コロナ禍の影響めぐり施設への訪問診療の実態を調査地域医療部が部内関係者向けにアンケートを実施
◆対象施設は110カ所
地域医療部では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、外来における受診抑制が広がる中、特に、訪問診療の抑制による施設入所者の口腔内への影響を把握すべく、「新型コロナウイルス感染症が与えた訪問診療への影響」と題する部内関係者向けのアンケートを行った。 対象は、部内関係者が訪問診療を行っている東京近郊の有料老人ホームや特別養護老人ホーム等、百十施設にご協力をいただき、回答を得た。
◆訪問診療の中止・一部中止を含むが約60%
今回のアンケートでは、①訪問診療を「中止」、「一部中止した」と回答した施設が約60%、②口腔内のことで困った利用者が「少しいた」が約90%、③緊急事態宣言等が発令され、訪問診療の中止を余儀なくされたが、訪問診療の必要性を訴えた施設が約90%に及んでいることが明らかになった。
今回の結果から、全体的に訪問診療を中止したことによる口腔内等の著しい(大きな)変化はみられなかったが、「訪問診療の中止」が少なからず患者の口腔内に悪影響を与えていた。 さらに、施設側のスタッフの記載から「患者の口腔内に変化があった時に即座に対応でいないことへの不安の声」や「継続的な訪問診療を必要とする声」が多いことが特徴的であった。