歯科医療はじめ医療関係団体の総意を集め決起大会/国民医療を守るための総決起大会に3000名が参加
国民医療推進協議会の主催による「国民医療を守るための総決起大会」が本日6日午後2時から3時まで、千代田区・日比谷公園内の日比谷公会堂で開催された。参加団体は、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本病院会、日本歯科技工士会、日本歯科衛生士会など40団体以上を数え、国会審議の合間をぬって衆参両院の与野党議員も約30名が参加。協会からも役員と事務局が参加した。主催者側は、この大会に約3000名が参加―としている。
冒頭では協議会会長で日医会長の横倉義武氏があいさつに立ち、日本の国民皆保険制度が内外からの圧力で窮地に立たされている現状を訴えた上、皆保険制度を断固として守る決意を表明した。
◆日歯の大久保会長が決意表明
また、歯科医療界を代表して日本歯科医師会の大久保満男会長があいさつに立ち、FDI(国際歯科連盟)に出席した際、高齢化を控えた欧米アジア各国の代表が、日本の皆保険制度の下で医療関係者と医療者と政府とが常に議論を重ねながら1つの政策を活かし、施行していくという、精神と制度のあり方を大切にしていることを称賛していることを報告し、皆保険制度の重要さを強調した。次に、消費税問題について触れ、「消費税は社会保障、医療の充実のために使うということで国民は納得してくれたのだと考えている。したがって、何としても国民の健康を守る最前線に立って戦わねばならない」と訴えた。さらに、「最前線に立って戦うのは厳しいもの。戦う姿勢を後ろから見られる、戦い方をきちんと示さなければならない。その困難さと辛さを自覚しなければ最前線に立って戦うことはできない。しかし、私たちはしっかり患者さんたちをみて、国民の健康を守るプライドにかけて、どんなに辛くても最前線に立って戦い続けなければならない。今日の総決起大会は、正にそのことをここに集まった方々と誓い合う大会だと思う」と続け、今の胸中について「会長として8年間、どう戦うかを考えてきた。その中でいつも胸の中にあるのは、イギリスのチェスタートンの言葉“真の兵士とは、目の前の敵が憎いからではなく、後ろにいるものを愛するがゆえに戦う”だ」と述べ、最後に「医療者の役割は国民の健康を大切に思い、そして自分たちの仕事に誇りをもつ、正にそういうものを愛するがゆえに私たちはどんなに辛くても最前線に立って戦い続ける。そのことを本日ご参集の皆様とともに、それぞれの胸にしまいながらこの総決起大会を無事終わりたいと思う」とし、決意表明とした。
◆決議を採択
その後、大会決議が採択され、プログラム法施行後の医療改革、控除対象外消費税問題(損税解消)など、今後も持続可能な医療体制を構築するために必要な財源確保を強く要望していくことを趣旨とする以下の決議を採択し、最後に、日医の松原謙二副会長による頑張ろうコールが行われ閉会した。
【 決 議 】
国民の生命と健康を守るため、国民皆保険を堅持し、最善の医療を提供する制度の実現に向けて、我々は全力を尽くす。
よって、経済だけを優先する国家戦略特区等における医療への過度な規制緩和には断固反対する。
また、国民と医療機関に不合理かつ不透明な負担を生じさせている医療に係る消費税問題の抜本的な解決を強く要望する。
さらに、国民に必要かつ充分な医療を提供するための適切な医療財源の確保についても、併せて要望する。
以上、決議する。
平成25年12月6日
国民医療を守るための総決起大会