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医科歯科連携研究会/糖尿病は歯科も含む統括管理が必須

医科歯科連携研究会/糖尿病は歯科も含む統括管理が必須

東京歯科保険医協会と東京保険医協会、千葉県保険医協会の共催による医科歯科連携研究会202422日、「糖尿病診療・歯周病対策の最前線」をテーマに開催。会場とWEB参加合わせ128名が参加した。

医科から栗林伸一氏(医療法人社団三咲内科クリニック理事長)、歯科からは山本龍生氏(神奈川歯科大学歯学部社会歯科学系 社会歯科学講座口腔衛生学分野教授)が講演した。

栗林氏は、「糖尿病診療の現状と対策~治療薬の画期的進歩と咀嚼機能維持を踏まえて~」と題し、最新の糖尿病患者のデータや管理、治療薬の特徴について解説した後、生活習慣病管理料(Ⅱ)の問題点に言及。歯科との関わりとして、咀嚼機能維持の重要性や、歯科の定期受診の有無により、糖尿病腎症の進行度に差があることなどを報告。糖尿病は歯科介入も含む統括的管理が必須とした。

栗原伸一氏

次いで、山本氏は、「歯周病対策の最前線予防の重要性と糖尿病を踏まえた医科歯科連携」と題し、歯周病の病変について解説した後、歯周病治療にはブラッシングが最も重要で有益であることを報告した。また、歯周病と全身疾患の罹患率と糖尿病の関係についてのガイドラインにも触れ、歯周治療の重要性を訴えた。

山本龍生氏

参加者からは、「糖尿病と歯周病の理解が深まった」「積極的な医科との連携が重要と再確認した」などの感想が寄せられた。

★なお、当日の講演は、デンタルブックで公開中。ぜひご覧ください。

https://dentalbook.tokyo-sk.com/member/public/MemberAuth_input

東京歯科保険医新聞2025年(令和7年)3月1日号

東京歯科保険医新聞2025年(令和7年)3月1日号

こちらをクリック▶「東京歯科保険医新聞」2025年(令和7年)3月1日号

【新聞3月号】

【1面】
  1. 東京の〝低い〞保険収益を改善へ 総枠拡大へ現場の訴えを届けよう
  2. マイナ保険証8割が「メリット感じず」 9割が健康保険証廃止に反対
  3. 石破総理・福岡厚労大臣に向け/高額療養費制度の見直し撤回を 要請書提出
  4. 東京歯科保険医協会 第53回定期総会のご案内
  5. 12.2以降のマイナ保険証窓口トラブル調査 ご協力のお願い
  6.「探針」
  7. ニュースビュー

【2面】
  8. 医療DX加算 4月から見直し
  9. 高額療養費制度/引き上げ対象は 全年代の全所得階層
10. 厚生労働省医療指導監査室/2025年度に高点数個別指導実施の公算 事務連絡で「高点数」の運用を明記
11. 歯科用貴金属改定情報(3月~) 金パラは引き上げに

【3面】
12. 総枠拡大には何が必要なのか? 会員調査から考える現制度の問題点
13. 確定申告個別相談会/定額減税、賃上げ促進税制にも解説
14. 確定申告は「定額減税」に注意! 記入を忘れずに

【4面】
15. 経営・税務相談Q&A No.426「採用に関するQ&A~新規採用の定着・解雇・退職~」
16. 東京都の医療機関向け支援金/追加受付の要望書を提出 〝煩雑申請〞で手続き漏れ医療機関も
17. 会員無料相談
18. 東京反核医師の会映画上映会のご案内 「生きて、生きて、生きろ。」
19.『杳かなる』上映情報

【5面】
20. 教えて!会長!! No.92/立憲民主党の「保険証復活法案」について                  
21. 通信員便りNo.148
22.  IT相談室「ステルスマーケティング その規制事例を見る/ネットの口コミとの向き合い方」 
23. 理事会だより
24. 協会活動日誌

【6面】
25. 研究会・行事ご案内
26. デンタルブックPR
27. 会員優待サービス

【7面】
28. 記念講演/東京反核医師の会が第37回総会 ガザ地域での医療支援の現状報告
29. 医科歯科連携研究会 糖尿病は歯科も含む統括管理が必須
30. 神田川界隈「台湾有事で全島避難?」(理事・矢野正明/板橋区)
31. マンガで学ぶ/アラフォーのリスク対策(健康編)

【8面】
32. 震災と歯科医師~東北・能登の現状~/「14回目のありがとう」宮城県保険医協会理事長:井上博之(松島海岸診療所)
33. 震災と歯科医師~東北・能登の現状~/能登・被災診療所のいま(前編)「再建襲った豪雨にも屈せず 地元のため奮い立つ会員」石川県保険医協会副会長:平田米里(平田歯科医院)

【IT相談室】ステルスマーケティング/その規制事例を見る/ネットの口コミとの向き合い方

IT相談室】ステルスマーケティング その規制事例を見る/ネットの口コミとの向き合い方

日本でも2023101日から、通称「ステマ規制」と呼ばれるステルスマーケティング規制が導入されました。2024年の違反事例をベースにご説明します。

ステマを一言で説明すると「やらせ記事」です。インフルエンサーと呼ばれる、いわゆる有名人に依頼して商品やサービスについて有利な記事をSNSなどに投稿させ、依頼したことを隠して、その投稿を宣伝していく手法です。

2024年66日に消費者庁から大森の内科医院に、Googleの口コミについて是正の措置命令が出されました。来院した患者に口コミを依頼すること自体は違法ではありませんが、星5つの投稿をすると予防接種費用を割引することを引き替えに、口コミの投稿内容の決定に関与したことなどが問題とされたようです。このことは、医療広告ガイドラインに抵触する事象です。

本件について消費者庁や大森医師会からは、6月初旬にホームページなどで報告があったにも関わらず、当該医院のホームページでは1216日付けでの報告となり、対応の遅さも目立ちました。

◆信頼性はそれほどないネット投稿の実態

無記名で自由に投稿できるGooleの口コミは、本来それほどの信頼性はありません。見る側もそれを理解して判断するものであり、医療機関となればなおさらです。診療やサービスの結果として現れる多くの反応の一つとして捉えておくべきではないでしょうか。

※次回は歯科とAIの関わ りについて考察します。

クレセル株式会社

(東京歯科保険医新聞202412月号4面掲載)

【教えて! 会長!!  Vol.92】立憲民主党の「保険証復活法案」について

【教えて! 会長!! Vol.92】立憲民主党の「保険証復活法案」について

Q 立憲民主党が「保険証復活法案」を衆議院に提出したそうですね。

 立憲民主党は2025年1月28日に「医療保険の被保険者証等の交付等の特例に関する法律案」(以下、保険証復活法案)を衆議院に提出しました。これは、従来の「紙の保険証」の新規発行を再開して健康保険証として復活させ、マイナ保険証との併用を可能とすることを目的としています。

当会が取り組んできた請願署名「現行の健康保険証を残してください」の署名にご協力いただいた先生には、心から感謝申し上げます。お手元に署名用紙がある方は、当会までご返送いただくよう、ご協力をお願い申し上げます。集めていただいた署名は、当会活動の重要な柱「国会行動」を通じ、署名に賛同していただける与野党の国会議員に要請を行います。その際、特にご協力いただける議員には、本署名をお渡しし国会に提出していただいています。この活動の模様は、既に本紙などで報告し、ご協力いただいた国会議員も紹介しています。署名の趣旨や内容上、野党議員に国会提出していただいていますが、その野党議員には多くの立憲民主党所属議員がいます。少なからず当会のこれらの活動が背景となり、立憲民主党が「保険証復活法案」を衆議院に提出されたと考えています。

Q 「保険証復活法案」の内容を教えてください。

 立憲民主党は、「医療分野のデジタル化を推進する立場」であることが前提です。協会もデジタル化そのものに反対しているわけではありません。その上で「国民の不安払拭など一定の条件が整うまでは、従来の健康保険証を使えるようにすべき」という内容です。

政府は2412月2日に健康保険証の新規発行を終了し、マイナ保険証への一本化を推進しました。しかし、マイナ保険証の利用率は2412月時点で約25%にとどまっていることから、立憲民主党は「国民の間に浸透していない」と評価しました。そこで本法案は、資格確認の安全性、国民世論、または高齢者や障害者などへの影響を考慮して十分な環境整備が整うまで、従来の保険証の発行を復活させるべきだとしています。したがって、保険証復活法案は、新規発行が終了された健康保険証の再発行を期限を定めて認め、マイナ保険証との併用を可能とする内容となっています。

Q 期限はどのように決めるのですか。

 以下の結果に基づいてその期限を決めるとしています。

①電子資格確認による被保険者などであることの確認が安全かつ確実に行われるための環境整備の状況

②被保険者などが療養を受ける際の保険証の利用の状況

③保険証の廃止が高齢者および障害者をはじめとする被保険者などに支障を及ぼさないようにするための施策の策定および実施の状況

④保険証の廃止に関する国民世論の動向、そのほかの事情を勘案して検討する

本稿執筆時には、通常国会で来年度予算の成立に向けて与野党協議が行われています。したがって、立憲民主党は本法案について、国会会期中の6月までの成立を目指し、野党各党に協力を呼びかけています。

当会は不偏不党の立場を明確に宣言していますが、多くの声を立法府に届ける活動により、賛同して協力していただいた議員らに感謝する意味もあり、当会の主張に沿った法案が提出されたことを紹介させていただきました。

東京歯科保険医協会

会長 坪田有史

※「東京歯科保険医新聞」2025年3月号掲載

東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(2024年度)について

2025年3月14日に、情報を更新しました

*-*-*-*-*-*-*-*

実績報告書に関するe-mailが3月24・25日頃届きます。
郵送で申し込みをされた方にもその頃郵送で届くと思われます。
もうしばらくお待ちください。

*-*-*-*-*-*-*-*

協会では、当該支援金に関する要望書を東京都に提出しました。
詳しくはこちらをクリック

*-*-*-*-*-*-*-*

東京都の「東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(2024年度)」の概要のご案内です。
東京都へのお申込み期間は終了しました。
一歯科診療所当たり150,000円の支給となります。
概要(抜粋)
1 対象事業者
(1) 健康保険法第63条第3項第1号に定める歯科診療所(保険医療機関)
―略―
(4) 歯科技工所
 歯科技工士法第21条第1項の規定に基づき開設届出のなされた歯科技工所のうち、 2の対象期間内において、保険診療に係る案件を歯科医師に納品する予定である歯科技工所に限る。

2 交付対象期間
 2024年10月1日から2025年3月31日まで

3 支援金の基準単価
 支援金の額は、対象医療機関等ごとに以下の基準単価をもとに算出する。

光熱費 歯科診療所 150,000円
歯科技工所   75,000円

4 スケジュール(予定)
歯科診療所・歯科技工所

2025年1月 9日(木) web申込受付開始
内容の審査後、「交付申請書」が、原則として電子メールで送られてきます。
   1月27日(月) web申込受付締切 
   2月10日(月) 交付申請書提出締切
期日までに、Jグランツまたは郵送で申請します。郵送申請時には印鑑証明書の添付が必要です。(2月10日消印有効)
   3月上旬頃 交付決定 
   4月 4日(金) 実績報告書提出締切
交付決定後、必要事項が記載された「実績報告書」が、原則として電子メールで送られてきます。内容を確認し、期限までにjGrants又は書面により提出します。(4月4日消印有効)
   5月下旬頃~ 支援金支給

5 その他
(1)支援金のコールセンター
  03-4487-4019
 (受付時間 平日午前9時から午後5時まで)。

(2)東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金 案内ページ(東京都)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/iryo-bukka3.html

