務化の問題に関連して、〝オン資義務化撤回訴訟〞に触れた馬場氏は「個人の力で国を動かすことが難しい中、協会として取り組むことは良い機会である。一開業医の気持ちを代弁してくれるものだ」とし、参加者に積極的な取材を呼びかけた。

東京歯科保険医協会会員の歯科診療所に勤務されている歯科衛生士の皆様

東京歯科保険医協会会員の歯科診療所に勤務されている歯科衛生士の皆様

2024年8月1日
国立国際医療研究センター病院 歯科・口腔外科
歯科衛生士 近藤順子

「診療所に勤務する歯科衛生士の医療安全・感染対策に関する実態調査」
に関するアンケートのお願い

1.アンケートの目的
歯科診療所(クリニック)に勤務する歯科衛生士の医療安全・感染対策の現状を把握し、より安心・安全に働けるような体制を整えることを目的としています。本調査の趣旨を ご理解いただき、アンケートへのご協力をお願い申し上げます。

2.アンケート対象
東京歯科保険医協会会員の歯科診療所に勤務する歯科衛生士
歯科診療所で勤務する歯科衛生士の方を対象としております。歯科診療所で勤務をしていない方は対象外となります。病院等を含む複数の職場で勤務されている方でも、一週間あたりの労働時間が一番長い勤務先が歯科診療所の方は、歯科診療所に関しての回答をお願いいたします。

3.アンケートの方法
Microsoft Formsを使用した無記名式のWeb質問調査を行います。なお、回答にあたってはメールアドレスなどの個人情報は収集しません。調査の回答には5分程度の時間を要します。下記のQRもしくはURLよりアンケートフォームにアクセスしご回答ください。
URL https://forms.office.com/r/kiBficYTJZ

4.アンケート回答期間(延長しました)
2024年8月1日〜2024年10月31日までにご回答をお願いいたします。

5.倫理的配慮
本調査は国立国際医療研究センターの倫理審査委員会の承認を得て実施しています(承認番号 NCGM-S-004831-00)。本調査へのご協力は自由意志によります。また、回答の有無によって不利益が生じることはありません。アンケートの回答を送信していただいた時点で同意を得たものと判断させていただきます。
無記名式であり個人や所属する医療機関等が特定されることはありません。また、メールアドレス等の個人情報を収集しないため、回答送信後は同意の撤回ができません。本アンケートはMicrosoft社のアンケートツールを使用しています。個人情報に関するポリシーについてはMicrosoft社のホームページをご参照ください。収集した情報は本研究の目的以外には使用しません。また、厳重に管理をし、調査終了後は電子データを消去し確実に破棄いたします。本調査結果は、個人および医療機関が特定されないようにした上で、学会発表や論文等で公表します。
 
本調査では謝金はお渡ししていません。回答やホームページ観覧に関する通信料は自己負担でお願いいたします。本調査において開示すべき利益相反事項はありません。
複数の勤務先でご勤務されている方で、このアンケート依頼を重複して受け取った方は、回答は主な勤務先1回のみでお願いいたします。

[本調査に関するお問い合わせ] 国立国際医療研究センター病院 歯科・口腔外科
歯科衛生士 近藤順子
jkondou@hosp.ncgm.go.jp

SASのOA治療のための講習会開催し37名が参加

SASのOA治療のための講習会開催/医科とのこまめな連携などのポイントも説明

協会は91日、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の口腔内装置(OA)治療のための講習会をワイム貸会議室で開催し、37名が参加した。 当日は、「総論」を西田紘一氏(協会監事)、「OSA歯科治療の基礎」を田賀仁氏(JR東京総合病院非常勤歯科医師)、「睡眠時無呼吸診療における医科との連携と歯科医師に必要な知識」を古畑升氏(東京医科歯科大学歯学部附属病院快眠歯科 いびき・無呼吸外来 非常勤講師)、「東京での睡眠時無呼吸症(SAS)のOA治療での医療連携について」を山本鐵雄氏(協会副会長)がそれぞれ解説した。

会場開催のみの開催方式で37名が参加した

西田氏は、歯科医師の視点から視診の進め方の概要に加え、医科とのこまめな連携が重要であることを指摘。田賀氏は、医科との連携で重要となる診療情報提供書の読み方や返書作成時の要点、治療方法の種類と選択方法、および医科との良い連携方法などを説明。古畑氏は、自身の患者の症例などをベースにした豊富な論文などを基に、特徴的な所見や治療効果、治療時の注意点を紹介した。山本氏は、口腔内装置の製作方法について症例写真をもとに説明。歯科開業医が取り組む際のポイントをそれぞれ解説した。

受講者からは「具体的な症例をもとにした解説だったので理解しやすかった」などの声が寄せられた。

厚生労働省による個人防護具の配布の実施について

申し込みは終了しました。

厚生労働省が、医療機関向けに備蓄品の放出を行います。
受付等は東京都が行います。
受付期間は短期間ですのでご注意ください。
新しい情報が入りましたら随時更新します。
概要を以下に掲載します。

1 配布 する個人防護具
(1) N95 マスク DS2 マスクを含む)
(2) アイソレーションガウン
(3) プラスチックガウン
(4) サージカルガウン
(5) 非滅菌手袋
※出荷される物資の使用推奨期限は2025年度中。
※各物資の銘柄・材質・サイズについては、指定できません。
※ガウンは「アイソレーションガウン」、「プラスチックガウン」、「サージカルガウン」か ら選択可能です。

2配送予定期間
2024年12月開始、2025年3月頃配送完了予定。
※ 遅延が生じる場合あり。
※申請期限後の受取拒否及び返品不可。

3申請方法
下記URLより申請。
フォーム URL https://forms.office.com/r/DttJjj6tT7

4申請期限
2024年10月22日(火曜日)23時59分(厳守)
※申請期限を超えた場合、要望に沿えることができない。
※申請期限後のキャンセル・数量変更等不可。

5配送数量等配送数量等
各医療機関で希望する数量をフォームにより申請。
・N95マスク・ガウン各種:最小申請単位100枚
・非滅菌手袋:最小申請単位300枚
※全品、100枚単位。(150枚などは対応不可)

6注意事項(必ず確認のこと)
(1)厚生労働省発出の事務連絡のとおり、希望数量が今回の配布対象数量の上限に達する場合は、協定締結医療機関(※)の希望数量を優先的に配布するものとし、その他の施設につきましては、抽選等で選出となります。そのため、希望があっても数量調整を行う場合や配布されない場合もありますのでご留意ください。
(2)申請期限後のキャンセル・数量変更等は一切お受けできませんので、納品時期を考慮の上、確実に受取可能な数量で申請をお願いいたします。

※協定締結医療機関についてはリンク先を御覧ください
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/i_kyotei.html

7その他
(1)備蓄品の放出となるため、外装箱(段ボール箱)につぶれがある場合がありますが、良品という扱いで出荷となります。
(2)配布された個人防護具については、該当施設が自ら使用していただきますようお願いいたします。転売をする(した)ことが発覚した場合、当該配布先については、緊急配布を含めて、今後原則として配布の対象外となります。

上記「6注意事項」および「7その他」は東京都の文章をそのまま掲載しています。

東京都議会会派に要請実施/東京都2025年度予算要望の4 項目に理解示す

東京都議会会派に要請実施/東京都2025年度予算要望の4 項目に理解示す

東京都議会会派に要請実施/東京都2025年度予算要望の4 項目に理解示す

協会は、東京都の2025年度予算をテーマに、都議会のミライ会議、日本共産党都議団に対し、要請を行った。

協会からは、東京都への次年度予算要請4項目について説明した。また都民ファーストの会には、書面による要望書を提出した。

協会から要望した「指導」については、「生活保護の個別指導が始まった時期はいつ頃なのか。また、どのような問題が懸念されるのか、具体的に訴えていった方がよい」(日本共産党)、歯科衛生士の復職支援については「募集をかけても雇用ができない実情は、他業種でも起こっている。具体的にどのような支援が必要なのか、いろいろとアイデアを寄せてほしい」(ミライ会議)などの回答を得た。

