1万人レセプション 共同アピール
昨年、私たち東京保険医協会と東京歯科保険医協会は会員1万人を達成しました。1963年に東京保険医協会が、1973年に東京歯科保険医協会が発足し、以来両協会は保険医の生活と権利を擁護し、患者・国民の保険医療を守る活動を行ってきました。
守田審査訴訟では診療報酬の報復的減点に対して歴史的勝利を収め、老人医療費助成やシルバーパスを守る取り組みでは両協会会長が都庁前で一緒に座り込みにも参加しました。昨年、両協会が取り組んだ医療改善の署名は約5万筆になります。診療内容での医科・歯科連携も取り組みがすすみ、東日本大震災への医科歯科共同の医療支援活動も行いました。医療保険制度を守り発展させてきた保険医協会の基本姿勢が、保険医や患者・国民から広く支持をされ、今日まで発展してきました。
国は50年前、憲法25条の具体化として、いつでも、何処でも、だれでも、全ての国民が等しく医療を受けられる国民皆保険制度を創りました。制度は世界一の健康寿命を支える皆保険制度として世界的に高く評価されています。しかし今日、保険料未納者の増加や受診抑制など制度の形骸化が懸念されています。
保険医協会が行ったアンケートでも、経済的理由による治療中断を半数以上の開業医が経験するなど、必要な医療が患者に行き渡ってない実態が明らかになりました。
その背景には非正規雇用で健康保険に加入出来ない、低賃金で窓口負担が払えないなどの厳しい生活を強いられている国民が増えていることにあります。
都民の命と暮らしが危機を迎えている今、これまでにもまして私たち保険医協会の責任は重大になっています。都内1万人の医師・歯科医師の行動は、都民の健康を守る大きな力になります。東京の全ての保険医に呼びかけます。力をあわせて東京から、医療を変えましょう。両協会はこれからも東京の医療改善運動に全力を尽くしてゆく決意を表明します。
2013年3月23日
東京保険医協会・東京歯科保険医協会