6 Jグランツ・GビズID
申請手続に当たってはデジタル庁が運営する補助金申請システムjGrants(Jグランツ)を活用します。

Jグランツについて(東京都の案内ページより)
Jグランツの活用により、いつでも・どこでも補助金申請を行うことが可能となり、交通費・郵送費等のコスト削減や、過去に申請した情報の入力・書類への押印が不要になるなど、事業者の皆様における手間やコスト削減に繋がります。
Jグランツでの申請には、GビズID(gBizIDプライム)の取得が必要となりますので、未取得の場合は下記URL より御準備いただきますようお願いいたします(取得に2~3週間ほどかかります)。
 【参考:G ビズID】 https://gbiz-id.go.jp/top/

協会でG ビズIDの取得手順をまとめました
以下の「Gビズ IDプライム申請方法」をクリックしてご覧ください。
注)PDFファイルです。動画ではありません。
★ こちらをクリック ⇒ Gビズ IDプライム申請方法

Jグランツに関する問合せ先
0570-023-797
【受付時間】9:00~17:00(土・日・祝日、年末年始を除く)

 


*-*-*-*-*-*-*-*

1月28日以降協会には、「東京都へのWeb申込ができなかった。申請はもうできないのか」等の問い合わせが複数寄せられています。
今回の支援金の申請については
(1)jGrants を利用した申請手続きが複雑であること
(2)Web申請が前提となったこと
(3)申請期間が短かったこと
等により対応困難なケースが発生しています。
そのため、期日までにWebによる申し込みが完了しなかった医療機関が発生してしまいました。
当該支援金は、物価高騰に直面する医療機関等の負担軽減に向けた緊急対策としておこなわれているもので、
物価高騰に苦しむすべての医療機関で受けていただくべきものです。
東京都では多くの医療機関でスムーズに申し込みがおこなえるよう、ハガキを送るなど一定の努力をしましたが、
それでも様々な理由により申し込みができなかった医療機関が現実に発生しました。
協会では、そのような医療機関を対象に、2次募集を実施していただくよう要望書を提出しました。

提出した要望書 →東京都物価高騰支援金要望書
資料 →プレスリリース

生産性向上・職場環境整備等支援事業(給付金・18万円)

国は、医療機関に対して給付金を支給します。実施主体である都が案内を公表しましたのでお知らせいたします。
東京都よりQ&Aが発表されましたのでご案内いたします。
Q&Aにジャンプ

【事業名】
生産性向上・職場環境整備等支援事業

【概要】
1)業務の生産性向上または職員の処遇改善等を目的に、1歯科医療機関ごとに、18万円の給付金を支給。

2)ベースアップ評価料の施設基準を、2025年3月31日までに届け出ている医療機関が対象。
ベースアップ評価料の詳細は下記URLを参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00053.html (厚労省ホームページ)

3)申込は2025年4月以降。受付方法、開始時期など詳しいことは2025年3月14日現在不明。

4)給付には原則jグランツを使用。

5)その他詳細は分かり次第東京都のホームページで公表される。
    東京都ホームページ「生産性向上・職場環境整備等支援事業」
    https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/productivity

【事業目的】
 人材確保が喫緊の課題となっている中で、限られた人員でより効率的に業務を行う環境の整備費用に相当する金額を、給付金として支給することにより、業務 の生産性を向上させ、職員の処遇改善につなげることを目的とする。

【事業実施】
 2024年度厚生労働省補正予算における、医療施設等経営強化緊急支援事業「生産性向上・職場環境整備等支援事業」について、東京都では2025年度予算に繰り 越した上で実施される。
 参考:厚生労働省ホームページ「医療施設等経営強化緊急支援事業について」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_51451.html
    東京都ホームページ「生産性向上・職場環境整備等支援事業」
    https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/productivity

 東京都では、厚生労働省より当該事業の交付要綱等が示されたら、2025年度実施要綱を策定し、実施することとしている。
 (2025年度予算に繰越を行うことにより事業の終期を2026年3月31日まで延長予定となります。)

【支給対象医療機関】
 2025年3月31日時点でベースアップ評価料を届け出ている歯科医療機関
※本事業における、ベースアップ評価料の「届出」とは厚生局に書類が到達した日を指し、2025年3月31日までに届出を行い、2025年4月1日以降、書類の不備があ って返戻された場合や、審査支払機関から返戻された場合でも、最終的に受理されれば届出日に届け出たものと見なされる。

【支給要件】
 2024年4月1日から2026年3月31日までの間に、以下の業務効率化や職員の処遇改善を図る場合(いずれか(複数可))に所要の経費に相当する給付金を支給。

(1)ICT機器等の導入による業務効率化
タブレット端末、インカム、WEB会議設備、床ふきロボット、監視カメラ等の業務効率化に資する設備の導入

(2)タスクシフト/シェアによる業務効率化
歯科医師事務作業補助者、歯科衛生士、助手、受付業務者などの職員の新たな配置によるタスクシフト/シェア

(3)給付金を活用した更なる賃上げ
処遇改善を目的とした、既に雇用している職員の賃金改善

【支給額】
金額 1歯科医療機関あたり18万円
補助率 10分の10

【その他】
(1)厚生労働省から交付要綱やQ&Aが示され次第、東京都では随時情報提供の予定。
(2)対象医療機関数が多いため、質問は所定の「お問い合わせフォーム」に入力する。内容確認のため、返事には時間がかかる場合がある。
(「お問い合わせフォーム」は下記ページにあります。)
    東京都ホームページ「生産性向上・職場環境整備等支援事業」
    https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/productivity


*-*-*-*-*-*-*-*
東京都から示されたQ&Aは以下の通りです(3月18日現在)
Q&Aの番号は協会で改めて附番したものです。

Q1 所要額調査、事業計画書、補助金申請のスケジュールをご教示頂けますと幸いです。
A1 東京都では、対象件数が多いため申請受付窓口及びコールセンターの開設を検討しております。詳細につきましては、令和7年度にご案内いたします。

Q2 「ICT機器等の導入による業務効率化」について、タブレット端末、インカム、WEB会議設備等が例示されていますが、それらを利用するためのインフラ(Wi-Fiなど)の整備は対象でしょうか。
A2 対象になります。利用料については対象期間分に按分するなど、申請金額の算出時はご留意ください。

Q3 Q2に関連し、患者サービスの向上に資する事業(院内に患者向けWi-Fiを設置するなど)は対象となりますでしょうか。
A3 本事業は、人材確保が喫緊の課題となっている中で、限られた人員でより効率的に業務を行う環境の整備費用に相当する金額を、給付金として支給することにより、業務の生産性を向上させ、職員の処遇改善につなげることを目的としており、ご質問の場合は対象外と考えます。

Q4 Q2に関連し、AI問診等、アプリの導入は対象になりますでしょうか。
A4 対象になります。

Q5 支給要件で「令和7年3月31日までに効率化・処遇改善を図る」とありますが、機器購入は3月31日までに購入実績がないと該当しないのか?
A5 本事業は厚労省にて令和7年度に繰越を行う予定であり、令和7年度事業として実施する場合は、令和6年4月1日時点において人材確保が喫緊の課題となっており更なる処遇改善が必要な状況にあることを踏まえ、対象期間は令和6~7年度の取組(R6.4.1~R8.3.31)を対象とする予定とのことです。

Q6 タスクシフト・シェアによる業務効率化ですが、新たに配置したことをどのように厚労省に示せばいいのか?(給与明細の提出とか?)
A6 ご提出いただくのは、厚労省の定める別紙様式1及び2(生産性向上・職場環境整備等支援事業申請書・実績報告書)の内容となります。雇用契約書や給与明細等の証拠書類について、添付は求められていませんが、補助金の額の確定の日の属する年度の終了後5年間保管してください。

Q7 給付金を活用したさらなる賃上げですが、こちらも実施したことをどのように厚労省に示せばいいのか?
A7 (A6に同じ)

Q8 給付金を活用した更なる賃上げについては対象外職種はありますか。
A8 薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、看護補助者、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、歯科衛生士、歯科技工士、歯科業務補助者、診療放射線技師、診療エックス線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学技士、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士、保育士、救急救命士、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゆう師、柔道整復師、公認心理師、診療情報管理士、医師事務作業補助者、事務職員、その他医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く。ただし、40歳未満の若手医師・若手歯科医師はその限りではない。)に充てることができます。

Q9 令和6年4月1日~令和7年3月31までに業務効率化のICT機器購入?とあるが令和7年度の納品(同年度支払い)も該当するのか?
A9 本事業は厚労省にて令和7年度に繰越を行う予定であり、令和7年度事業として実施する場合は、令和6年4月1日時点において人材確保が喫緊の課題となっており更なる処遇改善が必要な状況にあることを踏まえ、対象期間は令和6~7年度の取組(R6.4.1~R8.3.31)を対象とする予定とのことです。

Q10 この支援事業に上限または優先順位などはあるのでしょうか。早く申請した病院から認められるなどは無いでしょうか。よろしくお願いいします。
A10 対象医療機関等の区分ごとの給付の上限額は決まっています。優先順位や、申請した病院から認められるという仕組みではありません。(申請及び交付スケジュールについては検討中です。)なお、給付の対象となる機器・備品1台の購入価格に上限は定めてられていません。

Q11 支給要件につきまして、説明文書ですと令和6年4月1日から令和7年3月31日までの間とありましたが、ご説明では令和7年に実施で4月以降に案内を頂けるとありました。当院ではICT機器導入にて業務効率化を検討しておりますが、4月以降でも可能か否か(2025年度より可能か否か)の確認になります。よろしくお願いいたします。
A11 本事業は厚労省にて令和7年度に繰越を行う予定であり、令和7年度事業として実施する場合は、令和6年4月1日時点において人材確保が喫緊の課題となっており更なる処遇改善が必要な状況にあることを踏まえ、対象期間は令和6~7年度の取組(R6.4.1~R8.3.31)を対象とする予定とのことです。
  よって、令和7年4月以降の導入でも補助対象となります。

Q12 事業として実施したいことがあるが、購入する機材について東京都の審査があるという認識で良いか。それとも1床当たりの金額で趣旨に合うものを購入してよいのか。これまでは会議資料は紙を印刷し配布するアナログ方式だが、デジタル化してプレゼンテーション画面で実施したい希望を持っている。
A12 ○「ICT機器等の導入による業務効率化」について、導入により施設内の業務効率化に資するICT機器等が給付の対象となります。
   ○また、ICT機器以外の機器、あるいはソフトウェアなどについても、導入により施設内の業務効率化に資することが認められるものであれば給付の対象となり得ます。
   ○ご提出いただくのは、厚労省の定める別紙様式1及び2(生産性向上・職場環境整備等支援事業申請書・実績報告書)の内容となり、東京都の審査はこの事業の目的に合致する機器であるかを確認するものです。(様式の記入欄に導入目的も記載いただくとわかりやすいものと考えます。)

Q13 支給対象となる取組のうち、「ICT機器導入」が支給額に満たない場合は、当該実績額までしか支給されないのでしょうか。
A13 「ICT機器導入」のみで基準額を満たす必要はなく、複数区分を組み合わせた金額について、基準額の範囲内で交付決定、給付となります。

