歯科診療側からも詳細な意見提出/次期改定率決定を受け中医協を開催

歯科診療側からも詳細な意見提出/次期改定率決定を受け中医協を開催

12月25日、中医協が厚労省で開催され、先週20日に次期診療報酬改定率が決まり、昨日24日には閣議決定されたこともあり、支払側・診療側から次期改定に向けての資料が提出された。そのうち、歯科関連の意見をみると、支払側から「在宅歯科医療についても過剰診療を是正するため、歯科訪問診療2の評価を適正化すべき」と指摘した。そのほか歯科について、周術期等の口腔機能の管理に関する評価は在院日数削減に資するものについて引き続き評価することが重要であるとしているほか、歯科外来診療環境加算を見直す際には財政中立を前提に見直すべきと指摘している。根管治療については、治療回数の頻度と治療期間が極端なケースを是正する仕組みとすべき、としている。

 次に、診療側の歯科から提示された意見では、「歯科の基本的考え方」として、過去に例のない速度で高齢化が進むわが国で、最後までいかに質の高い人生を全うするかは重要な課題であり、そこには“新しい医療哲学”が求められているとし、歯科医療提供者は口腔機能の維持・向上が極めて重要な役割を果たすことを、エビデンスをもって示しつつ「生きがいを支える歯科医療」としての位置づけの中で歯科医療の果たす役割と責任を議論してきたことを報告している。さらに、過日の消費税増税と社会保障の充実についても触れ、「現政権の掲げる“健康寿命の延伸”という目標と完全に一致する理念であるが、今般決定された改定財源をみると、それらの実現は困難であると言わざるを得ない」と強調。さらに、「医療費抑制策による歯科医療の崩壊状態から未だに脱却できない状況にあることを踏まえて、以下に示す事項を基本方針として定め、歯科診療報酬について所要の改定を求める」と訴え、6項目を提示。続けて、具体的検討事項を6項目掲げた。