医療制度改革関連法案の参院厚労委採決は26日か28日?/厚生労働省は関係各所に5月20日前後の法案成立を強く求める

医療制度改革関連法案の参院厚労委採決は26日か28日?

―厚生労働省は関係各所に5月20日前後の法案成立を強く求める

 

保団連や中央社保協など7団体で構成する「いのちをまもるヒューマンチェーン会議」による「5.13緊急国会内集会」が5月13日、衆議院第1議員会館内の大会議室で開催された。また、国会議員5氏も会場で開会中の国会情勢の報告と挨拶を行った。

この緊急集会は、衆議院厚生労働委員会で約22時間の審議の後、4月28日に衆議院本会議で与党などの賛成多数で通過し、参議院に送られた医療保険制度改革関連法案について、「患者さんが安心して医療を受ける権利を本当に親身になって議論していない」などを問題視し、今後の参議院での審議ではもっと十分に審議し、廃案を求めることを目的に開催されたもの。会場には、当協会も含め全国から200名の参加があった。

◆小池議員が今後の参議院厚労委での審議の流れを報告

小池晃(共産・参)CIMG6569

会場には、清水忠史氏(共産・衆議院)、鈴木克昌氏(民主・衆議院)、大平喜信氏(共産・衆議院)、小池晃氏(共産・参議院)、畑野君枝氏(共産・衆議院)の5議員も訪れ、現在の国会の情勢の報告とあいさつを行った。
特に小池議員は、当日13日に参議院本会議では、医療保険制度改革関連法案の趣旨説明と質疑は安倍晋三首相が出席する中で行われ、その直後に会場に駆け付けた。そして、今回政府が計画している医療保険制度改革の特徴のとして、①地域医療構想、②医療費適正化計画、③国保の単位化―の3つが、すべて都道府県に移される点にあると強調。また、参議院では衆議院よりも綿密な審議を行うよう本会議で要請したことなども報告した。
そのほか、今後の参議院での医療制度改革関連法案の審議の流れについて説明。厚生労働省は現在、「医療制度改革関連法案が5月中に国会を通らないと、後期高齢者医療制度の支援金がショートしてしまう。5月20日前後までに必ず通してほしい」と、関係各所を回っていることを報告した。

◆緊迫状況は26日または28日か

続いて今後の参議院厚労委で審議日程として確定した日時と内容は、①5月14日に参議院厚生労働委員会で2回目の趣旨説明を行う。そして与党のみの審議を2時間30分行う、②国立がん研究センターの研究員が患者申出療養について「患者申出といっても、未承認の抗がん剤は1カ月当たり100万円もかかり、裕福な患者さんしか受けられない」との解説を同センターのホームページに掲載していたことを重く見て、同センターを視察し、とその研究員に会う、③5月19日に野党だけで6時間の審議を行う―であるとした。

そのほか、未確定なものの、④5月21日と22日に参考人質疑を行う、⑤5月26日または28日に緊迫した状況、つまり最終的な採決が行われるのではないか―とした。