社会保障審議会介護保険部会が開催
厚生労働省は2月25日、社会保障審議会介護保険部会(座長:遠藤久夫/国立社会保障・人口問題研究所長)を、千代田区麹町のベルサール半蔵門で開催した。
今回は、介護保険制度の新たな改善に向けての議論に着手する形で議論が行われ、次期制度改正に向け、引き続き、「高齢化の進展」に対応し、地域包括 ケアシステムの深化・推進に取り組みながら、2025年以降の「現役世代人口の急減」という新たな課題に対応するため、事務局側から「現役世代の人口が急減する中での社会の活力維持向上」、「労働力の制約が強まる中での医療・介護サービスの確保」などを図る方向性が示された。具体的な検討項目としては、①介護予防・健康づくりの推進:健康寿命の延伸、②保険者機能の強化:地域保険としての地域の繋がり機能・マネジメント機能の強化、③地域包括ケアシステムの推進、④多様なニーズに対応した介護の提供・整備、④認知症「共生」・「予防」の推進、⑤持続可能な制度の再構築・介護現場の革新―などが考えられているが、今後の議論内容により、見直しが加えられることになっている。
なお、平成30年4月に「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン」では、介護予防との連携で期待される事項として、「栄養や口腔に関する相談・指導、国民健康保険等の壮年期の医療保険の保健事業からの連続した取り組み」があげられている。また、「経済財政運営と改革の基本方針2018」では、「口腔の健康は全身の健康にもつながることから、生涯を通じた歯科健診の充実、入院患者や要介護者をはじめとする国民に対する口腔機能管理の推進など歯科口腔保健の充実や、地域における医科歯科連携の構築など歯科保健医療の充実に取り組む」ことが明記され、介護保険制度との関連からも歯科への期待が高まっている。