日本共産党/左から泉なおみ、藤田りょうこ各都議

ミライ会議/左から桐山ひとみ、もり愛、米川大二郎、田の上いくこ各都議

【衆院選2024政党アンケート】マイナ保険証トラブル解決策は?各主要政党が回答<独自調査>

 

2024年10月27日(日)に投開票を迎える「第50回衆議院議員選挙」を前に、協会は各主要政党にアンケートを実施した。
テーマは「健康保険証の廃止」。選択式、記述式を交え次の3つの質問をした。

質問1:健康保険証の新規発行終了後、マイナ保険証やオンライン資格確認で発生するトラブルに対して、具体的な解決策をどのようにお考えですか。

 

質問2:貴党は健康保険証の新規発行終了についてどのようにお考えですか。その理由も教えてください。

▼選択肢
①従来のように健康保険証だけにするべき
②健康保険証を廃止し、マイナ保険証だけにするべき
③患者の状況に合わせ、現在と同じくマイナ保険証と健康保険証を併用できるようにするべき
④その他

質問3:健康保険証の廃止について、貴党は選挙公約にどのように盛り込む予定ですか。

▼選択肢
①健康保険証の廃止期限の見直しの公約を盛り込む
②健康保険証の廃止期限の見直しは行わない公約を盛り込む
③健康保険証の廃止については選挙公約に盛り込まない
④その他

↓各党の回答はコチラ(クリックするとPDFをご覧になれます)
衆院選2024政党アンケート結果

パブコメでも保険証発行終了に反対/マイナ保険証利用率は12.43%

パブコメでも保険証発行終了に反対/マイナ保険証利用率は12.43%

パブコメでも保険証発行終了に反対/マイナ保険証利用率は12.43%

厚生労働省は、8月のマイナ保険証の利用率が12.43%であったと発表した。つまり、9割弱の人がマイナ保険証を使っていないことになる。健康保険証の新規発行が終了する122日が迫る中、利用率は低迷したままである。

8月30日には、去る524日〜623日に同省が行った健康保険証の新規発行に関するパブリックコメント募集の集計結果が発表された。合計53,028件の意見が出され、賛否の内訳は明らかになっていないが、反対との意見が大半であったようである。

◆どうなる新規発行終了後現場で広がる疑問や不安

協会に寄せられる相談でも、マイナ保険証に関連するものが増えている。内容は「マイナ保険証を持参する患者の場合、受診の都度提示を求める必要があるのか」といった疑問や「訪問診療の患者の資格確認には健康保険証を使っているが、健康保険証が使えなくなったら対応できるのか」という不安など、さまざまだ。

なお、健康保険証が廃止になった場合の変更点については、機関紙、F-nex、ホームページ、デンタルブックメールニュースで、改めて取り上げさせていただく。

健康保険証の廃止に伴う変更点は多岐にわたる。特に、マイナ保険証で資格確認ができないトラブルが生じた場合や訪問診療時には、スマホなどでマイナポータルの資格確認画面を提示してもらう、または高齢者などの要配慮者の場合は申告して資格確認書を発行してもらうなど、患者の理解と協力が必要な場面もある。であれば、今の健康保険証を残す形の方が良いのではないだろうか。

◆やります!!  健康保険証の存続署名

協会は、改めて健康保険証の存続を求める署名に取り組む。月刊「保団連」10月号に下記署名用紙ほか書式一式を同封してお送りしているので、ぜひ、ご協力をいただきたい。

<受付終了>第3回施設基準のための講習会(口管強追加研修)

2025年5月末までに要受講
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)が口腔管理体制強化加算(口管強)に再編され受講が必要な研修内容に「エナメル質初期う蝕管理、根面う蝕管理」および「小児の心身の特性」が追加されました。
2024年3月末時点で「か強診」を届け出ている医療機関は経過措置として 2025年5月末まで 「口管強」の要件を満たしているものとしてみなされています。
2025年6月1日以降も引き続き「口管強」に係る点数を算定する場合は、本講習会の受講などの要件を満たした上で経過措置終了までに再度届出を行う必要があります。
お申し込みはデンタルブックのマイページからお申し込みください。
新たに
口管強」を届け出る予定の先生は2024年12月15日(日)に「第4回施設基準のための講習会」を開催予定ですのでそちらをお申し込みください。

◆ 開催日時
2024年11月20日(水)午後1時〜午後2時10分
※会場開催はありません。
◆ 講習会概要
講師:繁田 雅弘 氏(東京慈恵会医科大学精神医学講座 名誉教授)
   馬場 安彦 氏(東京歯科保険医協会 副会長)
対象:東京歯科保険医協会会員
開催形式:ZOOMウェビナー
参加費:1,000円
お申し込みはデンタルブック

<受付終了>第1回これから始める歯科訪問診療講習会 -保険請求の基礎-

※この研究会は、当協会の会員限定の企画です。未入会の先生は、ご入会が必要です。
↓↓↓入会に係る資料請求はこちら↓↓↓
https://www.tokyo-sk.com/merit/merit01/

【テーマ】
第1回これから始める歯科訪問診療講習会 -保険請求の基礎-    

【概要】
これから訪問診療を始めようと思っている先生や改めて保険請求の方法を確認したい先生に向けて、保険請求(介護保険も含む)の基本事項にフォーカスし、講習会を開催します。
訪問診療を踏み出せない理由の一つに「訪問診療に伴う保険請求の仕方がわからない」という内容が多くありました。講習会に参加して、訪問診療の一歩を踏み出しましょう。

【日時】
10月28日(月)19時00分~21時00分(予定)  
【講師】
池川裕子氏(東京歯科保険医協会 理事/出張歯科 四ツ木)
【会場】
Zoomウェビナーを用いたライブ配信
または
協会会議室(東京都新宿区高田馬場1-29-8いちご高田馬場ビル6階)
【定員】
Zoomウェビナー:450名
協会会議室:20名
【参加費】
無料
※ZOOMウェビナ―に登録できるメールアドレスは、会員1名につき1アドレスです。

お申し込みはこちらから

【留意事項】

会員限定の研究会になるため、登録内容を照会し、万が一会員確認ができなかった場合は研究会に参加できません。

【問い合わせ先】
☎03-3205-2999(地域医療部)

<受付中>第2回これから始める歯科訪問診療講習会 臨床の基礎

「実際の現場をイメージできないため不安」
「どんな器材を準備したらよいかわからない」
訪問診療未経験の先生からはこのような声をいただきます。
歯科訪問診療の実際の症例や器材の紹介なども含めた「臨床の基礎」を開催します。
懇談会形式で経験豊富な講師と意見交換しながら歯科訪問診療への不安を解消しましょう。
過去の参加者からは
「内容も具体的でわかり易くいろいろ聞けてよかった」
「実際に使用している機器や道具を見られたことも大変良かった」
などの声が寄せられています。
少人数制で開催し、会員間の交流も深められたらと思います。
ぜひ、ご参加ください。

◆日 時 1216()午後7時00分~9時00分(予定)
◆講 師 池川裕子氏(東京歯科保険医協会 理事/出張歯科 四ツ木)
◆会 場 東京歯科保険医協会会議室
◆人 数 15
◆対 象 原則歯科訪問診療未経験の会員本人(同伴の方1名まで)
◆参加費 3,000円(今日からできる歯科訪問診療の手引きの冊子を含む)(同伴の方1名 無料)

お申し込みはこちら

 