Q14 「更なる賃上げ」の場合、職員に対する「一時給付金の支払い」も対象となるのでしょうか。
A14 一時給付金の支払いも対象となります。ただし、ベースアップ評価料による賃上げを「給付金を活用した更なる賃上げ」とは見なせません。本給付金を活用して更なる賃上げを行う場合は、既に雇用している職員について、ベースアップ評価料で手当されている部分とは別にベースアップ・手当・一時金のいずれかにより 賃上げを行う取組が対象となるため、医療機関の持ち出しによって、ベースアップ評価料による収入以上にベースアップ分として支出している部分に対して充当することは可能です。なお、単に職員の人件費の基本給部分や定期昇給部分に充当し、上記のベースアップ・手当・一時金などの形で還元されない場合は、給付対象外です。

Q15 導入、支払完了を令和7年3月31日までに行わなければ対象にならないのか?
A15 本事業は厚労省にて令和7年度に繰越を行う予定であり、令和7年度事業として実施する場合は、令和6年4月1日時点において人材確保が喫緊の課題となっており更なる処遇改善が必要な状況にあることを踏まえ、対象期間は令和6~7年度の取組(R6.4.1~R8.3.31)を対象とする予定とのことです。
  よって、令和7年4月以降の導入でも補助対象となります。

Q16 当院は令和6年6月にベースアップ評価料を届出し、現在も継続して届出をしており、処遇改善として当院職員へ賃金改善を実施しております。支給要件3項目の何れかに該当すれば補助金該当となるのでしょうか。
A16 1つの区分のみで基準額を満たす必要はなく、複数区分を組み合わせた金額について、基準額の範囲内で交付決定、給付となります。

Q17 ベースアップ評価料の届け出済みですが、支給要件で「令和6年4月1日から令和7年3月31日までの間に ~ 処遇改善を図る場合」とあり、年度内に処遇改善が完了していない場合は支給要件を満たさないことになりますか。
A17 算定を支給要件とされてはいませんが、職員の処遇改善につなげることを目的としている事業趣旨に鑑み、可能な限り算定を行っていただくようお願いします。

Q18 エントリーの案内はいつでしょうか。使途は給付金を活用した更なる賃上げのみで大丈夫でしょうか。
A18 東京都では、対象件数が多いため申請受付窓口及びコールセンターの開設を検討しております。詳細につきましては、令和7年度にご案内いたしますのでご承知おきください。

Q19 活用意向調査はすでに周知されているのでしょうか。
A19 活用意向調査は現時点で実施しておらず、予定もありません。本事業の活用をご希望の場合には、令和7年3月31日(月)までに、関東信越厚生局にベースアップ評価料を届け出ていただく必要がございますので、未届けの場合はご対応をお願いします。

※ 上記内容は2025年3月19日現在の情報を協会がまとめたものです。

東京都の医療機関向け支援金/追加受付の要望書を提出  〝煩雑申請″で手続き漏れ医療機関も

東京都の医療機関向け支援金/追加受付の要望書を提出 〝煩雑申請″で手続き漏れ医療機関も

東京都は20251月から、物価高騰に直面する医療機関などの負担軽減に向けた緊急対策として、都内に開設している医療機関などに対し、支援金支給事業を行った。

支援金の交付申請は、事前に申込手続きが必要で、なおかつWEBによる手続きが前提となるなど、これまでの申請手続きとは異なる方法で行われた。また、支援金申込期間は19日間と短く、コールセンターも繋がりにくいなど、混乱が広がった。

協会には、支援金の申込受付が締め切られた127日以降「都へのWEB申込ができなかった。申請はもうできないのか」などの問い合わせが寄せられた。今回の支援金の申請に関しては

(1)jGrantsを利用した申請手続きが複雑であった

(2)WEB申請が前提となった

(3)申請期間が短かった

などの対応困難な状況により、申し込みができなかった医療機関が発生した。中には、jGrantsの申請だけを行ってしまった医療機関もあった。

この支援金事業は、物価高騰に直面する医療機関などの負担軽減に向けた緊急対策として行われており、物価高騰に苦しむすべての医療機関が受給するべきものだ。

東京都も支援金の周知に当たり、ハガキを送るなど一定の試みをしてはいるが、申し込みができなかった医療機関が発生してしまった。そのため協会は東京都に対し、医療機関等物価高騰緊急対策支援金の手続き漏れの医療機関を対象に、支援金受付の2次募集を実施するよう求める要望書を214日に提出した。

震災と歯科医師 —東北・能登の現状②—  「能登・被災診療所のいま(前編): 再建襲った豪雨にも屈せず地元のため奮い立つ会員」/石川県保険医協会副会長  平田 米里/平田歯科医院

震災と歯科医師 —東北・能登の現状②—

 「能登・被災診療所のいま(前編)/ 再建襲った豪雨にも屈せず地元のため奮い立つ会員」

  石川県保険医協会副会長  平田 米里/平田歯科医院

能登半島地震によって、七尾市以北の歯科医療機関は何らかの被害を受け、ある地区では、電気が回復しても上下水道が破壊されたまま。またある地区では、電気の復旧すらできぬ故に長期にわたり機能停止となりました。再開できても周辺人口の減少で診療時間の短縮を余儀なくされたケースも多いです。さらには、地域全域が壊滅的被害を受け、発災から1年を経過しても住民の帰還もままならない中で、たとえ再建を目指しても、将来の見通しが立たず不安だと吐露する方もいます。

◆生きていたことが奇跡

半島の西にある、重要文化財の總持寺祖院で有名な輪島市門前町。その地で寺の門徒代表でもある後輩の歯科医師が、発災時に2分間にも及ぶ長いトルネードのような激しい振動に襲われ、「前半は神や仏が自分に課した『試練』と思い込もうとしたが、後半はあまりの長さと激しさのあまり、不謹慎にも『怒り』に変わった」と表現しました。それも頷けます。なにせ、彼の自宅はぺしゃんこに潰れ、生きていたことが奇跡と思える有様でした。心に深い傷を負ったにもかかわらず、比較的早く再開に漕ぎつけたのは、自らの生活と地域の医療を守ろうという彼の執念だったのでしょうか。

門前町から少し西に移動した海岸一帯は黒島地区。セメントで造られた堤防らしき囲みの内側は、海水が消え250m沖合まで砂浜となりました。その北には4mの隆起と報道された鹿磯漁港は海底の岩が露出。地震のエネルギーの大きさがいかに巨大なものかと思い知らされます。門前町に隣接する南側は原発のある志賀町。原発は休眠中でしたが、それでも「海にも空にも逃げられなかった」と避難計画の見直しについて町長が発言したのです。松本清張の推理小説「ゼロの焦点」の舞台となった「ヤセの断崖」や「巌門」も近く、崖崩れも発生。一度、観光がてら現地を訪ねてみてください。

半島の東端にある珠洲市ですが、最も甚大な被害を受け、生業再建はおろか、未だに公費解体も半分程度しか進んでいません(今年110日時点で最も進んでいる珠洲市が60.3%、輪島市が34.1%)。住民の帰還は現場の肌感覚では半分と認識されています。珠洲市は上下水道が長く途絶えていた(今でも一部は仮設トイレ)ため、歯科診療所の再開が遅れに遅れた地区。5軒のうち、1軒は頑健な建物だったため配管の一部損傷程度の被害に留まり、上水道の復旧の後には半日診療程度の再開ができました。今年1月にさらに1軒が午前中診療に漕ぎつけました。2月には仮設商店街の一角で、3軒目も再開しましたが、資金に余裕がないため、倒壊した旧診療所から使える機材(ユニット1台に流し台一式程度は使えたものの、レントゲンや滅菌機は壊れました)を業者の協力を得て運び出して 、再出発したのです。今後の設備投資や診療時間延長などは、患者さんの動向を見てからの判断にならざるを得ませんが、3年後には、その仮設店舗さえ退去を強いられることに「理不尽だ」との思いを漏らしています。

◆人口減少による閉院も

輪島の市街と珠洲市の間の山間に輪島市町野町があります。私の友人歯科医師が長く開業してきた地区です。発災直後、テレビに安否不明者として彼の名が流れたときは衝撃を受けました。我々関係者の動揺をよそに、彼は避難所となった寒々とした体育館で、歯科医師としての使命からいち早く口腔ケアを始め、歯科衛生士の奥さんは避難所のトイレの汚物処理を続けていたことを後で知りました。町野町は北前船で栄えた「時国家」の屋敷に近く、土地の地名にもなっている姓を背負った彼は、逃げ出すわけにもいかない、怯むわけにもいきません。早くから再建を目指し動き始めたのです。「石川県なりわい再建支援補助金」の申請に悶絶しながら、家屋や診療所の再建を担う職人の手配に奔走し、しばらくして、もう一歩というところまで漕ぎつけました。

しかしその矢先、921日の集中豪雨に襲われたのです。そばを流れる河川が氾濫し、床上170cmの泥水が真新しい壁を流し、至る所を泥で埋めました。普通なら、ここで挫折してもおかしくない…。だが彼は、地元のために奮い立ちました。ただ同じ地区のもう1軒の歯科診療所は、人口減少などにより昨年12月末で閉院してしまいました。(続く)

震災と歯科医師 —東北・能登の現状① —/「14回目のありがとう」 宮城県保険医協会理事長  井上 博之/松島海岸診療所

震災と歯科医師 —東北・能登の現状① —

≪はじめに≫

3月11日、東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災から14年が経過した。2024年には元日に能登半島地震が発生し、石川県保険医協会会員の歯科診療所が被災した。地域医療の一端を支える各地の歯科保険医は、こうした災害とどのように向き合ってきたのか。被災当時の様子や、復興への道のりを宮城県保険医協会・井上博之理事長、石川県保険医協会・平田米里副会長に綴ってもらった。なお、両氏ともにお原稿を本年2下旬におまとめいただいた点にご考慮をいただきたい。

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「14回目のありがとう」

  宮城県保険医協会理事長  井上 博之/松島海岸診療所

今年も3.11が近づいてきました。もう14回目になるのですね。忘れっぽい私ですが、14年前のこの日に始まる一連の記憶だけははっきりしています。この日がなければなかったであろう、現在の私を想うときでもあります。

私は、診療中に松島町で被災しました。それでも無事に避難し、その夜は松島湾内の小島に打ち砕ける津波の様子を眺めながら、高台のホテルで過ごしました。その後、徐々に他の地域の被災者の悲惨な状況を知るにつれて、私は大層恵まれていたのだと気付かされました。無事だった私は、診療所のスタッフとともに、翌日から避難所巡りを始めました。その後、県外からの医療支援を受けながら3カ月、県内各地の避難所の歯科医療支援を続けました。松島海岸診療所での歯科診療が再開してからは、外からの支援スタッフに頼ることが多くなりました。

活動地域は、松島町の他、東隣の東松島市とその東の石巻市の避難所でした。県外から来られた支援者たちは、頼れる人たちでした。その中で、とても印象深かったのは、東京歯科保険医協会から派遣されてきた方々でした。避難者への支援の在り方や実際の活動など、多くのことを学ばせていただきました。また、この活動地域が、その5カ月後から今日まで、私が訪問診療専任の歯科医として13年余り活動を続けてきた診療圏となりました。

当初は、「歯科でも往診してもらえるのですか」という声ばかりが聴こえました。被災直後、福祉避難所への支援で繋がりのできた介護施設での歯科診療を皮切りとして、特養などから次々と依頼が来るようにもなりました。医科や介護関係のスタッフとも連携できるようになってきました。3.11があったから、今の私の歯科訪問診療があるのです。

◆県外からの支援が力に

私がパート医として勤める東松島市の歯科医院の院長は、津波で全壊となった診療所の再建を決意された背景について、「東京からのご支援に大きく支えられた」と語っています。あの時、県外からのご支援はとても大きな意義がありました。

