WEBに係る歯科関連の法令やトラブル対応などについて、
歯科専門にサイト制作、運用、コンサルディングを手掛ける専門家が解説する本連載。
今回は診療所のホームページについて―。
歯科診療所の運営にインターネットを活用することは、今や「当たり前」と感じる方も多いのではないでしょうか。そして、その「常識」に本心ではついて行けない方から、よくこんな質問をいただきます。「診療所のホームページって、どこに力を入れれば効果があるの?」。ITの専門家ではない歯科医療従事者の方々は、煌びやかな競合医療機関のホームページを見て、頭を悩ませている方が多いようです。
弊社の管理しているサイトのアクセス集計(アクセス数、ページごとのアクセス状況、サイト訪問時に検索したワードなど)を分析すると、ほとんどのサイトに同じ傾向がありました。トップページを除く歯科診療所ホームページで、最も見られているページに共通点があり、仮説を元にこのページを強化することで、効率よく患者さんへのメッセージを届けられます。
最も見られているページとは、「診療所内装(設備も含めて)」「スタッフ」の2種類です。サイトに訪れた患者予備軍の方々は、必ずこの2ページを最初に開きます。これから通院する診療所が、「どんな場所」で「誰が」治療してくれるのか、この2点をほぼすべての人が最重要視していることがわかります。
したがって、院内、スタッフの写真をできるだけ多く使用し(スマホでも綺麗に撮影できます)、自己紹介や患者へのメッセージを丁寧に掲載することで、「相手に寄り添ったメッセージ」を伝えることが可能です。ちなみに、自費治療のページは相対的に閲覧者が少ないことが一般的です。
まず「どんな場所」で「誰が」治療するのかわかりやすく発信し、患者側の最初の審査を通過する必要がありそうです。
クレセル株式会社
(東京歯科保険医新聞2022年4月号11面掲載)