 解 説 /健康保険証の発行終了後はどうなるのか

解 説 /健康保険証の発行終了後はどうなるのか

 解 説 /健康保険証の発行終了後はどうなるのか 会員の相談から見た変更点の勘所と課題

 健康保険証の発行終了予定まで2カ月。会員からは「顔認証マイナンバーカードとは何か」「訪問診療時の資格確認はどうするのか」「オンライン資格確認システム(以下、オン資)未導入の場合はどうするのか」「子どもが受診する際もマイナンバーカードの持参が必要か」など、さまざまな相談が寄せられている。相談事例を踏まえ、今年122日に健康保険証の新規発行が終了したらどうなるのかを整理したい。

なお、紹介する内容は9月中旬時点のものであり、今後、変更があった場合には、本ホームページのほか、機関紙やデンタルブックメールニュースなどでもお知らせする。

◆マイナ保険証は2種類

マイナ保険証は、マイナンバーカードおよび顔認証マイナンバーカードにマイナ保険証の利用登録をすることで利用できるが、通常のマイナンバーカードか、顔認証マイナンバーカードかにより、機能に違いがある(図1)。

顔認証マイナンバーカードには、カード表面に「顔認証」の印字がある。当該カードは暗証番号の入力が必要なサービスは使用できず、医療機関においては暗証番号による資格確認ができない。

また、顔認証マイナンバーカードはマイナポータルも利用できない。そのため、カードリーダーで資格確認できないトラブルが生じた場合は、今後マイナ保険証を有する患者らに交付される「資格情報のお知らせ」を提示してもらうか(様式は図3を参照)、「被保険者資格申立書」を提出してもらうことになる。

オン資導入済の医療機関は、カードの違いやマイナ保険証で資格確認ができないトラブルの対応方法をあらかじめ熟知しておく必要がある。

◆マイナ保険証を持たない患者に資格確認書/切替時期は患者ごとに違う

保険者ごとに対応が異なるが、マイナ保険証がない患者を対象に、健康保険証の有効期限前に「資格確認書」が発行される(2)。様式は健康保険証と同じである。

健康保険証の有効期限後は資格確認書を提示するが、健康保険証の有効期限は①202512月1日まで、またはその前に切れる場合はそれまでであり、患者ごとに切替時期が異なるため注意が必要だ。

◆オン資未導入の場合「資格情報のお知らせ」など提示

マイナ保険証がある患者には、資格情報が記載された「資格情報のお知らせ」が交付される。よって、マイナ保険証がある患者がオン資未導入の医療機関を受診する場合は、マイナ保険証と「資格情報のお知らせ」を提示するか、マイナ保険証とスマホ等でマイナポータルの医療保険被保険者資格情報の画面を提示する(3)。

なお、オン資未導入のうち義務化対象外の医療機関(紙レセプト請求)などの場合は、医療機関の判断で資格確認限定型のオン資を導入して対応することも可能である。また、モバイル端末および汎用カードリーダーの購入費用等を対象に、事業額4.1万円の3/4(最大3.1万円)を補助する助成金がある(申請締切:2025115日)。詳細は、「医療機関等向け総合ポータルサイト」内の「義務化対象外機関(紙レセプト請求等)におけるオンライン資格確認について (マイナ資格確認アプリ)」をご覧いただきたい。

◆在宅はマイナ保険証と資格確認書の2枚持ちも

訪問診療時、マイナ保険証がある患者においては、①マイナ保険証と「資格情報のお知らせ」を提示する、②マイナ保険証とスマホ等でマイナポータルの医療保険被保険者資格情報の画面を提示する方法に加えて、③本人の申請で保険者から要配慮者と判断され、交付される資格確認書を提示する方法で資格確認を行う(4)。訪問診療では施設入所者が多く、大部分の施設はマイナ保険証の管理に消極的である。患者との相談が必要になるが、保険者に申請して資格確認書を発行してもらい、資格確認を行う方法が現実的ではないだろうか。

なお、医療機関の判断で居宅同意取得型のオン資を導入し、それで対応することも可能である。また、レセプトコンピューターの改修等およびモバイル端末や汎用カードリーダーの購入費用等を対象に、歯科診療所に対し、事業額17.1万円の3/4(最大12.8万円)を補助する助成金がある(申請締切:2025115日)。詳細は、「医療機関等向け総合ポータルサイト」内の「訪問診療等について (オンライン資格確認)」をご覧いただきたい。

◆児童の取り扱い

児童においても、マイナ保険証がある場合は、原則としてその持参と提示が必要となる。ただし、修学旅行等の学校行事や部活動の合宿・遠征等において本人が持参することが困難な場合は、①マイナポータルに表示される医療保険被保険者資格情報のPDFファイルをあらかじめダウンロードしたものやその印刷物、②資格情報のお知らせ、またはその写しの提示でもよい。原本の紛失リスク等を考慮すれば、①の印刷物や②の写しを持参する場合が多いと思われる。 

◆健康保険証の存続求める署名にご協力を

健康保険証の新規発行終了により、さまざまなことが変わる。マイナ保険証がある患者はマイナンバーカードに加え、トラブルが生じた場合等に備えて、「資格情報のお知らせ」も持参するか、スマホ等でマイナポータルの医療保険被保険者資格情報画面を受付に示す作業が必要になる。訪問診療が必要な高齢者や要介護者にそれを求めるのは困難であり、患者らと相談して「資格確認書」を発行してもらう場合も多いと推察される。今年122日に発行を終了すべきか、真剣に考えるべきだ。

協会は、健康保険証の存続を求める署名を改めて会員にお送りする(5)。10月上旬に届く「月刊保団連」10月号に同封しているので、以前署名した方もぜひともご協力いただきたい。

図5 健康保険証の存続を求める署名(「月刊保団連」10月号に同封)

 

【教えて!会長!! Vol.87】10月から始まる先発医薬品の負担増

教えて! 会長!! Vol.87 / 10月から始まる先発医薬品の負担増

Q 10月から行われる先発医薬品の選定療養化とは、どのようなものですか?

 101日から、後発医薬品(ジェネリック医薬品)がある薬で、先発医薬品(長期収載品)の処方を希望された場合、通常の窓口負担(13割)に加えて、特別な料金を徴収します。より具体的には、先発医薬品と後発医薬品の価格差の4分の1相当の料金を指し、課税対象となるため10%の消費税分を徴収します。このことは先発医薬品の選定療養化といえます。これは、保険診療と保険外診療の混合を例外的に認めている「保険外併用療養費」という制度です。歯科では金属床総義歯、前歯部の金属歯冠修復に使用する金合金などで、患者さんから徴収する特別な料金の内容を厚生局に報告する必要があります。なお、本件の先発医薬品の選定療養は報告の必要はありません。

先発医薬品が医療上必要と判断した場合(別途に記表に示した4項目)は、選定療養の対象外とすることができます。

Q「院外処方」と「院内処方」で説明してください。

「院外処方」として101日から処方箋様式が変更されます。「医療上の必要性」により後発医薬品への変更を不可とする場合、「変更不可(医療上必要)」欄で該当医薬品にチェックします。また、「医療上の必要性」がなく、患者さんの希望により先発医薬品を処方する場合は「患者希望」欄で該当医薬品にチェックします。なお、「変更不可(医療上必要)」欄と「患者希望」欄のいずれもチェックしなければ、薬局で患者さんが先発医薬品か後発医薬品かを選択し、先発医薬品を希望された場合は、選定療養の対象となり、前述の特別な料金が徴収されます。

「院内処方」の医療機関も先発医薬品の選定療養の対象ですが、厚生労働省からの事務連絡(712日付)で、院内で後発医薬品を採用していない場合は、「後発医薬品を提供することが困難な場合」の特別な事情に該当するため、選定療養の対象にはならず、従来の保険給付になるとしています。ただしこの場合は、その理由をレセプトに記載する必要があります。

なお、院内での注射は選定療養の対象ですが、「院内処方」と同じく院内で後発医薬品を採用していなければ、対象にならないと解釈できます。

国は、高齢者の窓口負担割合の引き上げや、高所得者の年金の削減などを行い、社会保障費の抑制を進めています。その一つに今回の先発医薬品における患者負担増があります。現状、後発医薬品において、先発品より効果が低いとの報告や、添加物アレルギーの発現が認められたなどの報道があり、患者さんが不安に感じることは理解できます。行政には後発医薬品の効果や安全性を示していただきたいところです。

東京歯科保険医協会

会長 坪田有史

(東京歯科保険医新聞202410月号掲載)

 

<受付を開始しました>12/18第7回院内感染防止対策講習会

<受付を開始しました>12/18第7回院内感染防止対策講習会

歯初診の研修である院内感染防止対策講習会の参加受付を開始しました。
内容をご確認いただきお申し込みください。

お申し込みはデンタルブックから行います。
ここをクリック!!

