Google の 口コミを気にしなくていい理由

WEBに係る歯科関連の法令やトラブル対応などについて、
歯科専門にサイト制作、運用、コンサルディングを手掛ける専門家が解説する本連載。
今回は医院情報サイトについて―。

 「Googleにネガティブな口コミを書かれた」とのご相談が減ることなく寄せられます。
口コミに対する対応策は、以前の本連載でお伝えしましたが、今回はそもそも「Googleの口コミは気にしなくていい」理由を解説します。
 歯科に限らず医療機関の口コミは、概ねネガティブなことを書かれるケースが多い傾向にあります。それは医療サービスを「望み通りに処置してくれて当たり前」という、日本人ならではの先入観があり、“現実との対比”によって発生する不満足が原因です。
経験則ですが、書き込みを行う理由は、①本当に問題と思われる出来事があった、②漠然とした不満足の矛先が抽象的なネガティブ書き込みになっている、③クレームを書きたいだけ―という3つが代表的です。
 ①に対しては、口コミサイト上の返信機能を使うことで、他者が読んだ時に歯科医療機関側の誠意を示すことができ、「本当は過剰表現ではないか」という気持ちにさせることができます。
 ③については、書き込みをしている人のアイコンをタップ(クリック)すると、その人がどのような口コミを書いているか見ることができるので、確認してみてください。様々なところでクレームの書き込みを行い、それを楽しんでいる方です。
 したがって、現在悩みの種になっているのは②と③の書き込みについてです。歯科以外の病院や医療サービスサイトを見ると、概ねほぼ②と③の書き込みか、感謝のポジティブな書き込みしかないことに気がつきます。閲覧者は、「感謝」か、①~③の書き込みくらいにしかGoogleの口コミが使用されないことを肌感覚で知っているので、「歯科医院の選択材料」にGoogleの口コミを重視している方は少ないと言えるでしょう。
 これが過剰にGoogleのネガティブな口コミを気にしなくてよい理由です。ただし、明確な誹謗中傷や具体的過ぎる内容については、法的な対応を検討されることをおススメします。

クレセル株式会社

(東京歯科保険医新聞2022年8月号11面掲載)