現在の被災地は、誰を守るのか分からない巨大な防潮堤がある一方、高台に移住して数年、今では住民が生活に落ち着きを取り戻したこともあり、現段階での復興の評価はさまざまです。その中でも、大震災当時の被災者と支援者の心温まる交流は、無形の財産を築いたのだと思います。被災地の311日は、犠牲者を悼む日であるとともに、「ご支援いただきありがとうございました」と声を挙げたくなる特別な日として今後も続いていくことでしょう。

確定申告個別相談会/定額減税、賃上げ促進税制にも解説

確定申告個別相談会/定額減税、賃上げ促進税制にも解説

協会は220日、確定申告個別相談会を開催し、協会顧問税理士が個別に会員4名から確定申告相談を受けた。「確定申告をする前の最終的な確認をしたい」「特措法26条を活用したい」などの相談や、2024年に導入された定額減税、賃上げ促進税制の解説を求める会員もいた。

参加者からは「毎年自分で確定申告をしているので(協会の税理士による相談会は)心強い」「年々、追加・変更される制度について詳しく説明をしてもらえるので安心」などの感想が寄せられた。

厚生労働省医療指導監査室/2025年度に高点数個別指導 実施の公算 事務連絡で「高点数」の運用を明記

厚生労働省医療指導監査室/2025年度に高点数個別指導 実施の公算 事務連絡で「高点数」の運用を明記

厚生労働省保険局医療課の医療指導監査室は127日付で各地方厚生局医療課に対し、「令和7年度における高点数を理由とする個別指導について」の事務連絡を出した。これは、2025年度に実施される「高点数」を理由とする個別指導の取り扱いを示したもの。

事務連絡では、個別指導は「指導大綱どおり実施する」としているが、集団的個別指導については2023年度に集団的個別指導を実施した保険医療機関のうち、2024年度も高点数保険医療機関に該当した医療機関を2025年度の個別指導の対象とした。

ただし、「高点数」による個別指導の実施に当たっては、2025年度に対象となる保険医療機関の上位より概ね半数程度(最大で上位4%程度)を選定した上で、さらに2019年度の平均点数が上位から概ね8%の範囲にある保険医療機関を対象とする。

コロナ禍の影響で、2020年度以降は「高点数」を理由とした個別指導は行われていなかったが、2024年度から指導の実施が計画された。協会が、関東信越厚生局東京事務所に開示請求した資料では、2024年度指導計画において8件が予定されていた。そこから推察すると、2025年度においても厚労省の事務連絡に基づき、「高点数」による個別指導が計画されると考えられる。

協会では、今後も行政資料の開示請求などを通じて、会員に個別指導の現状を周知していく。

◆3月30日(日)の新規開業医講習会をぜひ受講してください

なお、保険診療やカルテ記載などについて改めて確認したいと考える会員にも330()に新規開業医講習会を開催するので、ぜひ参加いただきたい。詳しくは、本ホームページの「研究会・行事」コーナーをご覧いただきたい。

医療DX加算 4月から見直し

医療DX加算 4月から見直し

初診料に対する加算である医療DX推進体制整備加算(医DX)と在宅医療DX情報活用加算(在DX)が4月診療分から見直される。施設基準において電子処方箋を発行する体制を有していることの経過措置が2025331日までとされていたが、電子処方箋の導入が進んでいないことから、41日以降については電子処方箋の要件なしの区分が設けられた。電子処方箋を導入していない医療機関の点数に変更はない。

なお、マイナ保険証利用率の実績要件は4月から引き上げられる。具体的には、10月以降の実績要件は7月を目途に検討され、設定されることになる。

社会保障審議会医療保険部会で示された電子処方箋の導入状況は、25112日現在、病院311施設(3.9%)、医科診療所8,172施設(9.9%)、歯科診療所1,010施設(1.7%)に留まっており普及が進んでおらず、低調である。

また、昨年1219日、電子処方箋で医師の処方と異なる薬剤が薬局で表示される不具合が生じたことから、システムを停止し、導入済みの医療機関・薬局に一斉点検を求めるという事案が発生した。電子処方箋導入済みの医療機関では、処方箋発行の有無にかかわらず、マイナ保険証受け付け時にシステムに自動アクセスするが、そのたびにエラーで受付処理が止まるなどの混乱を来した。当初、点検は同20日から24日とされたが、点検期間は延長され、システム再開は27日になった。電子処方箋の導入率が低い段階で既に問題が起きていることから、拙速な導入推進は時期尚早と言わざるを得ない。

施設基準のための講習会を開催 6月の改定診療報酬施行後、初の開催/126名が参加

施設基準のための講習会を開催 6月の改定診療報酬施行後、初の開催/126名が参加

協会は728日、ワイム貸会議室高田馬場で、6月の診療報酬改定施行後初めて「施設基準のための講習会」を開催した。講師は、繁田雅弘氏(東京慈恵会医科大学名誉教授他)、坂下英明氏(明海大学名誉教授他)、馬場安彦氏(当協会副会長)、森元主税氏(当協会理事)が務めた。

 

 

 

 

 

 

本講習会は、歯科外来診療医療安全対策加算1(外安全1)、歯科外来診療感染対策加算2(外感染2)、口腔管理体制強化加算(口管強)の新基準要件にも対応している。歯初診・外安全1・外感染2に対応したコースに20名、歯初診・外安全1・外感染2・口管強・歯援診に対応したコースに106名と、計126名が参加した。なお、次回は1215日(日)を予定している。

東京の〝低い〟保険収益を改善へ/総枠拡大へ 現場の訴えを届けよう

東京の〝低い〟保険収益を改善へ/総枠拡大へ 現場の訴えを届けよう

2026年度診療報酬改定に向けた議論が、これから中央社会保険医療協議会(以下、中医協)で始まり、年末には改定率も決定される見込みだ。東京に目を向ければ、厳しい経営の医療機関が多い。昨年10月に実施した「会員の意識と実態調査」(以下、会員調査)の結果を基に、「ユニット1台当たりの保険収益」を比較したところ、半数近い会員が、厚生労働省が23年5月に実施した「第24回医療経済実態調査」(以下、実調)を下回っていた(下の)。次期改定に向けて、大幅なプラス改定を要望することが急務である。

半数強が実調を下回る―

図は、会員調査の調査項目である1カ月間の総点数の設問を基に作成。なお、回答は「5万点~10万点未満」のように幅を持たせた選択肢で調査しているため、各選択肢の下限値を用いて「年間万円以上」との形式で整理した。また、「5万点未満」(年間600万円未満)の選択肢は「年間300万円以上」とみなし、ユニット数において「6台以上」との回答は除いて計算した。

実調では、最頻値の保険収益は2,522万1,000円で平均ユニット数は3台と報告されているため、全国のユニット1台当たりの保険収益は8407,000円との試算となる。その結果、ユニット1台当たりの保険収益に関しては、半数超の会員が実調を下回る結果となった。

総枠拡大を争点に―

2024年度診療報酬改定後、中医協では医療DX推進体制整備加算の見直しなどが議論された。しかし、歯科医療現場の厳しい現状を反映した議論は行われていない。また、近年の物価高騰で医療機関の経営は以前にも増して厳しくなっており、患者においても生活防衛意識の高まりもある。

協会は、歯科医療費の総枠拡大を目指して2月より「保険でより良い歯科医療を求める請願署名」に取り組んでいる。要求は、①窓口割合の引き下げ、②歯科治療の範囲拡大、③歯科医療に係る予算の引き上げ―の3点だ。これは、医療機関と患者のどちらも納得できる内容である。

署名用紙は、「月刊保団連」2月号に同封して会員に配布したほか、希望者には追加の署名用紙や待合室に置くだけの「歯科署名セット」を無料配布している。スタッフも少ない労力で患者さんに署名を呼びかけることができる。ぜひ、ご協力・ご活用いただき、現場の訴えを行政に届けよう。

◆総枠拡大には何が必要なのか?会員調査から考える現制度の問題点◆

202410月に協会が実施した「会員の意識と実態調査」(以下、会員調査)における「ユニット1台当たりの保険収益」をみると、厚生労働省が実施した第24回医療経済実態調査(以下、実調)の数値より、低い値の集団と高い値の集団の2つに分かれているようにみえる。

そこで、ここでは両者の比較から、歯科の総枠拡大に向けたヒントを考えていきたい。

年齢や開業歴で保険収益に有意差はない―

まず、年代および開業歴と保険収益の関係をまとめたところ表1となった。会員調査では、「20歳代」など回答の選択肢に幅があるため、選択肢の下限値を用いて集計し、開業歴が「4年以下」については2年とみなすなどの処理を行っている。

年齢の平均をみると、ユニット1台当たりの保険収益が高い集団は55.6歳で、低い集団よりも5.2歳若かった。また、開業歴の平均については、保険収益が高い集団は16.5年で、低い集団よりも3.3年短かった。ただ、有意差は、年齢および開業歴のどちらも認められず、若い会員は保険収益が高いというわけではないようだ。

保険収益が高い診療所は人員体制が充実している―

患者数、労働時間および人員体制との関係をまとめてみると、表2になる。

ユニット1台当たりの保険収益が高い集団は患者数が多いが、人員体制においては常勤の歯科衛生士数が最も差が大きかった。保険収益が低い集団の平均人数は0.5人で、雇用していない、またはできていない歯科診療所が相当数あるのに対して、保険収益が高い集団の平均は1.2人と2倍以上多く、概ね一人以上は雇用している状況であった。

診療報酬の引き上げを行い、診療体制の充実が図られるようにすることが重要といえよう。

算定できる点数が多いと保険収益は高まる―

算定する点数の影響をまとめると表3となる。なお、参考として、ユニット1台当たりの保険収益には影響しないが、訪問診療においても同様の比較を行った。その結果、保険収益が高い集団は、低い集団と比べて概ねどの項目も多く点数を算定していた。

ただ、既存の歯科診療所の視点で考えると、導入のハードルには差がある。歯周病安定期治療(SPT)は特に追加の機材は必要なく、小児口腔機能管理料(小機能)は口腔内・口腔外を撮影できるカメラが必要なだけであり、初期投資の費用を考えると比較的導入はしやすい。一方、口腔機能管理料(口機能)は舌圧測定器などの測定機器が、訪問診療は切削器具に加えて訪問診療の時間を確保する必要があり、必ずしもハードルは低くない。

そのため、自院や患者の状況を分析して導入しやすいものから順次、取り入れること、そしてその推進を図るための施策の要求をすることが今後の重要なポイントといえよう。

複雑で実態に合わない不合理是正も重要な視点—

次に、SPTなどの算定が伸びない理由について考えたい。その理由は、厚労省が行った「令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和5年度調査)の報告」をみれば明らかである(下の)。医学的な理由を除けば、算定の頻度が実態に合わないことや算定要件の複雑さが主な理由である。算定要件の複雑さを指摘する回答は、口機能や小機能でも一定数存在する。算定しないのではなく、算定要件が複雑で厳しいため算定しづらいのである。

この算定要件の不合理さを解決することは、今後の要求活動の重要な視点である。協会は、「保険でより良い歯科医療の実現」を求める請願署名を会員に配布し、ご協力をお願いしている。本署名は今の通常国会に提出する予定であり、ぜひご協力をお願いしたい。