この講習会は、
 ・歯初診(初診料注1の施設基準)
 ・外感染1(歯科外来診療感染対策加算1)
の施設基準に対応しています。
※ 外感染1の届け出には、歯初診の届け出が前提となります。
※ この講習会は口腔管理体制強化加算(口管強)の講習ではありません。
※ 会場開催はありません。

◆ 講習会名 第7回院内感染防止対策講習会
◆ 開催日時 2024年12月18日(水)午後1時~午後2時10分
◆ 開催形式 Web開催(会場開催はありません)
◆ 講  師 浜﨑啓吾氏(東京歯科保険医協会 院内感染対策部長)
◆ 対  象 東京歯科保険医協会会員
◆ 参加費  1,000円
◆ 修了証  受講後お送りするメールの本文内に記載

◆ 申し込み方法
1)ここをクリック(デンタルブックに移動します)
2)Zoomウェビナー予約フォームに必要事項を入力
3)Zoomウェビナー登録メールが届く
4)上記3)のメールに記載のある決済ページに進む。
5)決済ページに必要事項を入力し、決済を行う。
6)決済確認メールが届く。
=申し込み完了=

◆ 確認テスト
・受講後に確認テストを行います。必ず確認テストを行ってください。
・確認テスト合格者に受講修了のメールをお送りいたします。
・確認テスト不合格の場合は事務局よりご連絡いたします。
・確認テストを行わなかった場合は修了証の発行は行いません。

◆ 注意事項
・遅れて入室した場合や、途中退室した場合、修了証は発行できません。
・参加費の入金が確認できなかった場合には強制終了となる場合があります。
・お申し込みにはデンタルブックへの登録が必要です。

東京都保健医療局・福祉局に2025年度予算を巡り要望書を提出

東京都保健医療局・福祉局に要望/東京都歯科保健推進計画など4項目

協会は828日、東京都第二本庁舎にて東京都保健医療局および福祉局に対し、協会が作成した「2025年度(令和7年度)東京都予算等に関する要望書」を提出。これに基づく意見交換を行った。協会からは坪田有史会長のほか、本橋昌宏副会長、松島良次理事が参加した。

協会が提出した要望は、「医療機関における指導」「歯科衛生士への復職支援」「医療費助成制度」「患者トラブル・ハラスメント」の4項目となっている。

東京都2025年度予算への要請を行う(左から)本橋昌宏副会長、坪田有史会長、松島良次理事

1、医療機関における指導について

協会は、個別指導に関する対象患者の通知について、「1週間前に30名全員分を通知すること」および「作成や保存していない持参物については持参不要である旨を通知に明記すること」を要望。また、電子カルテによる指導については、実施要領の説明を求めた。

東京都側は、指導については各地方厚生局と都道府県で統一の内容で実施しており、当日の対象患者の通知時期、作成していない書類の扱いについては、引き続き関東信越厚生局東京事務所と情報を共有していくとの考えを示した。また、電子カルテについては、適切かつ個別的な方法で実施要領を定めていくとの考えを示した。

2、歯科衛生士への復職支援について

歯科衛生士の復職については、歯科衛生士としての技術や技量の維持などが課題となっていることから、技術的なリスキリングができるような支援や、再就職に向けたフォローなどを要望した。

東京都側は、歯科衛生士の確保策として再就業対策がより重要であるとの認識を示し、現在、国が歯科専門職の業務実態、働き方改革、働き方に関する調査や、業務のやりがいや魅力を伝えるための効果的な普及啓発を検討していることから、これらに則した形で離職した歯科衛生士に向けた複合的なカリキュラムを備えた研修を実施していくとの考えを示した。

3、医療費助成制度について

「通院1回につき最大200円まで」という自己負担金が残っているため、多摩地区などでは、以前から歯科受診の妨げになっているとの指摘がある。そのため、東京都の子育て支援に関する予算から自己負担分を捻出できないか要望した。

東京都側は、子どもの医療費助成制度は、一定の自己負担を前提とする国の医療保険制度のもと、自己負担を設けていると説明。200円の自己負担について、協会側に理解を求めた。

3、患者トラブル・ハラスメントについて

東京都が開設した「専用ハラスメント相談窓口」について、ハラスメント事例の公表を要望した。また、現在の相談窓口は在宅だけに限定されており、外来も含めた対応を求めた。

東京都側は、相談窓口に寄せられた事例を分析し、今後、在宅医療従事者向けの研修で共有していくとの考えを示し、外来診療におけるハラスメント対策については、さまざまな取り組みによりハラスメント対策の充実を図ることで、医療現場の安全を確保し、安心して従事できる環境を整備していくと説明した。

11/28開催経営管理研究会

2024年6月より定額減税が開始しています。定額減税によって、従業員の年末調整や、先生自身の確定申告においても、記載内容や記入方法などが例年と異なります。顧問税理士である荒川税理士が、わかりやすく解説します。

また、賃上げ促進税制についても、ご紹介します。賃上げ促進税制とは、前年度より給与等の支給額を増加した方にはその増加額の一部を法人税(個人事業主は所得税)から税額控除できる制度です。賃上げをされた診療所は活用できるかもしれません。

講演後、短時間ですが個別相談の時間を設けています(会場参加者限定)。

ご希望のかたは参加予約フォームにその胸をご記入ください。

◆日 時 1128日(木)午後7時00分~9時00

◆講 師 荒川俊之税理士(税理士法人税制経営研究所)

◆会 場 東京歯科保険医協会会議室 およびZoomウェビナー 

◆定 員 会場20名 Zoomウェビナー

◆対 象 会員、会員診療所の経理担当者

◆参加費 無料

◆予 約 こちらよりお申込みください。

後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について

後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について

10月1日から先発医薬品(長期収載品)の選定療養化が開始されます。 長期収載品の対象医薬品は1095品目、歯科で使用頻度の高い医薬品も含まれます。
ただし、長期収載品のすべてが選定療養となるわけではなく、条件に当てはまる場合は選定療養の対象にはなりません。
処方箋様式は10月から変更ですが、従来の様式を修正して使用することも可能です。
【医療機関・薬局の方向けのチラシ】(厚生労働省)

1.対象となる要件と患者負担
選定療養の対象になる場合
①医師・歯科医師が医療上必要があると認めた場合(院外処方の場合は処方箋の「変更不可(医療上必要)」欄に「✓」または「×」を記載した場合)
②後発医薬品の在庫状況等を踏まえ、医療機関や保険薬局で後発医薬品が提供することが困難な場合、のいずれかに該当しない場合
対象になる場合、先発医薬品と後発医薬品の価格差の4分の1相当の料金を特別な料金(選定療養)として患者から別途受領します。「特別の料金」は課税対象であるため、消費税分を加えて受領してください。

