歯科技工パンフレット「日本の歯科技工を守ろう」を保団連が作成
全国保険医団体連合会(保団連)はこのほど、日本の歯科技工に関する元凶と問題点などを的また「日本の歯科技工を守ろう/歯科医師、歯科技工士の厳しい現実」を作成した。この冊子は、保団連が2016年度に実施した「歯科技工所アンケート」の集計結果を踏まえ、全国の保険医協会会員向けに取りまとめたもの。
その中では、①口腔機能の回復を支える技工物、②より良く噛みより健康に生きる、③技工物を作る現場が大変、④矛盾の根源にある低歯科医療費政策―などの事項を示し、説明を加えている。本文は11ページからなり、内容は簡潔に取りまとめられている。
特に、歯科技工士の離職・減少に歯止めをかけるためには、超高齢社会では口から健康を支える歯科技工を守る視点から、歯科技工物の保険点数を抜本的に引き上げる必要性を強調。実際に、保団連がいま取り組んでいる「保険でよい歯科医療の実現」の方向として、①保険点数の引き上げ、②保険範囲の拡大、③窓口負担の大幅軽減―の3本を三位一体で政府に求めていることを紹介している。
なお、巻末では保団連の訴えを「私たちの要求」として以下の5項目を掲げている。
(1)歯科の低医療費政策をやめること
(2)労働時間と原価計算に基づく製作技工・保険点数の決定プロセスを透明化すること
(3)歯科技工士に適切な技工料が手渡るような実効性のある取引ルールを明確化すること
(4)そのために歯科医療費を少なくとも毎年1300億円増強すること
(5)患者窓口負担を大幅に軽減すること