追加の署名用紙や署名セットを希望される方は、協会へ電話(03-3205-2999)、またはWEBフォームからお申込みいただきたい。

なお、「会員の意識と実態調査」は現在、最終的なデータ集計を進めている。本記事内の数値、表記は途中集計データを基にして作成したことにご留意いただければ幸いである。

石破総理・福岡厚労大臣に向け/高額療養費制度の見直し撤回を 要請書提出

石破総理・福岡厚労大臣に向け/高額療養費制度の見直し撤回を 要請書提出

協会は、213日付けで石破茂内閣総理大臣、福岡資麿厚生労働大臣宛てに要請書「高額療養費制度の見直しは『一部修正』ではなく撤回を」を提出した。

政府は昨年1225日、患者が支払う医療費の自己負担限度額(高額療養費制度)を見直し、すべての所得区分において月額の負担上限額を引き上げることを閣議決定した。これを受けて、20258月から20278月にかけて、自己負担上限額を段階的に引き上げる見直しが25年度政府予算案に盛り込まれ、124日に召集された通常国会で審議され、3月4日に衆議院で可決している。

その後、患者団体などの当事者の切実な訴えにより、長期の治療を受ける患者向けの「多数回該当」に限り、負担増を取りやめるという修正が行われることとなった。しかし、多数回該当の上限額だけを修正した場合、負担が軽くなるのはごく一部であり、患者を「線引き」することにもなる。そのため、高額療養費制度の見直しは、修正ではなく撤回すべきである。協会は、引き続き高額療養費制度の自己負担上限額を引き上げる見直しの全面撤回を引き続き求めていく。

◆高額療養費制度/引き上げ対象は全年代の全所得階層

現役世代の保険料負担軽減などを理由に、第一段階として20258月に高額療養費の自己負担限度額区分5階層の年収区分それぞれに対して定率の引上げを行い、第二段階として268月に13階層に細分化し上限額を引き上げ、さらに278月に引き上げるとしている。

今回の自己負担上限額引き上げはすべての年代、所得階層が対象とされており、文字通り高額療養費制度を利用する1,250万人全員にとって打撃となる。引き上げ額も、70歳未満の現役世代の年収650万円から770万円の階層では、最終的に1.7倍(278月から)、金額として月額約5万円の大幅な負担増である。

全国保険医団体連合会(保団連)が行ったアンケート結果に基づく要請や患者団体など当事者からの「治療中断を余儀なくされる」「必要な治療が受けられなくなる可能性がある」という切実な声により、長期の治療を受ける患者向けの「多数回該当」に限り、負担増を取りやめるという修正が行われることとなった。

そもそも重篤な疾患で治療を継続している患者にさらなる負担を強いて、財源を捻出するという手法そのものが社会保障の概念とは相容れないものであり、公的医療保険の仕組みを根幹から突き崩すものである。

さらなる負担増は行わず必要な医療をすべての国民が受けられるよう、高額療養費制度の自己負担上限額の引き上げの即時撤回を望む。

第5回メディア懇談会/保険証新規発行終了に意見  協会「実調」最終報告に期待の声

第5回メディア懇談会/保険証新規発行終了に意見 協会「実調」最終報告に期待の声

1月17日に行われた第5回メディア懇談会(通算105回)で、健康保険証の新規発行終了の問題に触れた早坂美都副会長は「世の中に誤解が生じている」と強く指摘した。

昨年122日に健康保険証の新規発行が終了して以降、初めての開催となった今回は、発行終了後の患者対応などを議題に懇談を深めた。早坂氏は、「122日以降は健康保険証が使えない」という誤った認識をする患者が多いとし、「正しい情報を周知する必要がある」と訴えた。

参加者からの「マイナ保険証に一本化するという法律はあるのか」との質問に対して早坂氏は、「マイナ保険証に一本化されるというのは大きな間違い。法令上は健康保険証が資格確認書に変わるというのが正しい」と説明した。

加えて、オンライン資格確認の運用上の問題について、早坂氏や司会を務めた川本弘理事が自院の状況を伝えた。依然としてマイナ保険証の読み取り後に「黒丸(●)」が表示されることを報告すると、参加者から驚きの声が聞かれた。

また、診療報酬改定の話題では、期中改定が決まった歯科技工士連携加算12について、参加者から「引き上げられた分の点数は、歯科技工士の収入となるのか」との質問があり、歯科技工士の就労環境を懸念する様子がうかがえた。

その他、「会員の意識と実態調査」の中間報告をもとに懇談。最終結果の公表に期待を寄せる声があがった。なお、この日はメディアから34名が参加した。

電子証明書の有効期限について

電子証明書の有効期限について

オンライン資格確認およびオンライン請求(以下、オン資等)では、電子証明書を利用しています。
電子証明書は、オン資等で利用者(保険医療機関)がデータを安全に送受信するために必要なものです。
既に、オン資等を利用されている医療機関ではコンピューターに設定されています。
しかし電子証明書には発行から3年3か月間の有効期限があり、期限毎に証明書の更新作業が必要となります。詳しくはオン資等を設定した業者にお問い合わせください。
協会には、電子証明書の有効期限に関するお問い合わせが寄せられています。そこで、有効期限の確認方法をまとめましたので参考にしてください。
医療機関向け総合ポータルサイトにも資料が掲載されています。

1.【お知らせ】電子証明書の更新はお済みでしょうか ~電子証明書の更新方法について~
https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=kb_article_view&sys_kb_id=bfda24352b77d6108cdcfca16e91bff6

2.オンライン資格確認 QA集 「5. 電子証明書について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24976.html#Q28

<オンライン資格確認 電子証明書の有効期限の確認方法>

有効期限の確認方法は主に2種類あります。
1.「電子証明書発行通知書」で確認する。
  電子証明書発行時に、社会保険診療報酬支払基金から簡易書留にて郵送されています。

2.使用しているパソコンから確認する。
お使いのパソコンのブラウザによってマニュアルが異なりますので、該当のマニュアルをご確認ください。
Windows_ChromiumEdge をお使いの場合 → 1 Windows_ChromiumEdge版
Windows_IE をお使いの場合 → 2 Windows_IE版
Linux_Firefox をお使いの場合 → 3 Linux_Firefox版
Mac_Safari をお使いの場合 → Mac_Safari版
(経営管理部)

5月31日までにホームページに掲載すべき事項について

5月31日までにホームページに掲載すべき事項について

2024年度診療報酬改定で保険医療機関は書面掲示することとされている事項について、5月31日までに原則としてウェブサイトに掲載しなければならなくなりました。
掲載すべき項目は以下の通りです。

○ 厚生局に届け出た施設基準
○ 明細書の発行状況に関する掲示
○ 物品の販売等であって患者から費用の支払を受けるものに関する事項(当該費用の支払が法令の規定に基づくものを除く)

○ 保険外併用療養費に関するもの
  ・ 金属床による総義歯に係る費用徴収その他必要な事項
  ・ う蝕に罹患している患者の指導管理に係る費用徴収その他必要な事項
  ・ う蝕に罹患している患者の指導管理に係る費用徴収その他必要な事項
  ・ 長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)の処方

自ら管理するウェブサイトを有しない保険医療機関は対象外です。

デンタルブックでは、院内掲示ポスターがダウンロードできます。
院内掲示ポスターの内容を活用してHPにも掲載してください。
各医院に適したものをダウンロードしてご利用ください。


① デンタルブックにログインし、「デンタル書庫」を選択

 
② 「デンタル書庫」内の「院内掲示ポスター/患者配布チラシ」を選択


③ 必要な施設基準をダウンロードし、ご利用ください。PDFやPowerPointデータなどでもダウンロードできます。

デンタルブックのログインはこちらから!
会員ログイン|東京歯科保険医協会

 

 

 

 

東京歯科保険医新聞2025年(令和7年)2月1日

東京歯科保険医新聞2025年(令和7年)2月1日

こちらをクリック▶「東京歯科保険医新聞」2025年(令和7年)2月1日

【新聞2月号】

 【1面】

 .会員の意識と実態調査/7割が「歯科医師にやりがい」

 2.東京歯科 歯科開業医会員年間増加数/2年連続トップ表彰

 3.診療報酬期中改定 4月実施へ

 4.歯科用貴金属の随時改定 3月から引き上げへ

 5.まもなく国会へ署名提出 お手元に残っていませんか?

 6.53回定期総会 日程のご案内

 7.「探針」

 8.ニュースビュー

 

【2面】

 9.重要懸案 オンライン請求猶予届出を巡り 厚労省が再提出方法示す

10.厚生労働省が通知 歯科薬剤の安定供給を指示/協会の要望が反映・実現

11.保団連2425年度第2回代議員会/協会の「会員の意識と実態調査」を推奨

12.お忘れなく!東京都の緊急対策支援金 交付申請期限は210

13.生産性向上・職場環境改善を目指す/一診療所当たり18万円を給付へ

14.2月会員無料相談のご案内

15.訃報

 

【3面】

16.2024年度 会員の意識と実態調査

 

【4面】

17.経営・税務相談Q&A No.425「利用していますか?減価償却の特例~開業医のための確定申告の基本~」

18.2024年分確定申告のポイント(税理士法人税制経営研究所)

19.書籍 保険医の経営と税務 2025年版/会員は1冊無料!2025年度最新の税務対応版を発行!

 

【5面】

20.教えて!会長!!No.91/期中の診療報酬改定

21.理事会だより

22.協会活動日誌

23.通信員便りNo.147

24.共済部だより

 

【6面】

25.研究会・行事ご案内

26.デンタルブックご案内

27.会員優待ご案内

 

【7面】

28.ALS患者追う映画『杳かなる』/「これは当事者だけの問題でしょうか

29.神田川界隈(副会長/山本鐵雄)

30.5回メディア懇談会/保険証 新規発行終了に意見 協会「実調」最終報告に期待の声

 

【8面】

31.都内歯科診療所 厳しい経営明らかに/会員医業収益の最頻値が医療経済実態調査を下回る/次世代のために求められる診療報酬引き上げ

都内歯科診療所 厳しい経営明らかに/会員医業収益の最頻値が医療経済実態調査を下回る

都内歯科診療所 厳しい経営明らかに/会員医業収益の最頻値が医療経済実態調査を下回る

◆次世代のために求められる診療報酬引き上げ

協会が昨年10月に実施した「会員の意識と実態調査」(以下、会員調査)の結果、会員の多くを占める個人立の歯科診療所における医業収益の最頻値は、保険・自費ともに、厚生労働省が20235月に実施した「第24回医療経済実態調査」(以下、実調)の結果を下回っており、東京の歯科診療所の経営は厳しい状況であることが明らかになった。また、将来を担う若手歯科医師のために必要なことについては、約80%が「診療報酬の引き上げ」であると回答している。

今後、次期診療報酬改定の議論が行われ、年末には改定率が決定される見通しだが、技術料を中心とした大幅な診療報酬の引き上げが求められる。

◆東京は保険も自費も医業収益が低い

会員調査には、1,658件(回答率27.6%)の回答が寄せられたが、うち79.8%は個人立の歯科診療所であった。

個人立の歯科診療所における保険診療の年間売上は、図1の通りで、その最頻値は1,800万円~2,400万円(15.1%)であった。実調によると、22年度の保険診療収益の最頻値は約2,522万円と報告されている。調査時期が異なるため単純に比較できないが、24年度の診療報酬改定がプラス改定であったにも関わらず、実調よりも会員調査の最頻値の方が低かった。サンプルの違いはあるにしても、東京の歯科診療所の保険診療収益は全国的に見て低い状況にあると言えそうだ。

同様に、自費診療の年間売上の分布は図2の通りである。最頻値は100万円未満(22.7%)だが、実調では22年度の「その他診療収益」(自費診療収益など)の最頻値は約410万円となっている。会員調査の最頻値の方が低い傾向は変わらず、最頻値だけで見れば東京の自費診療収益も高いとは言えない。

このように、協会の会員調査は、明らかに東京の歯科診療所は経営が厳しいという現状を物語っている。

◆診療報酬引き上げ次世代のためにも必要

協会の会員調査では、若い世代の歯科医師が魅力を感じる職にするために必要なことを聞いているが、個人・法人立などを含む回答結果は図3となった。

最も多かったのは、「診療報酬の引き上げ」(79.6%)で、「経済的な負担軽減」が続いた。さらに、「診療報酬改善で重視すべき内容」についての問いでは、最も多い回答は「保険診療だけで経営が成り立つ点数設定」(65.7%)であり、診療報酬の改善を求める声が一番大きい。

◆総枠拡大の声を国会・行政へ/歯科署名にご協力を

現状を解決するには、診療報酬の大幅な引き上げが必要である。さらに、不合理な算定要件の是正、治療が必要な患者が自己負担を気にせずに歯科診療所に通院できる負担軽減策の実現も必要である。それらの実現には、現場の声を国会や行政に届ける必要がある。協会は、2月から「保険でより良い歯科医療の実現を」求める請願署名を「月刊保団連」2月号に同封して会員にお届けしている。ぜひ、協力をいただきたい。

また、署名用紙の追加、受付用の署名用紙回収箱を無料配布している。希望者は協会運動本部に電話(03-3205-2999)にてお申し込みいただきたい。

<職員の1日密着>Iさんインタビュー(採用情報)

INTERVIEW インタビュー

Iさん/入局7年目(担当:地域医療部、社保・学術部、医事相談部、総務部、ICT戦略化委員会

入局のきっかけは?