2.対象となる医薬品
以下①または②が対象です。
対象医薬品リストは厚労省HP「後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について」からご確認できます。
①後発医薬品が初めて薬価基準に収載された日の属する月の翌月の初日から起算して5年を経過している医薬品で後発医薬品置き換え率が1%以上のもの
②後発医薬品の置き換え率が50%以上であるもの
【対象となる歯科の医薬品の例】
・ボルタレン錠25㎎、ロキソニン細粒10%、ジスロマック錠250㎎など。

長期収載品を選定療養の対象とする場合の後発医薬品の価格との比較について厚労省でリストを作成しています。ご参照ください。
※示されている額はあくまでイメージであり、実際に窓口で負担する額とは異なることにご注意ください

後発医薬品との価格比較リスト[487KB]別ウィンドウで開く

3.レセプト記載
(1)選定療養の対象とならない場合のレセプト・処方箋記載
①院内処方の場合のレセプト記載
医療上の必要があると認められる場合、および後発医薬品の在庫状況等を踏まえ、後発医薬品を提供することが困難で選定療養の対象とならない場合は、別表1の理由より選択して、レセプトの「摘要」欄に記載します。

コード レセプト表示文言
820101320 長期収載品と後発医薬品で薬事上承認された効能・効果に差異があるため
820101321 患者が後発医薬品を使用した際、副作用や、他の医薬品との飲み合わせによる相互作用、長期収載品との間で治療効果に差異があったため
820101322 学会が作成しているガイドラインにおいて、長期収載品を使用している患者について後発医薬品へ切り替えないことが推奨されているため
820101323 剤形上の違いにより、長期収載品を処方等の必要があるため
820101324 後発医薬品の在庫状況等を踏まえ後発医薬品を提供することが困難なため

②院外処方の場合の処方箋記載
処方箋の「変更不可(医療上必要)」欄に「✓」または「×」と記載し、「保険医署名」欄に署名または記名、押印します。
記載がない場合、薬局での聴き取りにより「患者希望」が確認できた場合、選定療養の対象となる可能性があります。
(2)選定療養の対象となる場合のレセプト・処方箋記載
①院内処方の場合のレセプト記載
当該医薬品の後に「(選)」と記載し、所定単位につき、選定療養に係る額を除いた薬価を用いて算出した点数を記載します。
【記載例】
ジスロマック錠250㎎(選)3錠 43×3
②院外処方の場合の処方箋記載
処方箋の「患者希望」欄に医薬品ごとに「✓」または「×」と記載する。

4.疑義解釈より抜粋
(問)医療上の必要があると認められるのは、どのような場合が想定されるのか。
(答)保険医療機関の医師又は歯科医師(以下、医師等)において、次のように判断する場合が想定される。
① 長期収載品と後発医薬品で薬事上承認された効能・効果に差異がある場合
(※)であって、当該患者の疾病に対する治療において長期収載品を処方等する医療上の必要があると医師等が判断する場合。
(※)効能・効果の差異に関する情報が掲載されているサイトの一例
PMDAの添付文書検索サイト
日本ジェネリック製薬協会が公開する「効能効果、用法用量等に違いのある後発医薬品リスト」
② 当該患者が後発医薬品を使用した際に、副作用や、他の医薬品との飲み合わせによる相互作用、先発医薬品との間で治療効果に差異があったと医師等が判断する場合であって、安全性の観点等から長期収載品の処方等をする医療上の必要があると判断する場合。
③ 学会が作成しているガイドラインにおいて、長期収載品を使用している患者について後発医薬品へ切り替えないことが推奨されており、それを踏まえ、医師等が長期収載品を処方等する医療上の必要があると判断する場合
④ 後発医薬品の剤形では飲みにくい、吸湿性により一包化ができないなど、剤形上の違いにより、長期収載品を処方等をする医療上の必要があると判断する場合。ただし、単に剤形の好みによって長期収載品を選択することは含まれない。

(問)院内採用品に後発医薬品がない場合は、「後発医薬品を提供することが困難な場合」に該当すると考えて保険給付してよいか。
(答)患者が後発医薬品を選択することができないため、従来通りの保険給付として差し支えない。

(問) 医療保険に加入している患者であって、かつ、国の公費負担医療制度により一部負担金が助成等されている患者が長期収載品を希望した場合について、長期収載品の選定療養の対象としているか。
(答)長期収載品の選定療養の制度趣旨は、医療上必要があると認められる場合等は、従来通りの保険給付としつつ、それ以外の場合に患者が長期収載品を希望する場合は、選定療養の対象とすることとしたものであることから、今般、対象外の者は設けておらず、国の公費負担医療制度の対象となっている患者が長期収載品を希望した場合についても、他の患者と同様に、長期収載品の選定療養の対象となる。なお、医療上必要があると認められる場合に該当する場合は、従来通りの保険給付として差し支えない

(問)生活保護を受給している患者が、単にその好みから長期収載品を希望した場合は、特別の料金を徴収することになりますか。
(答)生活保護受給者である患者には、単にその嗜好から長期収載品を希望した場合であっても、後発医薬品を処方等又は調剤することとなります。そのため、特別の料金を徴収するケースは生じません。

<そのほかの疑義解釈>
長期収載品の処方等又は調剤の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について
(その1) 
(その2)
(その3)
(その3)の一部訂正について

5.院内掲示について
「後発医薬品のある先発医薬品の処方等又は調剤に係る費用徴収その他必要な事項を当該保険医療機関及び当該保険薬局内の見やすい場所に掲示しなければならないものとする」とされています。掲示する内容については、厚労省HPのポスターを参考してください。

【オンライン請求の医療機関】返戻レセプト等の紙送付の廃止について

【オンライン請求の医療機関】返戻レセプト等の紙送付の廃止について

10月からオンライン請求を行う医療機関に対する返戻レセプトおよび通知の紙での送付が廃止されます。
電子媒体や紙媒体で請求している場合の取扱いには変更はありません。

10月以降は返戻レセプトや各種帳票はダウンロードのみの取り扱いになります。
各医療機関で3カ月以内にダウンロードをしなければなりません。
ダウンロードがされていない場合には注意喚起のポップアップの表示や審査支払機関から確認の電話などがあるようですが、本来、診療報酬の請求権は診療翌月から5年間とされていることから、ダウンロード期間が3カ月という扱いは請求権との関係から問題です。
事情によりダウンロードが期間内に行えなかった場合には審査支払機関に問い合わせください。

<参考>
・ オンライン請求システム操作手順書(運用編)社会保険診療報酬支払基金
・ オンライン請求について(医療保険)東京都国民健康保険団体連合会
・ 返戻再請求のオンライン化についてのご案内(厚生労働省)
・ オンラインによる返戻再請求の実施についてのご案内(厚生労働省)

・ 厚労省HP
・ 支払基金HP
・ 支払基金HP (オンライン請求システムに関する Q&A)

・ 国保中央会HP(オンライン請求)
・ オンライン請求システムサポートサイト

医療DX推進体制整備加算の変更について

医療DX推進体制整備加算の変更について

初診料の加算として新設された「医療DX推進体制整備加算(医DX)」が10月以降、マイナ保険証の利用率に応じて、3つに区分されます。
医DXの施設基準を届け出た医療機関において、9月末までは初診料に6点の加算でしたが、10月1日からは(表1)の通り、算定時期の利用率区分に応じて、加算点数を算定します。
利用率については、支払基金から毎月メールで通知されますのでご確認ください。

※医DXは、施設基準届出医療機関において初診料に加算することができます。

(表1)マイナ保険証の利用率区分と算定時期

今年10月~12月

来年1月~3月

医DX1 (9点)

15%

30%

医DX2(8点)

10%

20%

医DX3(6点)

5%

10%

(表2)参照可能なマイナ保険証利用率の実績

 

レセプト件数ベース

オン資件数ベース

10月

5~7月

6~8月

11月

6~8月

7~9月

12月

7~9月

8~10

1月

8~10

9~11

2月

9~11

(経過措置終了)

マイナ保険証の利用率は、加算を算定する3カ月前から5カ月前のうち最も高い月の「レセプト件数ベース保険証利用率」を用います。ただし経過措置として2025年1月までは2カ月前から4カ月前の「オンライン資格確認ベースマイナ保険証利用率」を用いることもできます。

 

<受付終了>10月23日(水)第1回学術研究会

【テーマ】 今なぜオーラルフレイル(オラフ)を学ぶのか?

