厚生労働省の三役決まる/民主医系議員2氏が副大臣・政務官に就任(2012年10月3日更新)

10月1日、第3次野田改造内閣で新たな厚生労働大臣に民主党北海道選出の三井辨雄衆議院議員が就任。マスコミ報道をみると就任会見では、「当面は一番の課題である後期高齢者医療制度や医療保険制度の一元化などに関しては、社会保障・税一体改革関連法案の民主・自民・公明3党の修正合意で設置が決まった社会保障・税一体改革の議論にしたがい政策を進めていく」と訴えていた。

  その三井厚労相は2日、副大臣には櫻井充参院議員、西村智奈美衆院議員の2名を指名。政務官には糸川正晃衆院議員、梅村聡参院議員の2名を指名し、三役がそろった。

  三井厚労相自身は薬剤師であり、櫻井副大臣と梅村政務官は医師。このような医療専門職による機構固めとなったが、消費税引き上げに関する医療機関への具体的な対応はどうなるのか、社会保障構造改革推進法ほか社会保障・税一体改革に関連する法案への対応、来年8月までに設置する社会保障制度改革国民会議についてなど、厚労省には大きな懸案が山積している。また、来年度を初年度とする第2期医療費適正化計画の策定作業がすでに厚労省内で始まっており、政界が混沌とする状況の中での官僚の動きにも十分留意する必要がある。また、薬剤師の厚労大臣、医師の副大臣・政務官という構成は初めてのことであり、医科はもとより歯科との接点がどのようになるのか、2014年の診療報酬改定に向けての動向も踏まえ、注意が必要だ。