前職では家具の販売員としてインテリアの提案と販売の仕事をしていました。大学で社会福祉学を専攻していたので、地域医療や社会福祉に関わる仕事に就き、学んだ知識を活かしたいと思うようになり、転職活動していく中で協会を知ったのがきっかけです。特に、東日本大震災で被災地の歯科医療体制が不十分であるという記事を目にしたことで、協会への興味が深まりました。
前職と業界や仕事内容が全く異なっていたので不安がありましたが、採用面接や面談の際に仕事内容を丁寧に説明していただいたことで不安も払しょくできたので、安心して協会を選ぶことができました。


現在の仕事内容を教えてください。

担当部署は、地域医療部、社保・学術部、医事相談部、ICT戦略化委員会、総務部です。地域医療部はチームリーダーとして、役員の先生方とともに地域医療に関わるさまざまな課題の改善に取り組んでいます。例えば、東京都では子どもの通院時に一部負担金が発生する地域と発生しない地域があります。協会が2023年に実施した学校歯科治療調査では、地域によって子どものむし歯の発生率に差があることが明らかになりました。この結果を踏まえ、子どもたちが安心して歯科医療を受診できる体制を広げるために、養護教諭と歯科医師による意見交換会を開催し、それも踏まえて東京都に対して居住地に関係なく一部負担金なしで受診できるよう要請しました。また、地域に根付く歯科医師を増やす取り組みとして、歯科訪問診療について学べる講習会を企画・運営するなど、地域医療の改善活動を進めています。
社保・学術部および医事相談部では、先生方から日々寄せられる診療報酬に関する相談に電話で対応しています。診療報酬とは、医療機関が患者に提供した医療に対して支払われる対価のことです。診療行為ごとに点数が定められていますが、その仕組みは非常に複雑で分かりにくいものとなっています。そのため、相談対応をはじめ、説明会の開催や行政への働きかけを通じて、会員の先生方がスムーズに診療を行えるよう支援活動と運動を行っています。
ICT戦略化委員会では、会員向けマイページの管理などを担当し、総務では職員が使用するパソコンなどの管理業務を行っています。


入局前後のギャップはありましたか?

入局前はデスクワーク中心の業務を想像していましたが、実際にはデスクワーク以外にも電話相談や講習会の企画・運営、さらには会員の診療所への訪問など、業務内容は多岐にわたっていることにギャップを感じました。業務の中で、会員の方々に対して、どのようにわかりやすく説明できるか、どのようにしたら理解しやすい資料が作成できるかを考えることはやりがいを感じます。


入局して思い出に残るエピソードはありますか?

当協会の設立50周年記念イベントの企画と運営に携わったことです。記念講演の企画や、抽選会などの準備のため、会議や打ち合わせを行い、大変なことも多かったのですが、イベントが無事に終了した時は達成感がありました。電話相談でよくお話しする先生から直接「ありがとう」と言っていただけたことはとても嬉しかったです。感謝の言葉をいただけたことは、とても励みになりました。


応募する方へメッセージを!


当協会は、会員6,000名以上の歯科医師の日々の診療をあらゆる角度からサポートしています。普段、気軽に受診している歯医者さんも診療報酬に関する悩みなど不安を抱えている先生かもしれません。先生たちが安心して診療できるように活動していくことは歯科医療の発展と地域医療を守ることに繋がります。
少しでも当協会に興味を持っていただけた方は、ぜひご応募ください。そして私たちと共に行政を動かしましょう。

 

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Iさんの1日に密着

09:30 AM メールチェックなど
会員からの問い合わせや、共有事項などの確認をします。
10:00 AM 電話相談業務(社保・学術部、医事相談部)
会員の先生から寄せられる保険請求の疑問などに回答します。わからないことは上司に相談し、適切な回答ができるようします。 電話相談
00:30 PM ランチ
高田馬場は美味しいお店がたくさんあります。美味しいご飯を食べてのんびり過ごします。 ランチ
01:30 PM 講習会で使用する資料の最終確認(地域医療部)
今日は夜に講習会が開催されるので講師を務める役員と電話で最終確認を行います。
02:30 PM 動画編集(ICT戦略化委員会)
過去に行われた講習会をオンデマンド配信するため動画編集し、会員ページ(デンタルブック)にアップします。
04:00 PM 設備機器の管理(総務部)
複合機の不具合が起きてしまったので業者を手配して修理してもらいます。
05:00 PM 講習会の設営
最近は会場と動画配信のハイブリッドで講習会を開催することが多いです。カメラやマイクなどを準備します。設営
07:00 PM 講習会スタート
地域に根付く歯科医師を増やすために定期的に開催している歯科訪問診療について学べる講習会です。後日、この講習会を受けて訪問診療を始めたという先生もいました。
09:15 PM 退勤
講習会があると残業になりますが、特になければ定時(PM6:15)で帰って家族と過ごします。

 

職員インタビュー・採用情報(マイナビ転職)

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<職員の1日密着>Sさんインタビュー(採用情報)

INTERVIEW インタビュー

Sさん/入局7年目(担当:組織部・共済部

入局のきっかけは?

きっかけは医療関係の非営利組織を転職先にしたいと考えていたことです。前職が金融機関で、顧客利益より自社利益を優先する営業活動に前向きになれず、純粋に人の役に立てる職種は医療関係であると考えました。また、非営利組織であれば、自社利益を優先せず顧客(会員)の利益を優先した活動ができると考え、求人を探していたところ、当協会の求人を見つけ応募しました。


現在の仕事内容を教えてください。

現在は「組織部」という会員の入退会などに関わる部署と「共済部」の「保険医休業保障共済保険」という制度を担当しています。
「組織部」は会員情報の管理が主な業務ですが、会員の入会促進策や退会防止策などを検討し、各部への連携や旗振りを行うことも重要な業務の一つです。日々、会員の問合せや入退会の傾向から次に取り組むべき活動を検討し、実行しています。
「保険医休業保障共済保険」は文字通り、加入者の休業時の保障を行う制度になっています。担当者としては加入者からの問い合せや、加入希望者への対応に加え、どうすれば加入者が増加するか、など加入促進策の検討・実行を行っています。


入局前後のギャップはありましたか?

事務所の雰囲気は非営利組織の団体ということで、堅苦しい雰囲気を想像していました。入局してみると、少人数で運営しているということもあり、入りたての私にも積極的に意見を発言できることや宣伝物などを作らせてもらえる機会がありました。経験年数や年齢に関わらず、チャレンジできるため、ある種ベンチャー企業のような雰囲気にギャップを感じました。


入局して思い出に残るエピソードはありますか?

コロナ禍で社会全体が機能不全に陥り、当協会も今までの活動ができていなかった中で、医療機関に対し、様々な補助金や支援金が出されました。当時担当していた部署がそういった補助金や支援金の問い合わせを受け付けしていました。会としてのノウハウも何もない中で、自分自身が可能な限り会員に分かりやすく伝わりやすい対応を心がけていました。先輩職員から、当協会会長とベテランの職員が、とても丁寧にわかりやすく会員に対応をしていると言っていたことを教えてもらいました。自分自身の取り組みが間違っていなかったことが実感でき、非常に充実した気持ちになったことがとても印象に残っています。


応募する方へメッセージを!


当協会は団体職員という一見堅苦しい職種に見えるかもしれませんが、自分自身が考えていることや企画していることを発言・発信がしやすい会です。そのため、若いうちから責任がある業務や積極的に発信を行っていきたい方には向いている職種だと思います。逆に、決められたことを決められた時間内に完結する、というような業務や働き方をイメージしている方には向かないかもしれません。

 

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Sさんの1日に密着

09:15 AM 出勤
出勤し、コーヒーを飲んで一息。
09:30 AM 業務開始
業務開始。会員や外部からの問い合わせのメールチェック前日に会議などであったことや様々な事項を上席に報告・共有。
10:30 AM 訪問(組織部)
未入会員の元を訪問。入会を検討している歯科医師に向けて訪問し、協会の説明を行います。(既存会員に共済制度の制度説明を行う日もあります)訪問
00:30 PM ランチ
この日は、訪問先近くでランチ。
01:30 PM 事務所に戻り、郵便物確認(組織部・共済部)
入会申込書が届いていれば新規入会者への連絡、保険医休業保障共済保険関連の到着書類の整備を行います。
02:30 PM 会員情報の整理、対応(組織部)
会員情報の登録・修正作業や会員からの電話に対応。訪問
04:30 PM 役員と電話での打ち合わせ
役員に対して会員数や特徴点の報告を電話で行います。
05:30 PM 会員へ資料送付(組織部・共済部)
入会資料や保険医休業保障共済保険の請求書類等の送付作業を行います。
06:15 PM 退勤
定時で退勤した日は子どもをお風呂に入れています。

 

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<職員の1日密着>Fさんインタビュー(採用情報)

INTERVIEW インタビュー

Fさん/入局5年目(担当:経営管理部・財政部・総務部・「保険でよい歯を」東京連絡会)

入局のきっかけは?

前職は百貨店のプロモーションに従事し、充実した日々を過ごしていました。しかし、コロナの感染拡大で、状況は一変。百貨店での買い物は不要不急と呼ばれ、集客施策は軒並み中止に…。その一方、医療従事者である親は、コロナ感染者の対応で毎日疲弊の日々でした。コロナ禍が明けるのを待つのではなく、医療業界を支えられる場で働きたいと思い、転職活動を始めました。
当協会の活動は、診療報酬の請求・税務や労務の相談対応、講習会・研究会の企画、共済制度の運営など、多岐にわたります。さらに、歯科医院の経営改善のために、東京都・厚労省などの行政への要請活動もしています。1つに特化せず、多角的な方向から歯科医療業界を支える活動をしている当協会に魅力を感じ、入局を決めました。


現在の仕事内容を教えてください。

経営管理部・財政部・総務部・「保険でよい歯を」東京連絡会を担当しています。なかでも経営管理部はチームリーダーとなり、労務や税務、法律に関する相談対応、スタッフ向けの講習会の企画・運営などを行っています。その他、並行して3つの部署を兼任しており、財政部では小口現金管理、総務部では理事会準備などの庶務、「保険でよい歯を」東京連絡会では、保険でより良い歯科医療実現のために歯科医療従事者や患者さんとともに活動しています。


入局前後のギャップはありましたか?