【抄録】

口腔機能低下症が保険導入されて6年が経ちました。しかし、算定率はいまだに一桁のようです。私も学校教育で学んだ記憶がありません。「訪問診療を行うようになったらやればよい」と考えている人が少なくないようですが、通院できるうちにやっておくべき検査と訓練の話です。今改定でもインセンティブが与えられた分野で、自覚症状に気づかない患者にどう説明し訓練をさせるか?治療というより指導です。超高齢社会の中で、避けては通れないオーラルフレイルを学びませんか!(講師より)

【日時】  10月23日(水)19時00分~21時00分

【講師】   松島良次氏 (東京歯科保険医協会理事)

【配信方法】 Zoomウェビナー+協会会議室18名(先着順)

【対象】   会員とそのスタッフ

【参加費】  無料(会場参加の場合、同伴者1名につき1,000円)

【申込はこちら】  https://forms.gle/YSyQky7usbobe3br7

 

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)9月1日

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)9月1日

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)9月1日

【新聞9月号】

【1面】
1.新規発行終了まであと3カ月 改めて問う「本当に健康保険証を廃止してよいのか?」
2.<会員拡大月間>会員無料システムや 新規開業医講習会を充実(福島崇組織部長)
3.大切なお知らせ 電話受付時間 変更について
4.探針
5.ニュースビュー

【2面】
6.第53回保団連夏季セミナー開催/差し迫る健康保険証廃止に非難の声
補綴外しへの警戒感も
7.健康保険証廃止でどうなる?資格確認書って?
8.複雑な診療報酬改定めぐり懇談/2024年度会員地区懇談会 多摩・城南・城東 3地区で開催
9.診療報酬改定施行後 初開催/126名が参加/施設基準のための講習会

【3面】
10.インタビュー 東京新聞・長久保宏美さん/マイナ保険証問題担当記者が語る“今後の懸念”「いま医療現場が取るべきアクション」はひとつ

【4面】
11.経営・税務相談Q&A No.420「エックス線装置を買い替えたらやってくる?!保健所の『立入検査』とは?」
12.東京都(歯科)の施設基準届け出状況― 2024年7月1日現在―「歯外在ベⅠ」12.57%〝低調〟な届出状況
13.9月会員無料相談のご案内

【5面】
14.研究会・行事ご案内
15.デンタルブックのご案内
16.会員優待のご案内

【6面】
17.自院のトラブル経て保険証署名に協力 同世代の先生へ「一歩踏み出して」/ドクターチェリー歯科室・吉牟田友惟院長
18.引き続きご協力ください/現行の健康保険証を残してください請願署名<私のひとこと>

【7面】
19.健康保険証廃止問題(1面からつづく)/資格確認方法が複数に本当に利便性が上がるのか?
20.会員の意識と実態調査ご案内

【8面】
21.教えて!会長!! Vol.86「保険証を残そう!署名にご協力を!!」
22.「よい歯」東京連絡会が記念講演開催/スウェーデン式予防歯科のノウハウを熱く語る
23.「情報セキュリティ10大脅威2024」解説③最終的には「人」の問題 重要なのは情報リテラシー
24.理事会だより/2024年度第8回理事会
25.8月協会活動日誌

【9面】
26.症例研究「歯科矯正相談料と小児の口腔機能管理」

【10面】
27.退き際の思考 歯科医師をやめる(松井裕子さん・前編)「最善の治療を目指し」勤務医として34年 退職後も歯科と関わる人生を模索中
28.共済部だより/共済募集キャンペーン

【11面】
29.2024年9月 歯科用貴金属の随時改定情報
30.神田川界隈「気まぐれな エアータービン」(理事・半田 紀穂子/台東区)
31.会員寄稿「声」 随筆「DXの光と影」小林顕(板橋区)
32.通信員便りNo.145

【12面】
33.連載「マイナ保険証の〝失態〟を追う~このまま見過すことはできません~」/第5回「マイナ保険証」で歯科医院も閉院ラッシュ?!(荻原博子さん/経済ジャーナリスト)
34.いのちまもる9・26総行動 ご案内
35.原水爆禁止2024年世界大会in広島

【13・14面】
36.共済制度折込:秋の共済キャンペーン

2024年度会員地区懇談会/多摩・城南・城東の3地区で開催

2024年度会員地区懇談会/多摩・城南・城東の3地区で開催

複雑な診療報酬改定めぐり懇談

協会は、「複雑すぎる保険改定を学んで、ひとつでも多くの保険算定を目指そう!」とのテーマで、多摩(724日)、城南(8月1日)、城東(同7日)の3地区で会員地区懇談会を開催し、合わせて60名が参加した。

3地区で講演した協会役員3名から成る講師陣は、事前質問で参加者から寄せられた内容から関心が高かった口腔機能管理料やCe・根CなどのF局、施設基準の届出などを中心に解説した。さらに、増点に繋がる項目や今後需要が高まりそうな算定項目にも触れた。

講演後は、参加者からの質問や診療報酬改定に対する意見などを発言してもらい、全体での懇談を行った。終了後には「今回の診療報酬改定は複雑で分かりづらいことが多く、協会に何度も電話をした。この懇談会で講師から改定のポイントの解説と具体的な算定事例を聞けて、ありがたかった」「ベースアップ評価料や施設基準など、多岐にわたって改定されたのでよく分からなかった。講師の先生や周りの先生方がどのように届出をしているかなど、具体的な話が聞けて良かった」など、率直な意見や感想が寄せられた。

今後も、会員の関心度が高いテーマで懇談会を行うので、ぜひ参加してほしい。

施設基準のための講習会を開催/126名が参加

施設基準のための講習会を開催/126名が参加

施設基準のための講習会を開催

改定診療報酬6月施行後の初開催に126名が参加

協会は728日、ワイム貸会議室高田馬場で、6月の診療報酬改定施行後初めて「施設基準のための講習会」を開催した。講師は、繁田雅弘氏(東京慈恵会医科大学名誉教授他)、坂下英明氏(明海大学名誉教授他)、馬場安彦氏(当協会副会長)、森元主税氏(当協会理事)が務めた。

本講習会は、歯科外来診療医療安全対策加算1(外安全1)、歯科外来診療感染対策加算2(外感染2)、口腔管理体制強化加算(口管強)の新基準要件にも対応している。歯初診・外安全1・外感染2に対応したコースに20名、歯初診・外安全1・外感染2・口管強・歯援診に対応したコースに106名と、計126名が参加した。なお、次回は1215日(日)を予定している(下記案内参照)。

 

【教えて!会長!! Vol.86】保険証を残そう! /署名にご協力を!!

保険証を残そう! /署名にご協力を!!

