第4回メディア懇談会を開催/歯科技工所の将来に危機感
11月8日に行われた第4回メディア懇談会(通算104回)で、説明にあたった山本鐵雄副会長は「歯科技工の消滅を招く」と、歯科技工業界の厳しい状況を伝えた。
▼歯科技工所の収入改善が急務
この日は、協会が実施した歯科技工所アンケートの結果を公表。歯科技工士の就労環境に触れ、個人経営の歯科技工所の所得改善が急務で、その理由として所得が低いため「機器を導入することができず、新技術に対応できない」ことを挙げた。今後の歯科技工士の減少が、年間1,000〜2,000人ペースと予測されていることに対し、強い危機感を示した。なお、参加者からは地方のいわゆる〝1人ラボ〞を法人の歯科技工所が買収するケースが増えているという事例が紹介された。
そのほか、「会員の意識と実態調査」や、オンライン資格確認の義務化撤回訴訟の話題をもとに懇談した。
▼参加者もマイナ保険証「使いたくない」
他方、マイナ保険証トラブル調査第4弾については、医療機関で続くトラブルの実態を報告した。これに対し参加メディアからは、医療機関のトラブル対応への負担に理解を示した上で「(マイナ保険証を利用すると)例えば国民にとって『3兆円あるいは4兆円分のメリットが生じる』などそうしたことを具体的に示すことができない限り納得感がなく、マイナ保険証を使いたくない」と指摘した。
当日は、メディア4社5名が参加し、早坂美都副会長が司会を務めた。