インプラント国民向け情報などを厚生労働省が公表
厚生労働省はこのほど、「歯科保健医療情報収集等事業」の指針等を7月10日付けで明らかにした。
この事業は、歯科保健医療サービスを実施する全国の歯科医療機関(診療所、病院等)から、歯科保健医療サービスを推進する上での問題点等の情報を収集し、その内容の整理・分析を行うとともに、収集した問題点等の情報を基に歯科保健医療サービスに関する指針等を作成することを目的としており、日本歯科医学会を委託先として実施したもの。このほど公表された指針等は、まず、インプラント関係としては、①歯科インプラント治療指針(平成25年3月:歯科医療従事者向け)、②歯科インプラント治療のためのQ&A(平成26年3月:歯科医療従事者向け)、③ インプラント国民向け情報提供(平成26年3月:一般向け)―の3本。次に、院内感染対策としては、「一般歯科診療時の院内感染対策指針(平成26年3月:歯科医療従事者向け)」の1本。さらに、偶発症対策としては、「歯科治療時の局所的・全身的偶発症に関する標準的な予防策と緊急対応(平成26年3月:歯科医療従事者向け)」の1本で、合計5本となっている。
これらのうち「インプラント国民向け情報提供」では、「安心してインプラント治療を受けるために、最近の重要な研究から以下のことが分かっています」とした上で、①歯科インプラントの寿命について、②インプラントは入れ歯よりも患者さんの満足度が高い治療です、③インプラント治療前にはCT検査が有用です、④患者さんの体質や健康状態によってインプラント治療を受けられない場合があります、⑤歯周病はインプラント治療に影響します、⑥インプラントを長持ちさせるには定期検診が必要です、⑦インプラントも歯周病に似た病気にかかります、⑧インプラント埋入手術にともないトラブルが発生することがあります―の8項目について解説を加えている。