Q 12月2日まであと3カ月ですね。

 本年122日から健康保険証の新規発行が終了となります。患者さんの中には、現在お持ちの健康保険証が122日から使えなくなると勘違いされている方もいらっしゃるなど、既に混乱が起きていることが多数報告されています。なお、発行済みの健康保険証は最長1年間有効となる経過措置があります。現在の公的医療保険は、居住地や勤務先が変わった場合、自治体や健康保険組合などが新規の健康保険証を発行しています。しかし、122日以降は、加入する保険者が変更された時点で経過措置は終了してしまいます。一方、75歳になって後期高齢者医療制度の対象になった場合も同じです。現在、後期高齢者医療制度に該当されている方は、継続される257月頃に経過措置が終了します。したがって、1年間の猶予がない方が必ず出てきます。これも、混乱を引き起こす原因の一つとなっています。

他方、健康保険証の新規発行が終了すると、マイナンバーカードを持っていない人、持っていても健康保険証とひも付けしていない人、介護が必要な高齢者や子どもなど、カード取得が難しい方が保険診療が受けられるように、保険者が保険証の代わりに「資格確認書」を無料で発行します。この「資格確認書」が発行されるタイミングは各自治体などに任されていますが、いまのところ不明です。地域によって差が出ることが想定されますから、この件も混乱に繋がりかねません。

これらの患者さん側の混乱に直接対応する可能性が高いのは、現場の医療機関です。既に、患者さんがマイナ保険証で受診された場合、別人の情報がひも付けられていたり、読み取りが不具合となったりするトラブルの報告が協会に届いています。

国は、マイナカードには顔認証システムがあって、他人がなりすますことを防止できると言っています。しかし、暗証番号を入力すれば顔認証をしなくても資格確認ができてしまいます。したがって、なりすまし防止には無効ですからマイナ保険証のメリットにはなりません。

さらに、122日以降に窓口で患者さんの保険者番号を確認する方法が、現行の健康保険証を提示する、カードリーダーでマイナ保険証を読み取る、「資格確認書」を提示する、という3つのパターンに加え、さらに6種類あり、合計9種類になります。受付の際、これらの方法を把握しておかなければユニットに通して保険診療を開始できませんし、対応が滞れば現在のようなスムーズな診療ができなくなる可能性も否定できません。そもそも、122日以降は、現在より受付窓口の業務負担が増えることが想定されます。

Q 政府が強硬な姿勢で、現行の保険証を廃止してマイナ保険証を推進する方向なのはどうしてですか。

 マイナ保険証の利用率を上げるため、国や行政側は多額の予算をつぎ込むなど、躍起になっている姿勢を感じます。ご存じの通り、マイナカード取得・マイナ保険証利用を強要するマイナ保険証利用促進キャンペーンが行われています。頼んでもいないのに先生方に「総合ポータルサイト」からマイナ保険証の利用率などが勝手に送られてくることをどう思われているでしょうか。

この健康保険証の廃止の動きの裏には、さまざまなビジネスや多くの利権が繋がっていることが囁かれています。医療DXにメリットがないとは断言できませんし、推測で記すことは止めておきます。しかし、個人情報を利活用すると言われても、個人としては「気味が悪い」の一言に尽きます。

また、今次診療報酬改定でマイナ保険証の利用促進を主目的として「医療情報取得加算」「医療DX推進体制整備加算」などが新設され、技術料などに使うべき診療報酬の財源が少なくなりました。マイナ保険証の推進のために改定財源を使われたことは、歯科医療が軽視されたと言えます。

協会は、歯科保険医の経営を守ることを目的の一つに挙げています。したがって、反対意見だけを声高に訴えるだけでなく、状況に応じて、また個々の先生方の事情を踏まえながら、対応しています。しかし、健康保険証の廃止だけは日常の歯科医業を妨げる原因になる可能性が少なからずあります。したがって、引き続き「健康保険証の存続を求める」請願署名と、今後実施予定の「オン資トラブル調査(第4弾)」へのご協力をお願いします。

なお、協会は、将来に向けて「医療のデジタル化」に反対しているわけではありません。とにかく現行の健康保険証で困っていないのですから、患者・国民の皆さんと医療機関のために現行の健康保険証が使えるように残してほしい、そのことを強く訴えているのです。

東京歯科保険医協会

会長 坪田有史

(東京歯科保険医新聞2024年9月号掲載)

 

自院のトラブル経て保険証存続署名に協力「一歩踏み出して」/吉牟田友惟院長(ドクターチェリー歯科室)

自院のトラブル経て保険証存続署名に協力「一歩踏み出して」/吉牟田友惟院長(ドクターチェリー歯科室)

<マイナ保険証問題・若手のホンネ>
自院のトラブル経て保険証存続署名に協力 同世代の先生へ「一歩踏み出して」

吉牟田 友惟 院長(ドクターチェリー歯科室) 

 オンライン資格確認システムの導入や運用上のトラブル、そして健康保険証の新規発行停止―。幼少期からインターネットに触れ、デジタルやITといった言葉に囲まれながら育った世代は、“医療DX”とも言われる一連の動きの中で起こる問題をどのように見ているのか。マイナ保険証への受付対応を目の当たりにし、健康保険証の存続を求める署名に協力したというドクターチェリー歯科室の吉牟田友惟院長(中野区/35歳)にお話を伺った。

署名用紙の申込はこちら

「保険証は必要?」SNSで独自アンケート

―カードリーダーの導入義務化、健康保険証(以下、保険証)の新規発行停止など一連の動きをどう見ていますか。

住民票発行などマイナンバ―カ―ドのメリットも感じているので、最終的に保険証や医療証などが1枚になるのは良いことだと思います。ただ、資格確認については、今はそんな状況にありません。カ―ドリ―ダ―導入の際も、設置の手続きにとても時間がかかりました。私たちの世代でこの状況なので、年配の先生からは「対応できないから辞めるしかない」という声が聞こえてきます。マイナ保険証の利用は当院も30人に1人程で、現段階で一本化されていくことが良いとは感じません。

―窓口での対応に変化は。

マイナ保険証でエラ―表示が出たため、改めて保険証で資格確認をしたことがあります。患者さんは不自然に感じ、スタッフもイレギュラ―対応だったため保険証を返しそびれ、後日、患者さんへの返却対応が必要になりました。また、マイナ保険証が「期限切れ」の方もいました。「機械のエラ―もあるんです」と説明しましたが、時にはムッとされる場合もあると思います。結局、保険証をお持ちではなかったので、一旦10割負担してもらい、返金の対応をしました。そういう時のために2枚とも持っておいてほしいと感じています。

―マイナ保険証での資格確認をやってみていかがですか。

保険証は受け取って、確認して終わりです。一方で、マイナ保険証はカードリーダーに置いて操作を伴うので、今のところマイナ保険証の方が確認に時間がかかるんです。その間、スタッフは目を離すわけにはいかず、受付作業が効率的ではありません。予約時間前に余裕を持ってくる患者さんは少ないので、資格確認に時間を取られると、その後のアポイントにも影響が出てしまいます。

―周囲や同世代の先生の反応は。

この取材の前に、X(旧Twitter)でアンケ―トを取ってみたんです。1,400人ほどのフォロワ―には歯科業界の関係者も多いです。約150人が回答し、「紙の保険証もあった方がいい」が72%、「マイナ保険証に問題なし」が28%でした。訪問診療をしている方は、カ―ドリ―ダ―を持っていくのが大変なので保険証がいいそうです。返戻やトラブルが減っている先生でもサブとして紙の保険証を持ってくるようアナウンスしているようです。中には「全然問題ない」という先生もいます。ただ、利用率がそこまで高くなかったりするので、何とも言えない部分があります。高齢の患者さんが多い先生は、健康保険証がいいという意見が多かったです。

「私よりスタッフが…」受付対応目の当たりにし署名

昭和レトロな装いが印象的な医院。こだわりが詰まった受付カウンターについて、「世界観的にカ―ドリ―ダ―は置きたくなかった」と吉牟田先生らしい一言も。

―そうした中で初めて協会の署名にご協力いただきました。

協会から保険証の存続を求める請願署名の用紙が届いたので、スタッフに相談しました。そうしたら全員一致で「保険証があった方がいいです」と。それで私を含め署名しました。

―若い世代の中には、署名を敬遠される先生もいらっしゃると思います。

その感覚は、私にもあるかもしれないです。選挙関連の署名をお願いされることがあり、正直、よく理解できない部分もあります。だけど、今回は保険証の廃止についてのものだったので、署名用紙に書かれている内容をしっかり読みました。実感としてマイナ保険証を提示する人が少ないし、エラ―表示は出るし―。私より受付スタッフがこの問題を肌で感じることが多いと思うので、署名に協力しました。マイナ保険証で問題ないという先生の中には、スタッフの苦労を把握しきれていない方もいるのではないかと思います。

