2016年11月6日(日)11時~13時40分、15時~17時30分の2部制で、第9回歯と健康フォーラムを開催し、合計453名が参加しました。今回は募集直後にすぐ満席となり、急遽2回の上映を決めた企画。
まずは本フォーラム実行委員長濱克弥協会副会長が、歯ブラシのぬいぐるみを手に登壇。場を和ませながら、映画の舞台になった山形県の厳しい自然背景や医療をとりまく時代背景の、を簡単な紹介と、「いしゃ先生」のモデルとなった志田周子氏も生涯願っていた、「国民皆保険」の重要性について話しました。
続いて上映に先立ち、トークショーを開催。司会は協会の篠原亨太郎理事。出演者は、原作者のあべ美佳氏と協会の森元主税理事。原作を執筆したきっかけや映画の製作・撮影秘話などから、医療職種、特に女性医師の苦労や努力を紹介しながら、いつでもどこでも同一料金で同質の医療が受けられることのありがたさ、国民皆保険の素晴らしさ、最後まで口から食べることの重要性などについてフリートークを行い、終始和やかな雰囲気で進みました。その中で、あべ氏からは「私も今回の映画製作がご縁で、たくさんの医師、歯科医師のお話を聞く機会があった。志田周子さんは医者、医者は神様なんだから何でも完璧にできて、命を救って当たり前と思われていた。今もそういう風潮があると思う。患者も医師に感謝して、医療の知識を勉強し、医師と一緒に治療に当たるという姿勢は現代、ますます必要になっているのではないかと感じている」と述べました。森元氏からは「健康を保つためには、食べることが重要である。かつては歯が痛くても、今治水や塗り薬でしのいでいた。今はいくらでも治療法がある。健康で長生きするために、口腔の健康にも気を使ってほしい」と呼びかけました。
映画上映では、笑いに包まれる場面や、涙を抑える姿も見られ、エンドロールでも席を立つ方は少なく、最後まで余韻に浸る方が大半を占めました。
上映後には、俳優でプロデューサーの岡雅史氏、女優の仙頭美和子氏がサプライズ登壇。お二人はこの映画に出演されている俳優さんということで、スクリーンで見た俳優さんが実際に目の前に現れ、客席からは、拍手喝さいでした。出演場面の紹介や撮影の感想などを話し、合わせて、映画パンフレットと小説の紹介を行いました。
閉会後のロビーではあべ美佳氏によるサイン会も設け、希望者1人1人とお話ししながらサインをして頂き、長蛇の列となりました。
最後に、協会の松島良次会長から、社会保障改革などにより格差が広がりつつあることに触れ、医療従事者も患者さんも共に歩んでいこうと訴え、閉会の挨拶としました。