若手事務局がチームリーダーとなり、課題解決のために歯科医師である役員に理事会にて事務局が提案し説明することに驚きました。自分が考えた内容で歯科医師の「困った」を助けられる可能性があることに、今は魅力に感じています。
また、職員は少数精鋭のため、部署を複数兼任します。複数の業務をしながら、さらに会員からの電話相談も数多く受けるため、はじめはスケジュール・タスク管理に悩みました。特に、各部署の業務量が多いタスクが重なる時は、期限までに遂行できないことや、ミスをしてしまい上司にサポートしてもらうこともありました。


入局して思い出に残るエピソードはありますか?

2023年10月に始まったインボイス制度。複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式です。インボイス制度の対応についての相談は経営管理部の管轄であり私が主担当となりました。国税庁が発出した資料やQ&Aを読み込み、インボイス制度の概要、登録をする必要があるかなどの検討を行いました。そして、歯科医院向けのリーフレットを作成。作成までに、かなりの時間を要しましたが、出来上がったときの達成感は忘れられません。「歯科医院の状況に沿って作成されすごくわかりやすかった。やっと理解することができた」という声もいただき、やりがいを感じました。


応募する方へメッセージを!


みなさんは団体職員にどのようなイメージをお持ちですか?社会貢献度が高く、安定した仕事。定時で帰れて、正確な事務処理が主な仕事。そんなイメージを持つ方もいると思います。
協会は、社会貢献度の高さはありますが、主体性がある人が活躍できます。役員は日中診療をしているため、会議は原則夜の開催です。正確な事務処理を求められる場面もありますが、それ以上に自ら考え、形を創りあげることが求められます。
歯科医師を取り巻く環境は年々悪化しています。物価・人件費高騰、歯科衛生士の採用難、歯科医師の高齢化…他にも数多くあります。会員が「保険で安心してきちんとした診療ができるよう」役員と密にコミュニケーションを取りながら課題改善のため遂行していきます。歯科医療改善に貢献したい方、主体的に考え行動できる方のご応募をお待ちしております!

 

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Fさんの1日に密着

09:30 AM 出勤
出勤後、小口現金照合(財政部)や切手管理(総務部)などの庶務を行います。その後、役員や会員からのメールをチェックし対応します。
10:30 AM 銀行・郵便局へ(財政部・総務部)
銀行や郵便局へ、必要な現金引き出し・1カ月分の切手購入。
00:30 PM お昼休み
お弁当持参派。会議室でお弁当組の同僚とおしゃべりしながら…食べ終わったあとは、気分に合わせ、読書やお昼寝をする日も。 ランチ
01:30 PM 午後スタート!
世話人会の会議運営を行います。(「保険でよい歯を」東京連絡会)この日は、イイ歯デーという街頭宣伝の企画を中心に議論しました。会議後も、役員の先生と直接会える時間は貴重なため、今後の活動について打合せをします。 連絡会
03:00 PM 中途採用業務(総務部)
求人募集の原稿を考えたり、インタビュー原稿の校正や、写真を撮影し編集!
05:00 PM 経費処理(財政部)
出金・入金処理をしたあと、小口現金を照合。 経費
05:30 PM 部署内ミーティング(経営管理部)
進捗状況の確認、電話相談で対応したもので共有すべきことなどを報告します。
06:00 PM 振り返り
当日の業務振り返り、翌日のToDoの整理、メールチェックを行います。
06:15 PM 退勤

 

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【教えて会長Vol.91】期中の診療報酬改定

【教えて会長Vol.91】期中の診療報酬改定

Q 期中に診療報酬改定があると聞きましたが?

 昨年1225日に開催された中央社会保険医療協議会総会において、「中間年改定の年に行う期中の診療報酬改定について」が議題として提出されました。議題の一つに「歯科衛生士や歯科技工士のタスクシフト、手間への評価の見直し」が含まれていました。新規技術や材料が、年に4回ある期中のタイミング(36912月)で保険適用されたこと(いわゆる「期中収載」)は、過去に何度も経験してきましたが、今回、歯科で「期中改定」が行われたことには驚きました。今までは1989年に消費税(3%)の導入に伴う改定をはじめ、5%に増税された97年、10%に増税された19年、そして健康保険法等改正に伴う94年に「期中改定」が行われています。当然ですが、財源がなければ「期中改定」は不可能ですから、何らかの理由で財源の確保ができたということなのでしょう。

Q 期中改定の中身は?

 歯科衛生実地指導料(実地指)の口腔機能指導加算(口指導)が10点から2点増点の12点、歯科技工士連携加算1(歯技連1)が50点から10点増点の60点、歯科技工士連携加算2(歯技連2)が70点から10点増点の80点になります。改定は4月に施行されます。なお、これらの評価の目的は、歯科衛生士および歯科技工士の待遇改善であり、賃上げに繋げる意図が背景にあります。そのため算定する際には注意が必要です。

Q 口腔機能指導加算とは?

 口指導は、口腔機能発達不全症、または口腔機能低下症と診断した患者に対して、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が実地指(月180点)とあわせて口腔機能に関する指導を行った場合に加算します。口腔機能発達不全症の患者には正常な口腔機能の獲得を目的とした実地指導を、口腔機能低下症の患者には口腔機能の回復、または維持・向上を目的とした実地指導を行うことが求められます。なお、歯科口腔リハビリテーション料3(歯リハ3:月21口腔につき50点)を算定した同日には、その指導内容が歯リハ3で行った指導や訓練と重複した場合は、口指導は算定できないので注意が必要です。したがって、歯リハ3と口指導で行った指導内容はカルテ記載が必要です(保団連発行「歯科保険診療の研究20246月版」3233120ページ参照)

Q 歯科技工士連携加算1、2とは?

 歯科技工士連携加算(歯技連1)を算定するには、施設基準(表)を満たし、地方厚生局長へ届出を行う必要があります。

【歯技連1

・レジン前装金属冠、レジン前装チタン冠、CAD/CAM冠の製作において、前歯の印象採得時に、歯科医師と歯科技工士がともに対面で色調採得および口腔内の確認などを行った場合に、印象採得料に加算します。

6歯以上のブリッジの咬合採得時に、歯科医師と歯科技工士がともに対面で咬合関係の確認や口腔内の確認などを行った場合、咬合採得料に加算します。

・有床義歯の場合、9歯以上の部分床義歯または総義歯の製作時に、咬合採得または仮床試適の際に、歯科医師と歯科技工士がともに対面で、咬合採得時には咬合関係の確認など、仮床試適時には人工歯の排列位置などを確認した場合に、歯技連1を咬合採得料または仮床試適料に加算します。

※歯技連1の算定は1口腔単位で、算定は1回のみです。

【歯技連2

・歯技連1と同じ条件に加え、歯科医師と歯科技工士がともに情報通信機器を活用して行った場合に印象採得料や咬合採得料に加算します。

※歯技連2の算定も1口腔単位で、算定は1回のみです。

今回、期中に診療報酬を改定することが可能という実例が示されました。これは、不合理な改定内容の改善と今後の「保険でよりよい歯科医療」を求める視点から注目すべきことと考えます。

東京歯科保険医協会

会長 坪田有史

(「東京歯科保険医新聞」2025年2月号掲載)

厚生労働省が通知 歯科薬剤の安定供給を指示/協会の要望が反映・実現

厚生労働省が通知 歯科薬剤の安定供給を指示/協会の要望が反映・実現

厚生労働省は16日、医政局医薬産業振興・医療情報企画課からの事務連絡「歯科診療所等への医療用医薬品の安定供給について(協力依頼)」を関係機関宛に通知した。

これは、スポンゼルの限定出荷が長期に渡り代替品との価格差が大きいこと、および麻酔剤や抗菌薬、解熱鎮痛剤などが入手困難な状況であることから、20249月に協会が厚労省に改善を要望した。その際に、「医薬品の安定的な供給については、医薬産業振興・医療情報企画課にも情報共有しながら対応していきたい」との回答を受けていた。その後、千葉県保険医協会と全国保険医団体連合会も改善を要求。その結果として、今回の事務連絡が通知されたものである。

その中では、歯科診療所では、「歯科治療に用いる医療用医薬品の内、特に解熱鎮痛剤、抗菌薬、麻酔剤(以下、解熱鎮痛剤等)の入手が困難な状況が続いており」と現状分析し、さらに「医療機関や薬局と比較して、歯科診療所の購入が少量であることや購入実績が少ないことから、限定出荷や出荷調整の影響を受けやすい」と考えられることを示した。

また、解熱鎮痛剤を含む医療上必要不可欠な安定確保医薬品などに対しては、供給不足に対応するため、増産に必要な施設整備費などへ緊急的な補助を行うといった対応をするとしている。しかし、状況の改善には、まだ時間を要する見込みであることから、歯科用医薬品卸売販売業者や歯科診療所にも適切な量の供給に協力を求めている。

今回の通知により、今後、歯科薬剤の安定供給が確実に実行されるよう期待したい。協会は引き続き、状況を注視し、対処していく。

<職員の1日密着>Kさんインタビュー(採用情報)

INTERVIEW インタビュー

Kさん/入局4年目(担当:広報・HP部、運動本部、ICT戦略化委員会)

入局のきっかけは?

マスコミ業界2社で経験を積み、広報・PR分野のスキルを活かしながら、社会貢献ができるという視点で、民間団体や学校法人などを中心に転職活動をしていました。協会は、歯科医師の権利を守ることに加えて、国民の歯科医療向上を図ることも理念としています。
人々の生活とは切っても切り離せない医療界で、歯科医師をはじめ、多くの人に貢献できると考え、協会を選びました。また、歯科医療とは全く異なるキャリアであったものの、採用面接では役員の先生や人事の方が私の経験にしっかりと耳を傾けてくださり、理解してくださった感覚があったことも転職を決めたきっかけでした。


現在の仕事内容を教えてください。

広報・ホームページ部、運動本部、ICT戦略化委員会に所属しています。中でも広報・ホームページ部ではチームリーダーとなり、毎月の「東京歯科保険医新聞」発行やホームページの管理・運営、報道機関を対象としたメディア懇談会などの開催などを担っています。
また、並行してその他の2部署を兼任し、運動本部では歯科医療改善に向けた取り組み、ICT戦略化委員会では独自の会員ページの管理などを担当。具体的には、各部署の主チームリーダーをサポートしながら会議の準備運営、資料作成などを行っています。


入局前後のギャップはありましたか?

団体職員と聞くと、いわゆる“カチッ”としたイメージがありましたが、フランクに話しかけてくれる先輩がいたり、仕事のことでも相談しやすい雰囲気があったり、良い意味で驚きました。未経験の業界への転職で戸惑いもありましたが、そうした職場の環境もあり、順応していくことができたと思います。
一方で一般企業と異なり、現役の歯科医師である役員が日中にはオフィスにいないので、電話やメール、会議でお会いする時など限られた機会でコミュニケーションを取る難しさがありますね。大きなプロジェクトを進める場合、月1~2回の理事会で承認を得る必要があるので、先生のコンセンサスを取りながらスケジュールを組んで進めていくことが求められます。


入局して思い出に残るエピソードはありますか?

協会についてPRするため、定期的にメディア懇談会を開催して、報道機関との関係を構築しています。歯科医療専門媒体の方にご参加いただくことが多く、より広く情報発信をすることが課題だと感じていました。そこで関係団体の記者会見や記者クラブなどに足を運び、とにかく記者の方々にご挨拶して回りました。すると数カ月後のメディア懇談会に、全国紙の記者の方がいらっしゃったのです。あの時はとてもうれしかったですね。
協会の考え方や、歯科医療の問題点を我々だけで発信するには限界があります。歯科医療の改善、そして協会の認知拡大も含め、今後も組織内外を巻き込みながら取り組んでいきたいです。


応募する方へメッセージを!