―先生はSNSを積極的に活用されていますが、協会がこの問題を広報していく中でどんなことが必要だと思いますか。

意外と年配の先生も使っているので、歯科業界の方に向けてはXが良いと思います。あるメ―カ―がイメ―ジキャラクタ―の“ダサさ”でフォロワ―を増やしましたが、綺麗なものを映し出すだけではだめかもしれません。「頑張れ、頑張れ」とユ―ザ―の共感を呼ぶような投稿が、受け入れられることも多いようです。私も医院での悩みや、患者さんのあるあるなどを発信しているうちに共感を集め、フォロワ―が増えていきました。

―最後に先生と同じ思いを抱えている方にメッセージを。

カードリーダーの導入義務化など、これらで違和感を覚えるのは、“やらされてる感”だと思います。それに対し、意見をお持ちの先生も多いと感じていて、ぜひ自ら一歩踏み出して行動してほしいと思います。ただ、なかなかそういう機会がない部分もあるので、保険医協会が発信することで、そうした先生も意見が出しやすくなるのではないでしょうか。

―本日はありがとうございました。

「現行の健康保険証を残してください」請願署名用紙の申込はこちら

【連載】退き際の思考/「最善の治療を目指し」勤務医として34年 退職後も歯科と関わる人生を模索中(松井裕子さん【前編】)

「最善の治療を目指し」勤務医として34年 退職後も歯科と関わる人生を模索中(松井裕子さん【前編】)

「最善の治療を目指し」勤務医として34年 退職後も歯科と関わる人生を模索中

松井裕子さん―前編

松井裕子(まつい・ゆうこ)さん/1951年東京都生まれ。1976年東京医科歯科大学歯学部卒業。補綴学教室で1年間の副手・医員を経て、1981年同大大学院修了後同医局に助手として勤務。1990年4月より宮内庁病院へ出向。2017年3月、定年。非常勤歯科医師として同病院勤務。2024年、退職。

 歯科医師としての“引退”に着目した本企画。すでに歯科医療の第一線を退いた先生にお話を伺い、引退を決意した理由や、 医院承継、閉院の苦労などを深堀りする。
 今回は、大学助教を経て東京・千代田区、皇居の東御苑に所在する宮内庁病院で34年にわたる歯科医師キャリアを過ごした松井裕子先生(72歳)にインタビューした。退職後も「歯科に携わり続けたい」と語る松井先生の想いを2回に分け、紹介する。

―まずは歯科医師になったきっかけから教えてください。

高校時代に進路を決める時に、先祖代々歯科医師の家系でこの世界に馴染みがあったこと、歯科医療は社会的に貢献できること、女性も手に職をつけておくべきだと考えていたこと、手芸や縫い物など手仕事が好きだったことなどから、歯科医療の道に進むことにしました。卒後も研修が必要と感じ、以前から教育分野にも興味があり、教育・研究・診療を3本柱とする大学なら学生教育に関わることもできると思い大学の医局に残りましたが、最終的には、30代後半から勤務医としての歯科医師人生を歩むことになりました。

―ご実家は歴史ある歯科の家系と伺いました。

先祖は、日本で最古の歯科医師とも言われる松井源水で、両祖父は開業医、両親・兄とも歯科医師、父は18代目にあたり、歯科大学の教授をしていました。手元にある資料には、先祖が浅草公園で独楽回しをしている時に、徳川将軍が見に来たという記述もあります。祖父は私が小さい頃に亡くなったので直接話を聞いたことはありませんが、「祖父の代までは浅草で歯の薬を売ったり、曲独楽をしながら患者さんを集めていた」という話を父から耳にすることもありました。その後、浅草一帯は関東大震災や戦災で焼失し、浅草から動かざるを得なくなり、先代の歯科医院は閉院したのではないかと思っています。

「素晴らしいこと」病院勤務を回顧

―それでは、宮内庁病院で勤務することになった経緯は。

大学助手(現在の助教)として9年程勤務する中で、いわゆる“ガラスの天井”にぶつかることも多く、限界を感じていた頃に、出向の打診をいただき、縁あって宮内庁病院で勤務することになりました。年齢的にも体力的にハードな仕事はできないと感じていた時期でもあり、公務員としてなら時間的に周囲に迷惑をかけずに勤務できると感じたことも決め手となりました。

―宮内庁病院について教えてください。

保険請求や窓口負担などは一般的な歯科医院と何ら変わりありませんが、患者さんは基本的に宮内庁や皇宮警察の職員が中心です。着任時は常勤歯科医師1名、非常勤歯科医師2名、コ・メディカルは常勤看護師2名、非常勤歯科技工士1名という構成でした。歯科衛生士がおらず、細かなことはほとんど1人でやることとなり大変でしたので、事務方に何年も粘り強く必要性を説き、10年以上経ってようやく非常勤の歯科衛生士を採用してもらえることになりました。着任からしばらくの間は消耗品の購入予算も少なく、予算内に収めるために看護師と毎月「ダイエット、ダイエット」と言いながら、請求物品を絞り込んでいました。また、看護師は毎年1人ずつ交代するので、物品名を一から覚えてもらわなければならない上、歯科衛生士に比べると歯科診療に関われる内容が限られるので、TBIを自らして患者さんに驚かれたりしました。

―病院勤務を振り返ってみていかがですか。

病院は国の機関なので、経営面の心配はありません。予算に縛られるため、機器の導入の難しさなどはありますが、一人ひとり丁寧に時間をかけて、可能な限り最善の治療を目指しながらできたのは素晴らしいことだと思っています。また、仕事以外に宮内庁ならではの貴重な経験もできました。一方でやり残したことは、多々あります。私が医長だった頃は、自費診療の料金体系を作ることを何回も申請しましたが動いてもらえず、補綴診療に苦労しました。現在の医長の下で体系は整ってきたのですが、もっと早く実現できていたらと、残念に思っています。また、常勤の歯科衛生士を採用してもらえなかったのもやり残したことの1つです。他省庁の常勤歯科衛生士が出向していた期間があり、その時は仕事もはかどり、やはり歯科衛生士の存在は有難く大きいと思いました。

退職後も患者の「役に立ちたい」

―そこから退職までの経緯を教えてください。

65歳の定年まで勤務した後、新医長を支えるために、週3日の非常勤勤務に就きました。それまで担当していた患者さんの治療を完結させるため、徐々に日数を減らしながらソフトランディングをしようと思っていたのです。今年度あたりから週に2日、1~2年後には週に1日くらい勤務すれば大きな補綴なども完了する見通しでしたが、病院の方針もあり、今年3月いっぱいで勇退することになりました。本来であれば、最後まで責任を持って治療を完成させたかったのですが、それを叶えることはできなくて残念です。患者さんにその旨を伝え、他の先生を紹介するなど対応も大変でした。

―退職してもなお歯科医師を続けたい、どんな思いからでしょうか。

大学を24歳で卒業してから半世紀近く歯科医師としての研鑽を積み、仕事中心の生活を送ってきました。一人前の歯科医師になるために、たくさんの方たちのご指導を受け、多額の税金も注いでもらったことを考えて、恥ずかしくない仕事をしてご恩をお返ししたいという気持ちで頑張ってきました。その間に培った知恵や技術を活かしたいと思うのは、自然なことかなと感じています。また、途中で手を離さなければならなかった患者さんたちから、「次の場所が決まったらぜひ治療をお願いしたい」というお言葉もいただいたので、ありがたく思うとともに役に立ちたいという気持ちは残っています。(つづく)

後編では、歯科医師としての今後の見通しなどを伺う。

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