会長年頭所感/2022年1月1日

2017年6月の総会の日に会長を拝命し、5回目の年頭所感として、新年のご挨拶をさせていただきます。日頃、会員の先生方には本会会務に対してご理解とご協力をいただき、心から感謝申し上げます。

4年前の年頭所感で本会会員数5277名とご報告し、その後2018年度診療報酬改定での施設基準の要件などを背景として、3年前は前年比431名増の会員数5708名、一昨年は5815名、昨年は5900名、今年は5937名(12月1日付)と、本会会員数は順調に増加しております。この会員増の一因には、既会員の先生方からの多くのご紹介があり、この場をお借りしまして先生方のご協力に厚く御礼申し上げます。

2021年は、2020年初頭から続いた新型コロナウイルス感染症への対応に追われた年といえます。この約2年間、多くの歯科医療機関は新型コロナウイルス感染症に対応しながら、歯科医療に従事されたと存じます。第5波は、9月上旬に新規感染者数の減少があり、その後ピークアウトしたとされました。しかし、本稿執筆時(2021年1219日)には、海外から入国された方から新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が複数確認され、水際対策として濃厚接触者とみなされる人が増加し、待機宿泊施設が足りないとのニュースさえ流れています。

日本では、冬場、年末年始の人の移動などを理由に、第6波の発生が心配されています。その対策のため、希望される方への3回目のワクチン接種が進められ、すでに2021年4月に優先接種した医療従事者の3回目のワクチン接種が12月から始まっています。今後、新型コロナウイルスの感染が早期に収束へと向かい、人類にとって脅威とならない感染症になることを心から願っています。

協会の大きな事業の一つとして、2年ごとに実施される診療報酬改定に対する「新点数説明会」があります。2020年度診療報酬改定時には急遽、集合型を中止し、動画配信に切り替え、改定内容の周知に努めました。この対応は、簡単なことではなかったですが、結果的に大きな混乱とならず、会員の先生方に感謝しております。

現在、本年4月の診療報酬改定に向けて、「新点数説明会」の準備を鋭意進めています。可能であれば、4年前のように集合型で「新点数説明会」を開催したいところですが、コロナ禍の状況が読めないため、ハイブリッド開催、動画配信など、全方向で検討を行っています。会員の先生方には、ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

東京歯科保険医協会の目的は、「歯科保険医の経営・生活ならびに権利を守り、国民の歯科医療と健康の充実および向上を図ること」です。その目的を達成するために、会員の先生方とともに役員、部員、事務局員は会務を行っています。コロナ禍により、理事会や部会をWEB開催、研究会などもハイブリッド形式などで対応して、ネット環境やデジタル化が急速に進みました。今後も様々な情報を適時、詳細に、デンタルブックメールニュース、協会ホームページ、FAX、機関紙などで発信していきます。特に、スピードが必要な情報発信では、デンタルブック登録者へのメール配信が大変有効なツールです。今後、さらに多くの会員にデンタルブックの登録を済ませ、様々な情報を入手していただくことを望んでいます。

今年も会員の先生方の訴えや要望などを各方面に届け、改善を図ることを協会活動の大きな柱と考えて積極的に行っていきます。会員の皆様のご支援、ご協力を賜りますよう、何卒、よろしくお願い申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

 2022年1月1日

東京歯科保険医協会会長

坪田 有史