協会には約6,000人もの会員が入会していますが、年月を重ねるうちに自分の名前を覚えてもらえたり、自分宛に電話がかかってきたり、時には先生から意見を求められたり。診療所にいるはずの先生方をとても近くに感じることがあります。先生方はほかでもなく “協会に話したい”お困りごとをお持ちで、その課題解決をサポートして、「ありがとう」「助かったよ」と言っていただけることはこの上ない喜びです。
一方で、例えば「学校歯科治療調査」の取り組みでは、都内の小・中・高全校を対象に子どもたちのむし歯の状況を調べ、その結果をもとに国や行政に要請します。自分たちの仕事を通じて子どもたちのむし歯が減る可能性があるのです。そんなふうに、健康な国民生活にも寄与する取り組みができることが協会業務のやりがいです。
そして、これらの諸課題を解決していく方法は、自分の経験やスキル次第で十人十色と感じています。私のように医療業界未経験の方でも、それぞれの個性を発揮できるはずですので、ぜひ一緒に歯科医療改善という大きな課題にチャレンジしましょう。

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Aさんの1日に密着

09:30 AM 出勤後、メールチェック&部署内ミーティング
役員や業者からのメールをチェック。部署内のミーティングでは、課題や会議の準備状況の確認などを行います。 メールチェック
10:30 AM PRポスターデザイン(運動本部)
運動本部で取り組む活動のPRポスター作成。Illustratorを用いて自らデザインも!
00:30 PM ランチ
数人でランチへ…仕事からプライベートまで同僚とコミュニケーション! ランチ
01:30 PM 役員と電話で進捗共有
役員は現役の歯科医師!診療所の昼休みなどを利用して、情報共有しています。
02:30 PM 会員の診療所に取材へ(広報・ホームページ部)
歯科医療の問題点などを「東京歯科保険医新聞」で取り上げるため、取材対象の先生に交渉。診療所まで赴き、取材します。
04:00 PM 紙面編集(広報・ホームページ部)
企画・取材・編集・校正…毎月発行の「東京歯科保険医新聞」の編集期間は大忙し。 編集作業
06:00 PM 最新ニュースを会員にお届け(ICT戦略化委員会)
会員の先生にメールマガジンを配信し、歯科医療に関わる最新のニュースをお届け。
06:15 PM 退勤
定時で退勤する日は、サウナやランニングでリフレッシュ!

 

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2024年分確定申告のポイント(税理士法人税制経営研究所)

2024年分確定申告のポイント(税理士法人税制経営研究所)

2月17日から2024年分所得税確定申告の受付が始まります。今回の申告で注意すべき所得税改正点および留意点のうち、主なものは次の通りです(詳細は「保険医の経営と税務(2025年版)」をご参照ください)。

(1) 定額減税

24年分の所得税については、その年分の合計所得金額が1,805万円以下の場合、確定申告の際に所得税の額から定額減税額が控除されます。控除額は次の金額の合計額です。

・本人分3万円

・同一生計配偶者または扶養親族一人につき3万円

確定申告書第一表「令和6年分特別税額控除」欄に人数と定額減税額の金額を記入の上、配偶者や扶養親族について定額減税を適用する場合には、第二表「配偶者や親族に関する事項」の「その他」欄に「2」と記入してください。

(2) 電子帳簿保存法

領収書・請求書などをメールやEDI(電子データ交換/Electronic Data Interchange)、クラウドなどの電子データで受領した場合には、「電子取引」に該当し、2411日以降、そのデータを電子保存することが必要となりました(紙に出力しての保存は不可)。なお、「電子帳簿」「スキャナ保存」については、これまで通り書面での保存が原則で、電子保存については任意です。

(3) 申告書控えの収受印押なつ廃止

2511日以降、税務署に確定申告書などを書面により提出した場合には、申告書の控えに収受日付印の押なつが行われないこととなりました。郵送により申告書を提出する際は、提出用のみを送付し、控えについてはご自身で提出年月日の記録・管理をしてください。

(4) 少額減価償却資産の必要経費算入制度の延長

青色申告書を提出している事業者は、購入金額が1台につき30万円未満の資産を取得した場合、全額が必要経費となる制度(年間合計300万円まで)の適用期限が2年間延長され、26331日まで適用されることとなりました。

(5) 国等から助成金等が支給された場合の取り扱い

① 非課税となるもの

2024年度新たに住民税非課税世帯等となる世帯への給付金

・定額減税しきれないと見込まれる方への給付金(調整給付)

② 事業所得の雑収入となるもの(消費税は対象外)

・新型コロナウイルス感染症特別利子補給制度に関する利子補給金

・東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金等、自治体による物価高騰対策補助金等

・マイナ保険証の利用人数の増加量に応じた一時金

・オンライン資格確認等の導入に必要となる資格確認端末の購入等に係る補助金

※収入計上時期は支給決定時です。ただし、経費を補填するために交付を受ける助成金などについては、その支出が発生した年分の収入とされます。また、補助金等により固定資産を取得した場合には、国庫補助金等の総収入金額不算入制度(いわゆる圧縮記帳)を適用することにより課税の繰り延べをすることができます。

(6) その他の留意点

① 金属売却収入

歯科金属や金歯・撤去冠などの歯科スクラップを金属業者へ売却した場合、忘れないよう雑収入に計上してください。

② 賃上げ税制

青色申告書を提出している事業者が一定の条件を満たした上で、前年より給与などの支給額を1.5%以上増加させた場合、給与など増加額の15%から最大40%を所得税額から控除することができます。ただし、税額控除額は、所得税額の20%が上限となります。

103万円の壁について

25年から、いわゆる103万円の壁が123万円となり、課税最低限が引き上げられる予定です。なお、25年1月からの給与所得の源泉徴収税額表の変更はなく、年末調整で所定の調整が行われる見込みです。

★経営管理研究会(2024年11月28日開催)をオンデマンド配信中

なお、協会では、「定額減税 押さえておきたい確定申告のポイント~そして賃上げ促進税制~」をテーマとして開催した経営管理研究会(20241128日開催)をオンデマンド配信しています。デンタルブックの協会制作動画コーナーよりぜひご覧ください。

生産性向上・職場環境改善を目指す/1診療所当たり18万円を給付へ

生産性向上・職場環境改善を目指す/1診療所当たり18万円を給付へ

昨年125日に開催された社会保障審議会医療保険部会で、2024年度補正予算に「医療分野の生産性向上・職場環境改善等による更なる賃上げ等の支援」が盛り込まれた。

▼ベースアップ評価料の届出が条件

これは、ベースアップ評価料の届出をしている1歯科医療機関あたり経費相当分の給付金として18万円を支給するものだ。具体的な申請方法や申請期限は、今後示される予定。詳細がわかり次第、デンタルブックメールニュースなどで知らせる。

なお、本年1月から、ベースアップ評価料(Ⅰ)専用届出様式が簡素化されている。概要は以下の通り。

【対象施設】

・生産性の向上に資する設備導入等の取り組みを進める医療機関等(ベースアップ評価料届出医療機関に限る)

【交付額】

18万円/施設

【生産性向上に向けた取り組みのイメージ】

ICT機器の導入による業務の効率化

・タブレット端末、離床センサー、インカム、WEB会議設備等の導入

 →職員間の情報伝達の効率化(チーム医療の推進)

・床ふきロボット、監視カメラ等の導入

 →清掃業務、院内監視業務等の効率化

・タスクシフト/シェアによる業務の効率化

・医師事務作業補助者・看護補助者の配置↓医師・看護師の業務効率化(診断書作成、病室内の環境整備や看護用品の整理等)

※新たに配置する際に必要な経費の他、既に雇用している職員の人件費に充てることが可能

【施策のスキームなど】

Ⅰ 医療機関は都道府県に交付申請し、都道府県は国に所要額を交付申請

Ⅱ 国は都道府県を通じて医療機関に所要額を交付決定し、都道府県が医療機関に交付

Ⅲ 医療機関は速やかに都道府県に実績報告

Ⅳ 都道府県が国に実績報告を行い、国は交付額を確定して都道府県に通知

診療報酬期中改定/4月実施へ

診療報酬期中改定/4月実施へ

1月29日に行われた中央社会保険医療協議会(中医協)総会に「中間年改定の年に行う期中の診療報酬改定」として、歯科に関連して歯科衛生士や歯科技工士のタスクシフト・手間への評価が答申された。その中で歯科関連については、歯科衛生実地指導料の口腔機能指導加算、歯科技工士連携加算がそれぞれ4月から引き上げられる(表参照)。

今回答申されたのは、①入院時の食費の基準の見直し、②歯科衛生士や歯科技工士のタスクシフト、手間への評価の見直し、③長期収載品の選定療養化や医薬品供給不安に伴う服薬指導の評価の見直し―の3項目。特に②では、高齢化の進展などにより歯科診療のニーズが増加している中、歯科診療所などで、より専門的な業務を行う歯科衛生士、歯科技工士を確保し、限られた人材で歯科医療を効率的に提供する観点から、歯科衛生士、歯科技工期中改定表 4月以降の点数引き上げ士の業務に関わる評価の見直しが盛り込まれている。

昨年1225日の大臣折衝を踏まえ、緊急的に対応すべきものとして「地域での希少な医療資源を有効活用する観点から、口腔機能指導や歯科技工士との連携に係る加算について上乗せ加算を講ずる」とされた。

重要懸案/オンライン請求猶予届出を巡り厚労省が再提出方法示す

重要懸案/オンライン請求猶予届出を巡り厚労省が再提出方法示す

会員から「オンライン請求の猶予届出が不受理となった」との問い合わせが多数寄せられている。全国の保険医協会・医会からも同様の状況が報告されているため、全国保険医団体連合会(保団連)は昨年1226日、オンライン請求猶予届出の再提出に関する厚生労働省要請を実施した。以下に、届出の再提出の方法などを紹介するので、参考にしていただきたい。

厚労省はオンライン資格確認の体制整備の機会に乗じて、医療機関の請求方法を「20249月末までに原則オンライン請求に移行」とし、光ディスクなど(以下、電子媒体)で請求する医療機関については「猶予届出書兼オンライン請求への移行計画書(以下、猶予届出書)」の提出が必要としていた。 ところが、電子媒体での請求を続けるための猶予届出書を提出したにもかかわらず、「オンライン請求に移行できない理由」に該当しないとして、支払基金から電話があり、返戻される事案が東京を含む全国で確認されていた。

そこで、保団連が電子媒体で請求する医療機関からの猶予届出書の再提出要請を撤回することなどを求めて、改めて厚労省要請を実施した形だ。

その結果、「移行できない理由」を記載する際は、その具体的な理由を付け加えて記載することが付記された。例えば、「患者減少のため、今後の費用負担など経営上の理由で導入困難」や「高齢のためセキュリティ上の不安から導入困難」などがあげられる。

「レセプト枚数が極端に少ない」や「1年後に廃院を検討中」「高齢のため一人で対応している」など、さらに具体的な理由がある場合は「備考欄」に記入する。

また、猶予届出書の更新期日は2025年9月末まである。様式には、移行の目安時期の記載が必要となる。移行計画は「イ.来年*3月末までの時期」または、「ウ.来年*9月末までの時期」のどちらかを選択することになるが、残りの期間を鑑みると、「ウ」の選択が現実的である(*猶予届出書は2024年内に提出したものであるため、「来年=2025年」を指す)。